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スポーツ 2018.10.31

WRC日本ラウンド、2019年の復活ならず……その背景には一体何があったのか?

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 2019年からの開催が目指されていたWRC(世界ラリー選手権)の日本ラウンド、通称”ラリー・ジャパン”。ローカルプロモーターが決まり、開催申請を行ったことが発表されるなど、開催実現に向けて準備は整っていたように思われていた。

 しかし、10月12日に行われた世界モータースポーツ評議会(WMSC)で承認された2019年のWRC開催カレンダーの中に、”Japan”の文字はなかった。

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 一体何があったのか? WRC日本ラウンドのプロモーターとなっているサンズの高橋浩司氏に聞いた。

「WRCプロモーターから聞かされているのは、WMSCの前日に行われたWRC委員会で、15戦での承認が取れなかったということです。15戦は、どのマニュファクチャラーにとっても、2019年の予算を組んだ後では難しいとのことでした」

 高橋氏はそうmotorsport.comに説明する。

「日本は手続き上はしっかりとしたプロセスを踏んでいます。でも、キャンディデイト(視察イベント)は実施する前でした。ですので、しっかりとステップを踏んで、2020年からやりましょうと言われました」

 この2020年という時期については、WRCプロモーター側から、開催が確定したという形で知らされているという。

「2020年という開催時期は、確認された形で情報がもたらされました。ただ1年後の10月に、またWRC委員会で開催国を決めるということになりますので、その時点までは根拠がありません。今回のことがあったばかりなので、言葉通りに受け取れない部分もありますが、キャンディデイトを無事に終わらせれば、最初から日本ありきの状態で話が進んでくれると期待しています」

 こう話を聞いてくると、参戦メーカー(=マニュファクチャラー)に対する説明・理解が不足していたようにも感じられる。これについて尋ねると、高橋氏は次のように語った。

「それについては、WRCプロモーターがやってくれるものだと我々は理解していました。そう信用もしていました」

「WRCプロモーターは、既存のイベントのうち1~2は、来季開催されないという目論見で動いていたようです。そういうニュアンスを、我々も感じていました。しかしその通りにはならず、日本が増えれば年間15戦になることになり、その結果(マニュファクチャラーの)予算に問題が出てしまったということです」

 WRC日本ラウンド開催に向けたキャンディデイトイベントは、年内に行われることになっていた。正式な発表はこれまでないものの、11月2~4日にかけて行われる新城ラリーが、キャンディデイトとしての役割を担うことになるという。

「FIAの役員も迎えての、視察イベントがあります。それをしっかりとクリアしなければいけません。そこにはWRCのプロモーターも来ますから、2020年の開催に向けて我々にどんな問題があるのか、日程も含めて整理してみなければいけません」

 FIAやWRCプロモーターは、2020年からの開催を明言するが、それにはクリアしなければならないハードルがたくさんあるという。

「予算ももう一度リセットしなければいけません。WRCプロモーターとはEPA(イベント・プロモーション・アグリーメント)を結んでいますから、その内容も見直さなければいけません。また、スポンサーや代理店との契約もやり直さなければいけません」

「心配なのは、これだけ協力的だった行政、スポンサー、招致準備委員会の人たちが、2020年の開催を目指してもう1回立ち上がってくれるかどうかです。我々としても、準備期間が増えるということは、そのための必要な資金も増えるということになります。結果、経営的な部分も心配しなければいけません。その他にも開催時期の件など、やらなければいけないことや再構築しなければいけないことが増えます。気合いを入れ直さなければいけません」

 また2020年といえば、日本では東京オリンピック/パラリンピックが開催される年である。そのため、様々なインフラやスポンサーの予算、さらには観衆の関心などは、オリンピック/パラリンピックに向けられる可能性がある。しかし2020年の初開催ではなく、2021年を目指すことも、難しいと考えていると高橋氏は語る。

「(開催開始を)延ばせば延ばすほど、開催実現がどんどん難しくなっていくと思います。ケニアではサファリ・ラリーをやりたがっていますし、カナダも名乗りを挙げています。だから2019年にスタートを切りたかったのです」

 高橋氏は、ロビー活動と言われるような、関係先への根回しが不足していた可能性を示唆した。

「今回実現に至らなかった理由が、裏の根回しやロビー活動の不足だとするなら、それは日本人にはとても難しいことです。それに対する方法を考えなければいけませんが、それには資金もかかるし、行動力やネットワークがある人材も必要です。そしてそれが必要なら、スポンサーや支援者がいなければいけないと思っています」

「今回の件が失敗だったとは言いたくありません。言われた通りに書類なども全て揃えましたから。2020年に向けて希望があるのなら、もう一度仕切り直してやりたいと思います。そして行政を含め多くの方から応援してもらいましたから、それをもう一度やる気になっていただけるよう、活動していきたいと思います」

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(motorsport.com 日本版 田中健一)

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みんなのコメント

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  • zan*****|2018/10/31 22:58

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    前回のラリージャパンではリエゾン区間の移動で違反切符の多さが問題になってた。
    他の国では、警察がラリーカーの先導するぐらいなんだが・・・。
    このあたりに国(役所?)の温度差を感じる。
  • sat*****|2018/11/01 03:45

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    トヨタが母国日本でWRCを開催したい気持ちはよくわかる。しかし、他のワークスではシトロエンしか日本で展開していない。フォードとヒュンダイはすでに日本から撤退しているからマーケティングメリットが少ないのも理由なのでは?
    もちろん個人的には日本開催は大歓迎です。
  • nib*****|2018/11/01 00:47

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    >キャンディデイト(視察イベント)

    キャンディデイト(candidate)は、本来は候補者(地?)の意味です。
    WRCは新城ラリーを、キャンディデイト・イベントと考えている、と言っているので、これは「候補地視察イベント」のほうが、シックリくる感じがします。

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