MotoGPライダーとして初めて迎えた日本GP予選で、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)がQ2進出。目標を果たしたものの、Q2ではブレーキに問題を抱えていた。
微妙な天候とコースコンディションのため、MotoGPクラスのライダーのほとんどがフリー走行2回目では満足に走ることができなかった初日。中上はMotoGPマシンで走るツインリンクもてぎにフィーリングの違いを感じていた。後半セクターではトップと差がある。初日総合12番手につけたものの、「今日のリザルトは参考にしづらいです」と語っていた。
ドヴィツィオーゾ、マルケスは「1周目からトップ3に入って来るだろう」/MotoGP日本GP予選会見
予選日である2日目は好天に恵まれ、終日ドライコンディションでセッションが行われた。中上は予選Q2へのダイレクト進出がかかるフリー走行3回目で16番手。Q2進出を逃したものの、Q1セッションでは2番手につけ、Q2に挑む12名に加わった。
「マシンはフリー走行3回目、4回目でうまくアジャストして、だいぶよくなってきました。セクター3、4に関してもブレーキの安定性がよくなって、ずいぶん乗りやすくなっています」
改善した一番のポイントはブレーキの安定性だった。チームメイトのカル・クラッチローやホンダのファクトリーチーム、マルク・マルケスのデータを参照したところ、ブレーキングがふたりに比べて遅かったのだ。中上は、そこに重点を置いて改善を進めた。
「だいぶ予選で改善できました。Q2に進出できたのは大きいですね」
ただ、Q2では別の問題が発生した。中上のQ1タイムは1分45秒656。対してQ2は1分46秒168と、Q1よりもタイムを落としている。そのQ2で、中上はセッションスタート後、やや遅れてコースインしていた。
「Q2に出るとき、フロントブレーキに変な感触があったんです。アウトラップに出たときもブレーキが変な感じで、緊急ピットインしました。そのあと最後に1周走りましたが、やっぱり調子がよくなかったんです。それはフリー走行4回目まで使っていたディスクだったのですが……。たまにこういうことがあるんですよ。明日は違うものを使います」
若干のトラブルはあったものの、最低限の目標、Q1突破はクリアし12番グリッドを獲得した。決勝レースに向け、いい流れがつかめているようだ。
「問題は明確になっていますし、今日はQ2進出を素直に喜びたいですね。グリッドも悪くはないので、明日のレースではうまくスタートを決めて、全力で最後まで戦い抜くだけです。集中して戦っていきたいと思います」
唯一の日本人MotoGPフル参戦ライダーとして注目を集める中上。明日、最高峰クラスに参戦して迎える初の母国グランプリの決勝レースに挑む。
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