2018年のラリーシーズンもそろそろ佳境となって参りました。TGRラリーでドライバー&コ・ドライバーのダブルチャンピオンを獲得したクロエリ&梅本まどか組。彼女たちの活躍を見て、ラリーに興味を持ったという方もたくさんいることでしょう。今回は、クロエリお姉さまに、ラリー中にコ・ドライバーが何を喋っているのかをやさしく教えてもらいました。
皆さんがよく目にするss区間(アタック区間)の動画でコ・ドライバーがしゃべっている内容は、事前にレッキ(コース下見)をし、ドライバーがコ・ドラに伝えたコースの状態なんです。言葉は人によって母国語、英語など様々で特に決まりはなくドライバー自身が分かればどんな言葉でも問題はありません。日本人のクロエリ的には英語の方がカッコイイなと思ってはいるものの、実は日本語でも左右をよく間違えてしまう弱点があるので、日本語でノートを作っています。
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「70、右4、50、左3、30」というコースがあるとしましょう。70、50、30はストレートの距離です。なので、それぞれ70m、50m、30mのまっすぐ走れる距離を意味します。左右の次の数字はハンドルの切れ角を意味していて、クロエリの場合は0~7まで使い、数字が低いほどキツイコーナーを意味します。ハンドルには、2までしか表記がないのですが、ハンドルを1周が1、2周の全部切った状態が0になっています。解読すると 「70mのストレートの先が右に4の角度に曲がったコーナー、50mのストレートの先が左に3の角度に曲がったコーナー、30mのストレート」というようになります。
コースを走るにはストレートとコーナーだけではありません。他にも走行中に使っている言葉をいくつかご紹介します。
コーナーの長さは感覚的に普通を基準としてそこから、ショート、ロング、ロングロング、ロングロングロング。(ベリーロング、ベリーベリーロング)
コーナーが続いていて左右にリズムよく曲がっている場合・・・アンド
コーナーが続いていて右右、左左に曲がっている場合・・・から
プラス、マイナス・・・コーナーの切れ角に対してプラス、マイナス
クレスト・・・先の見えないアップ、ダウン
キンクス・・・道はうねっているがほぼ直進できる
ギャップ・・・凹でガタンとなる所
グレ・・・グレーチングのギャップ
ナロー・・・道幅が狭くなる
まだまだ沢山あるのですがオーソドックスに使うものはこんな感じです。
ギャップやクレストなどがストレートの途中や最後にある場合もあるので、その場合はオーバーギャップ(途中にギャップがある)や出口クレストとなり、コースに砂利が出ていたり、苔が生えていて滑りそうな箇所やジャンプする箇所など危険がある箇所を分かるようにノートに書き込めばコースの状況がより分かりやすくなります。
これらの情報を最適と思われるタイミングでコ・ドラがノートを読み上げてくれるので見えない先の状況が分かります。読まれるノートの速さも個人差がありクロエリは比較的遅めらしいのでこれからラリーをやってみようかな? と思っている方などはぜひ参考にしてみてください。
2018年のTGRラリーin渋川での実際のオンボード映像のリンクを張っておきますね。
11月18日にはTGRラリー特別戦富士山すそのラウンドが開催されます。昨年は開幕戦でとても盛り上がったラウンドでした。個人的にも渋川ラウンドの次に沢山の方が応援に駆けつけてくれる第2のホームの様なラウンドです。最終戦にふさわしい成績が残せる様に精一杯走りたいと思っていますので是非、ラリー会場に足を運んでモータースポーツを楽しんでください。
サービスパーク:裾野市運動公園(静岡県裾野市今里1616-1)
開会式は9時20分から、1号車のスタートは10時00分からとなっています。
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