コスワースは、フィアット-クライスラー・グループと長期契約を結んだ後、アメリカの前線基地に大きな投資を行っている。そしてアメリカでのレースに関与することを、検討しているようだ。
コスワース曰く、適切なパートナー企業と組むことができれば、インディカー用エンジンを用意することになるという。同社のパワートレイン担当マネージングディレクターであるブルース・ウッドは、複数のOEMとコンタクトを取っていると語る。
【写真】アストンマーチン”ヴァルキリー”に搭載されるコスワースV12エンジン
「この数年の間に、我々は2~3社のメーカーと話をした」
ウッドはそうmotorsport.comに明かした。
「そこには興味がある。明らかにね。しかし現時点では、それを実現するタイミングはまだそれほど近くない」
「インディカーは、多くの自動車会社にとって未開拓なカテゴリーだ。しかし『それはF1でも、ル・マンでもない。しかしインディ500はすぐできる』と考えていないことには驚いた。少しの投資で、それをすることはできるのにだ」
「インディカーは我々が、常に少し意識していることだ。誰もが、F1に参戦するコストについてはよく分かっている。最近ではル・マンだ。でも、それらのコストは桁外れだ」
「世界で最も大きな自動車メーカーでさえ、それをする余裕があるかどうかについては、かなり考えなければいけない」
「インディカーなら、その出費のほんの一部分だけで、参戦することができる。シャシーはダラーラ製のワンメイクだし、エンジンのレギュレーションも複雑ではない。ワークスチームだってないんだ」
「自動車メーカーにとっては、インディカーに参入する方がずっと安上がりだ。しかもインディ500に勝つこともできる。(フェルナンド)アロンソだって、去年(2017年)に優勝を目指して挑戦した。そんな大きな魅力があるんだ」
ウッドはまた、インディカーに2021年から導入される新しいレギュレーションは、とても合理的だと考えている。
「排気量が少し増加するだけだ(注:現状の2.2リッターから2.4リッターに引き上げられる予定)」
そうウッドは付け加えた。
「ホンダとシボレーは、何億ドルもの投資を必要とはしない」
「参戦を検討しているメーカーはいずれも、今までの技術を捨てて新しい開発を進めるというわけではない。インディカーのルールは合理的だし、我々はエンジンを作るのを愛している。しかし、それをするためには自動車メーカーが必要なんだ」
コスワースは現在、インディカーのエレクロトニクス制御やステアリングコンポーネント、そして解析ソフトウエアなどを供給している。その電子部門は、現在のコスワースのビジネスの重要な要素となっている。
また最近では、エイドリアン・ニューウェイが設計したアストンマーチンのハイパーカー”ヴァルキリー”に搭載する6.5リッターV12エンジンを発表。1000bhpの出力を誇るという。
ビジネス面では順調なコスワースではあるが、ウッドはモータースポーツ活動を続けていく必要があると強調する。
「モータースポーツは常に、コスワースがすべきことの中核部分だ」
そうウッズは語る。
「自分たち自身で全てをやるという立場に立つことは、決してない。それは、戦略上のリスクが高すぎるからだ、しかし、モータースポーツは我々のエンジニアリングを売るための鍵である」
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