ストフェル・バンドーンはデビュー当初は前途有望と思われていたが、最終的には不満の残る2シーズンをマクラーレンF1チームで過ごすことになってしまった。しかし彼は、これはチームを離れるには良いタイミングだと語っている。
26歳になるバンドーンは、マクラーレンから40回のグランプレレースに参戦してきた。また、2017年にフルタイムのシートを獲得する前の2016年のバーレーンGPでは、負傷したフェルナンド・アロンソの代役として1回限りの走行デビューを飾ったこともある。
フォーミュラEに転向のバンドーン「F1復帰について考えず、新たなチャレンジに集中する」
バンドーンは2017年のシンガポールGPとマレーシアGPでの2回のレースで7位につけたものの、すべての期間を通じてそれより上の順位でレースをフィニッシュすることはできていない。今シーズンにポイント圏内でフィニッシュできたのは4戦のみだ。
マクラーレンはバンドーンの放出を決断し、2019年には真新しいドライバーラインアップで挑むことにしたが、バンドーンはチームに対しなんの悪感情も持っていないという。
「マクラーレンではF1ドライバーとして2年を過ごしたが、チームとは5年をともにしたので、友人と呼べる人たちがたくさんいる」と今週バンドーンは語った。
「マクラーレンでは素晴らしい関係を築いてきたし、それは僕の人生の重要な一部になっている」とバンドーンは付け加えた。
「マクラーレンのドライバーとして最後のグランプリとなる日曜日は感傷的になるかもしれないが、僕のキャリアにおいて、この章に別れを告げるのには良いタイミングだ」
チームとともに走る最終戦アブダビのすぐ後に、バンドーンはモータースポーツにおける自身の将来に集中していくことになる。彼は2018/2019年のABB FIAフォーミュラE選手権のフルタイムドライバーとなるのだ。
「あと数週間のうちに始まる次の挑戦に興奮している。それでも今週末の最終レースでは、チームとともに(F1)マシンでのすべての瞬間を楽しみたいと思っている」とバンドーンは語った。
「アブダビには複雑な心境で向かうことになる。アブダビを良い気分で離れたい。だからできることのすべてを注いで週末は最高の走行をし、パフォーマンスを発揮したい」
バンドーンは昨シーズン最終戦を12位でフィニッシュしているが、今回は順位の大幅な改善を期待しており、気分を高めてレースに臨みたいとしている。また可能であれば、少なくとももう1ポイントを獲得し、2017年の自身の総獲得ポイントに並びたいと考えている。
「アブダビではジュニア時代の素晴らしい思い出がある。昼間から夜にかけてレースをするのは本当にクールな雰囲気なんだ」とバンドーンは語った。
マクラーレンのスポーティングディレクターを務めるジル・ド・フェランは、バンドーンと、彼と同じく今週末の後にF1を離れるチームメイトのフェルナンド・アロンソに敬意を表した。
「アブダビGPが、マクラーレンの全員にとって重要なシーズンの締めくくりとなることは間違いない。チームにとって、フェルナンドとストフェルに別れを告げる最後のグランプリになるのだ」
「彼らは素晴らしいチームメイトであり、F1におけるマクラーレンのアンバサダーだった。そして、ともに仕事をする上でも彼らは素晴らしかった」
「我々は全力を尽くして、可能な限り最高のやりかたで彼らを送り出すつもりだ。また、難しい2018年を通しての、チーム全員の信じられないほどのハードワークが報われるようにしたい」
「我々のスタッフ、ドライバー、同僚、ファン、パートナー、そしてゲストとともに、今年最後となるグランプリ週末の、すべての瞬間を楽しもうではないか」
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