1998年と1999年のF1チャンピオンであるミカ・ハッキネン。ハッキネンは今年、2度にわたって来日し、鈴鹿サーキットに登場した。
1回目はF1日本GPの際であり、自身がチャンピオンを獲得した時のマシンであるマクラーレンMP4-13を駆り、スタンドを埋めたファンを喜ばせた。また、鈴鹿サウンド・オブ・エンジンの際にも登場し、トークショーなどに出演した。
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フィンランドの人口は約550万人(2017年)。日本のわずか4%に過ぎない。しかしこれまでにハッキネン、ケケ・ロズベルグ、キミ・ライコネンなど、3人のF1王者を輩出している。日本人ドライバーは、まだF1に勝ったことがない。
この状況を打破するため、鈴鹿サーキットは佐藤琢磨と中野信治を中心とした、SRS(鈴鹿サーキット・レーシングスクール)の新体制を構築。さらにホンダもレッドブルの協力も仰ぐ形で、ドライバー育成プログラムを刷新しようとしている。
どうすれば日本人F1ウイナーが誕生すると思うか、これについてハッキネンに問うと、次のような答えが返ってきた。
「まずこれだけは言わせてくれ。鈴鹿サーキットに来ることができて嬉しかった。素晴らしい思い出があるサーキットだからね。僕はここで、2度チャンピオンを決めたんだ」
そうハッキネンは語る。
「(F1で勝てるようになるには)やらなきゃいけないことは、本当にたくさんあるんだ」
「一生懸命努力しなきゃいけないし、メンタルも強くなければならない。自制心も必要だ。そして良いチームプレイヤーになる必要もある……実にたくさんの要素があるんだ。ひと言では言えない。そういうモノを全て組み合わせて、一生懸命努力しなければいけない」
「今は、F1にデビューするのが、どんどん難しくなってきている。私がチャンピオンになった時よりも、倍は努力しなければいけないだろう」
そうハッキネンは語り、現在のF1が以前より狭き門になっていること、そしてその状況を打破するためには、何らかの形でまずは日本人ドライバーをF1に送り込むことの必要性を語った。
「それができなければ、日本からF1ウイナーが出ることはないと思う」
ハッキネンは最近、自身のビジネスとして、”iNZDR”というSNSサービスを始めた。このiNZDRは、言ってみれば”ファンクラブ”的なSNSであり、ファンは課金することで、目的の発信者のコンテンツをフォローすることができるという。当然、ハッキネンのチャンネルも存在し、ハッキネン本人が質問に答えたり、生配信でのミーティングなども設定されるという。
最近はビジネスマンとして活躍するハッキネン。F1を目指す日本人の若いドライバーたちに、次のようなメッセージを送って話を締めくくった。
「もしF1を目指すドライバーで、私に聞きたいことがあれば、ぜひiNZDRで僕にコンタクトしてくれ。なんでも答えるよ」
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