2018年シーズン最終戦での同点対決を制してスーパーGT500クラスのタイトルを獲得した山本尚貴/ジェンソン・バトン。開幕前から多いに注目を集めた“新コンビ”による快挙となったが、タイトル獲得までの道のりは決して平坦ではなかった。とりわけ、極度の緊張感のなか戦った最終戦もてぎには、「いまだから語れる話」の数々があるという。山本に話を聞いた。
もともとトレーニングや体調管理などに人一倍気を使う山本だが、昨年あたりからはとくにレースウイーク中の食事や睡眠などの面で、さまざまなことを試してきたという。そして今季中盤くらいからは「これが合っているかも」というパターンが見つかった。それは“質のいい睡眠を確保するための食事法”だ。
元F1王者のバトンが山本尚貴にアドバイス「ぜひF1に挑戦を」
「レースウイーク中は、サーキットを夕方6時前に出られれば、(通常の夕食量の)6割くらいは食べます。でも、ミーティングなどが長引いた結果、就寝時間が遅くなりそうなら3割くらいしか食べません。一番の理由は睡眠です」
山本いわく、寝ている間に胃などの内臓に負担をかけないようにすることで朝までぐっすり眠れるといい、その結果朝食もしっかりと摂れ、サーキットでも心身がスッキリとした状態でレースに臨めるのだという。
しかしそれだけ気を使っても、最終戦もてぎの決勝前夜は「2時間くらいしか眠れなかった」と明かす。大きなプレッシャーがのしかかっていたからだ。
「ホンダにとっても8年ぶりだし、JB(ジェンソン・バトン)と自分にとっても初めてのタイトルがかかっていて、しかもSF(スーパーフォーミュラ)とのWタイトルともなれば14年ぶり……という状況になり、『獲れなかったら、どうなっちゃうんだろう』ということも考えてしまいました。失うものの多さに気づいたら、不安でしょうがなかった」
その日の予選で山本は予選2番手を確保、最大のライバルであるKeePer TOM’S LC500に対して有利な状況で決勝を迎える……という状況にあっても、直後の山本の表情は固かった。山本は予選後の心境を振り返り、「いまだから話せますが、もちろん、ひとつ(キーパーの前に出られて)良かったな、と思いました」と打ち明ける。
「PP(ポールポジション)の野尻(智紀)選手に負けたことは、純粋にものすごく悔しかった。同時に1号車(キーパー)の前にいるんだからそれを良しとしなきゃいけないよね……という気持ちも少しはありましたが、それを口にした瞬間に気持ちが切れると思い、『絶対明日勝ってやる』という気持ちを保とうとしていたんです」
「ただ、JBには悪いことしちゃったなと思います。余計な心配をかけてしまったというか」
予選Q2直後のTVインタビューではバトンも、山本の悔しさをフォローするような発言をしていたが、バトンにしてみれば「ナオキは本気でこのレースに勝とうとしているんじゃないか? 大事なのはキーパーの前でゴールすることだぞ?」という心境だったことだろう。
山本はこの件を、レースが終わり、タイトルを決めてからバトンに話したという。「そしたらJBも『そうだよね』って言ってくれて。そういうところも理解してくれるパートナーに恵まれて良かったです」。
決勝では前半スティントを担当した山本は、キーパーとの神経戦を終えてピットに飛び込み、マシンを降りると地面にへたり込んでしまった。また、レース後半のバトンとニック・キャシディとの攻防中は、ひとりトレーラーの中に閉じこもり「ほとんど映像を見ていられなかった」と明かす。
チャンピオンの山本、そしてバトンが語るこの一年と最終戦の“裏側”の続きは、ぜひ『2018-2019スーパーGT公式ガイドブック総集編』でじっくりとお読みいただきたい。
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