今週末の鈴鹿サーキットで2018シーズンのチャンピオンが決まる全日本スーパーフォーミュラ選手権。5人が可能性を残しているドライバーズタイトル以外にも見どころが多い今季最終戦となっている。
■2018年の最終戦は1レース制で開催、ドライバー1人の獲得可能最大得点は“14ポイント”
ニック・キャシディ、ランキング首位キープも「鈴鹿では何が起こるか分からない」
例年は2レース制で開催されてきたスーパーフォーミュラだが、今年は1レース制で行われる。なお、同地で4月に行われた開幕戦は51周(約300km)で行われたが、今回は43周(約250km)のレース距離で争われる。
これにより、最終戦で獲得できる最大ポイントも変わる。通常通り8位までが入賞圏内だが、最終戦ではボーナスポイントとして優勝者のみ3ポイントがプラスされるため、今回は優勝すると13ポイント獲得できる。これポールポジションボーナスの1ポイントをつけると、1人のドライバーが最大で獲得できるポイント数は14となる。
【2018 スーパーフォーミュラ最終戦ポイントシステム】
ポールポジション=1ポイント
優勝=13ポイント
2位=8ポイント
3位=6ポイント
4位=5ポイント
5位=4ポイント
6位=3ポイント
7位=2ポイント
8位=1ポイント
■5人がドライバーズタイトルの可能性を残して鈴鹿へ
ここまで第4戦富士での初勝利を含む3度の表彰台を獲得しているニック・キャシディ(KONDO RACING)は合計29ポイントでランキング首位で鈴鹿に乗り込む。
開幕戦鈴鹿では7位フィニッシュとそこまで成績が良かったというわけではないキャシディだが、前週のスーパーGT第7戦でも優勝しているほか、スーパーフォーミュラでもシーズン中盤に3戦連続表彰台を獲得するなど安定した活躍を見せている。今、国内レースで一番勢いに乗っているドライバーといっても過言ではない。
今シーズンはスーパーフォーミュラで結果を出したいという意識が強いキャシディ。特に後半戦の彼を見ているとトップに立つことへの強いこだわりを見せていた。鈴鹿での最終戦を制して、昨年のスーパーGT500クラスに続いて、国内トップフォーミュラで悲願の初タイトル獲得となるか? 楽しみな1戦となりそうだ。
キャシディを4ポイント差のランキング2位で追いかける石浦宏明(JMS P.MU/CEURMO・INGING)は自力での逆転チャンピオンの可能性を残している。今シーズン前半は苦戦する場面があったが、第4戦富士で2位表彰台に入ると第5戦もてぎで今季初優勝。ここまで25ポイントを獲得している。
石浦のここ数シーズンをみていると、後半にかけて調子を上げていく傾向にあり、特に最終戦の鈴鹿では2015年に2位(Race1)、2016年2レース続けてポールポジションを獲得し決勝でも3位に入っている。そして、2015年から4年連続でチャンピオン争いに絡んでいるという経験も、今週末は役に立つかもしれない。自身3度目のチャンピオンを獲得することができるか? 彼の週末の走りから目が離せない。
24ポイントでランキング3位につける山本尚貴(TEAM MUGEN)も自力での逆転チャンピオンの可能性があるが、予選でキャシディにポールポジションを奪われてしまうと、その可能性がなくあってしまう。上記2人と比べると差がある状況だ。
今シーズンは開幕戦鈴鹿と第3戦SUGOで優勝を飾っている山本。シーズン後半は上位に絡めるレースが少なく苦戦していた。だが、最終戦の舞台となる鈴鹿サーキットは自他共に認める得意なコース。これまで記録している5勝のうち4勝は鈴鹿で挙げている。
またホンダ勢にとっては現行のSF14では一度もチャンピオンを獲得できていないだけに、同車両の最終年度となる2018シーズンは何としても制したいところ。得意の鈴鹿で強さを発揮できれば、逆転チャンピオンの可能性は大きくなりそうだ。
さらにITOCHU ENEX TEAM IMPULの関口雄飛と平川亮も可能性は少ないながらも逆転チャンピオンの可能性は残している。ただ、首位のキャシディから12ポイントも差がついており、今週末のレースでは優勝が必須という状況。さらにキャシディをはじめランキング上位の3人が下位に沈まないと逆転チャンピオンの可能性が出てこないという厳しい状況だ。
しかし、今年の開幕戦では関口が決勝で安定したペースで走り2位表彰台をマーク。平川はアクシデントでリタイアとなったが、十分トップを狙えるだけのパフォーマンスをみせていた。それだけに、今週末も目が離せない存在になることは間違いない。
■KONDO RACING、悲願の初載冠なるか?チームタイトルも注目
今年のスーパーフォーミュラはチームタイトルも僅差の戦いとなっており、5チームがチャンピオンの可能性を残している。その中でも注目なのが近藤真彦監督率いるKONDO RACING。参戦2年目を迎えたキャシディと山下健太の活躍が光り、ランキングトップの状態で鈴鹿を迎える。国内レースでは活動歴が長いKONDO RACINGだが、トップフォーミュラでのタイトル経験はまだない。ここ鈴鹿で好結果を残して悲願の初タイトル獲得となるか?注目の1戦となる。
このKONDO RACINGからランキング首位の座を奪おうとしているのが、星野一義監督率いるITOCHU ENEX TEAM IMPUL。前回の第6戦ではダブル表彰台を果たし、KONDO RACINGに1.5ポイント差と迫る32ポイントをマークしている。チームとしては2010年以降タイトルから遠ざかっているだけに、勢いのある関口と平川のコンビでタイトル奪還を果たしたいところだ。
トップから3ポイント差のランキング3位につけているのが3年連続でチームタイトルを狙うJMS P.MU/CERUMO・INGING。昨年までとは異なり、今年は追いかける立場として最終戦を迎えているが、チームの安定感は年々増してきており、最終戦でも石浦に加えて国本雄資も好パフォーマンスを発揮できれば、ライバルを容易に逆転できそうだ。
このほか、ポイント差は離れているがTEAM MUGEN、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGもチームタイトルの可能性を残している。
■SF14ラストラン、最後に鈴鹿のコースレコード更新なるか?
そして、今週末の最終戦で欠かしてはいけないトピックといえば、2014年から参戦車両として活躍してきたSF14がラストランを迎えることだ。デビュー当時から各コースのレコードタイムを塗り替える速さをみせ、一時はF1よりもコーナリングスピードが速いと言われていたSF14。すでにテストが始まっているSF19が来年デビューするため、今回の鈴鹿ラウンドで一旦見納めとなる。
週末の天気予報はやや微妙だが、コンディションが良好であれば従来のコースレコードである1分35秒907(中嶋一貴/2017年)を上回る可能性もある。
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