今季のルノーは、パワーユニットの面でも苦戦を強いられている。メルセデスやフェラーリとの差を広げられたばかりか、後発のホンダにもパフォーマンス面で脅かされる状況にある。
その状況を打破するため、ルノーは来季に向けて、新設計のパワーユニットを準備しているようだ。マネージングディレクターのシリル・アビテブール曰く、パワーユニットを一新するという決断は、現行モデルの構造によって、パフォーマンスが制限されてしまっていたために下されたのだという。
ホンダの進歩にルノー危機感「彼らは我々と同レベル」。一方でコスト上昇に懸念
「それは全く新しいエンジンだ」
アビテブールはそうmotorsport.comに対して語った。
「新しいエンジンを投入する理由のひとつ、そしてスペックCが好パフォーマンスを発揮できない理由は、現在のエンジンには構造上の制約があったことだ」
アビテブールは新型のパワーユニットについて、そのパフォーマンスと信頼性のバランスを取ることが大切だと語った。
「パワーを改善するという野望を考えれば、エンジンのほとんどすべてのモノが新しくなるだろう」
アビテブールはそう説明する。
「ERS(エネルギー回生システム)だけではない。そこから引き出せるのは、ほんの僅かのパワーだし、パフォーマンスも僅かだ。しかし、ICE(エンジン)は新しいモノになるだろう」
「我々は少し注意深くなる必要があるし、とても思い切ったことをする必要がある。そして多くの規律をもって計画を進め、シーズンの始めに難しい立場に置かれないようにしなければいけない」
アビテブール曰く、ルノーの今季のパワーユニットも、シーズン中に大きな進歩を遂げており、それはテストベンチで確認できているという。しかしながら、シーズン中に投入できるコンポーネントの数がレギュレーションによって限られているため、その効果を発揮しきれていないようだ。
「テストベンチの上では、我々はよく進歩している」
「テストベンチ上では、かなり距離を走ることができているのだ」
「今季は、ふたつの問題が発生していた。それはターボチャージャーとMGU-Kだ。今使っているMGU-Kでは、これまでのところ問題を抱えていないし、テストベンチでも実際のコースでも、問題は出ていない」
「最終バージョンのターボも、大丈夫なようだ。しかし、パーツを変更するとペナルティの対象となる状況のため、すべてのマシンに搭載されているわけではない」
「これは、現在のレギュレーションの愚かな部分だ。良いパーツを持っていても、それを使うことができないのだから。ちょっとおかしいよ」
「パーツを改善するために資金を投入する。そして、テストベンチでそれを確認し、使える物だと分かったとしても、実際にマシンに投入することはできないんだ」
「おかしな状況だ。本当に間違ったことがここにはある。しかしとにかく、我々はそのふたつの問題に対処している」
アビテブールは、まだパワーユニットの面で多くの進歩を果たすことができると信じている。それも、来季用パワーユニットの設計を一新することを決めた一因だったという。
「私に衝撃を与えていることのひとつは、エンジンの開発曲線が、平らになることは全くないということなんだ。それは素晴らしいことだ」
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