ツインリンクもてぎで開催された2018スーパーGT最終戦。GT500クラスのチャンピオンには、#1 KeePer TOM'S LC500との直接対決を制した#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)が輝いた。
11月とは思えないほど、暖かい日差しに恵まれたツインリンクもてぎ。気温は24度、路面温度30度というコンディションで最終決戦が幕を開けた。
これぞホンダのエース……山本尚貴、2度目の戴冠にみた『進化した姿』
スタートでは#1 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)が好スタートを見せ、1コーナーで軽く接触しながらも#17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)を交わし5番手に浮上。トップの#8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也)も快調で、2番手の#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)に1.3秒差をつけて1周目を終えた。
1コーナーでの接触の影響か、#17 KEIHIN NSX-GTのボンネットが開きかけてしまい、2周を走り終えたところで緊急ピットイン。これでクラス最後尾までポジションを落としてしまい、上位戦線から離脱してしまった。
5周目からはGT300クラスの隊列が現れ始め、トラフィック処理のタイミング次第で各車のギャップが一進一退。それでも前が開けると少しずつ伊沢が抜け出し、山本がそれを追いかける形となった。3番手の#64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット)には#38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)が迫るものの、なかなかオーバーテイクにまで至らなかった。
19周目を終えると、#8 ARTA NSX-GTが真っ先にピットイン。伊沢に変わって野尻智紀が乗り込み、11番手でコースに復帰した。同じタイミングで、#12 カルソニック IMPUL GT-Rや#23 MOTUL AUTECH GT-Rもピット作業を終えた。
続々とピットへ入るマシンが出る中、暫定トップを走る山本は1分41秒台のタイムを連発。同じくピットに入らず走行を続けるキャシディとの差を9秒ほどまで広げ、同点でタイトルを争うライバルに対して有利にレースを進めていった。
3番手を争っていたバゲットと立川は21周を終えたところでピットへ入るが、ここでは前後関係に変化なし。それでも石浦宏明に代わった#38 ZENT CERUMO LC500は、#64 Epson Modulo NSX-GT(松浦孝亮)を攻め立てると、30周目のS字でパスすることに成功した。
同点でタイトルを争う#100 RAYBRIG NSX-GTと#1 KeePer TOM'S LC500が30周を終えたところで同時にピットへ。しかしすでにタイヤ交換を済ませていたマシンの方がペースに分があったようで、コースに復帰したところで#100 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン)は石浦や松浦に先行を許し4番手、#1 KeePer TOM'S LC500(平川亮)は8番手とポジションを落とすことになった。
ただバトンはすぐさま猛プッシュを開始。松浦の前に出ると、石浦に猛然と攻撃を仕掛けていったが、石浦が何とかバトンをブロックし前を抑えると、40周を過ぎた頃からバトンのペースがやや落ちたため、そのまま徐々にバトンを突き放していった。
その間に他のレクサス勢を交わし、5番手まで浮上していた平川は、37周目の90度コーナーで松浦のイン側をこじ開けオーバーテイク。さらにバトンとの差を徐々に詰めていった。
平川は1周に1秒ずつ差を縮め、レースが残り10周となる頃には2台の差は1.7秒となった。しかしバトンも粘りの走りを見せ、#100 RAYBRIG NSX-GTと#1 KeePer TOM'S LC500はチャンピオンを巡ってテール・トゥ・ノーズの直接対決を展開した。
一方、トップを走る#8 ARTA NSX-GTの野尻は、一時は7秒ほどまでリードを広げ優勝は安泰かと思われたが、終盤少しずつそのリードを吐き出していってしまった。
ラスト4周を切った50周目には、最終コーナーでトラフィックに詰まったバトンに平川が0.3秒差まで接近。しかしなんとかバトンがこれも凌ぐと、平川はタイヤが終わってしまったのか、コーナーリングで挙動を乱す場面が見られるようになってしまい、タイトル連覇が少しずつ遠のいていってしまう。
最終的にトップチェッカーは#8 ARTA NSX-GT。ペースダウンもトラフィックが絡んだ一時的なものだったようで、#38 ZENT CERUMO LC500に1.8秒差をつけて、前戦オートポリスでノーポイントに終わった雪辱を晴らした。
息を呑むような争いがファイナルラップまで続いたチャンピオン争いは、ペースを上げたバトンが平川に1.6秒差をつけ、#1 KeePer TOM'S LC500よりも先に3位でチェッカー。直接対決で勝った#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)が、2018シーズンのGT500チャンピオンを獲得した。
ホンダ陣営にとっては2010年以来8年ぶり、バトンにとってはフル参戦デビューイヤーでの戴冠となった。また山本はスーパーフォーミュラとのダブルタイトル獲得という、2004年のリチャード・ライアン以来の偉業を達成している。
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