2018シーズンのスーパーGT最終戦もてぎ、激戦となったGT300クラスのチャンピオンに惜しくも届かなかった#31 TOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀は、この悔しさを今年で見納めとなるプリウスGTから次のクルマに引き継いで戦っていきたいと話した。
8番手から決勝をスタートした31号車は、平手晃平が序盤から積極的なレースを展開。18周目には#65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹)をオーバーテイクすることに成功、その後も積極的に前を狙っていった。
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32周目にピットに入った31号車は、平手から嵯峨へバトンタッチ。タイヤは変えずにピットを出たが、一度は抜いたはずの65号車が先に1コーナーへ。65号車は18周を終えたところでピットに入り、31号車と同じタイヤ無交換作戦で淡々と好タイムを重ねていたのだ。これで実質トップを失った31号車は、そのまま2位でチェッカーを受け、惜しくもチャンピオンを逃した。
「タイヤを変えていたら勝負権がないと思っていたので、最初から無交換の予定でした。パワーがない方のクルマなので、抜いていくというよりはできるだけ前で逃げるという展開を想定していました」
そうレースを振り返った嵯峨。逆転チャンピオンを狙うには優勝がほぼ必須という状況の中で、捨て身の作戦を採用したと語った。
「本来はピットを終えて前に出ていなくちゃいけなかったんですけど、逆転されてしまったので、そこが全てですね」
「優勝できないならビリでもいいという捨て身の作戦だったので、結果2位で悔いはありません。これ以上の結果は、今の僕らには力足らずだったかなと思います。素直にLEONは強かったです。おめでとうと言いたいですね」
「ピットを出てからピックアップがついてしまって、それが剥がれてくれるのに3、4周はかかってしまいました。向こうも同じ状況だったかもしれないですが、こちらは車重が軽い分、剥がれにくかったのかなと。元のペースに戻ってからはなかなか差も広がらず、縮まらずでした」
優勝こそないものの、今季は2位を3度、3位を1度獲得した31号車。しかし予選ではなかなか上位に食い込めず、シーズン最高位は7番手と苦しい戦いがシーズンを通して続いた。やはりこの点が”足りなかった”部分だという。
「1年やってきて表彰台に4回上がっているのは悪くないと思うんですけど、予選のタイムが出ないことでいつも苦戦を強いられました。毎回追い上げてというレースになってしまったので、タイヤやクルマ、ドライバーも含めて一発の速さという部分では足りなかったかなと思います。だからこそ今回もスタートしてから前をLEONに塞がれてしまいました」
「反面レースには強かったので、そこが今までのプリウスになかった大きな進化だったかなと思います」
惜しくもタイトルに届かなかったプリウスGT。そして、おそらく今回がこの車両にとてスーパーGT最後のレースとなる。
来季はJAF-GT規定車両のエンジン規定から、2016年以前に製造された競技車両のエンジン搭載位置についての条文が削除され、エンジンの搭載位置を基本車両から変更できなくなる。
市販のプリウスはエンジンをフロントに搭載。一方プリウスGTはかつてフォーミュラ・ニッポンなどで使用されたV8エンジンのRV8Kをミッドシップに搭載しており、来季のスーパーGTに出場することはできなくなってしまうのだ。
この点について嵯峨は、スーパーカーを向こうに回して戦ってきたプリウスのファンにも、次の車両を応援して欲しいと嵯峨は話した。
「来年のクルマが何になるかはまだ言えないですけど、少なくともエンジンとかは変わるので、あの(V8エンジンの)甲高い音が聞き納めになってしまうのは寂しいです」
「でも今回の悔しさっていうのは次のクルマにも引き継いで戦っていきますので、プリウスファンの人にも応援していただけたらなと思います」
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