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スポーツ 2018.10.18

スペイン人ライターのF1便り:将来のF1昇格を見据える新鋭ドライバーたち

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 スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアのモータースポーツコラム。いずれF1に昇格するかもしれないF1の下位カテゴリーで戦う新鋭ドライバーたちを紹介する。

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 2018年のF1シーズンは4戦が残った状態だが、ほぼチャンピオン争いの趨勢が決している今、2019年に目を向けてみる時かもしれない。2019年シーズン以降も非常にエキサイティングなものになる可能性があり、目を引く多くの変化がある。

 現在、F1の空きシートがあるのは3チーム。フォース・インディアはセルジオ・ペレスが残留濃厚、ランス・ストロールの移籍が有力視され、ウイリアムズの1シートはセルゲイ・シロトキンが有力候補となっているため、現在もっとも予想が難しいのはトロロッソ・ホンダの1シートだろう。

 2019年に向けてF1チームの体制は固まりつつあるが、さらに未来に目を向けてみようではないか。私たちはモータースポーツにおいて魅力の尽きない時期を体験しているところだ。

 他のレースカテゴリではF1でレースをするチャンスに飛びつこうとしている驚異的な才能の持ち主たちがいるのだ。何人かのドライバーは、2019年のシートが決まっており、その他の何人かにはまだチャンスがある……。一方、残りの何人かは2020年のチャンスを待たなければならないかもしれない。今後数年のうちにF1に昇格しそうな、最も興味を引くジュニアドライバーは誰だろう?

■FIA F2はふたりのドライバーがF1に昇格


 2019年もしくは2020年にF1でレースをする最も大きなチャンスがあるドライバーとして、リストのナンバーワンだったのはもちろんランド・ノリス(カーリン)だろう。彼については2019年のマクラーレンとの契約がすでに発表されている。ノリスはついにフォーミュラカーの最高峰であるF1に到達したわけだが、F2でのルーキーイヤーでは、多くの人々が言われているほどの実力が本当にあるのか疑問だ。彼はF2最終戦アブダビで実力を証明しなければならないだろう。


 対照的に、F2最終戦を前にランキングトップのジョージ・ラッセル(ART)は、より強い印象を残しており、彼はルーキーイヤーにおいてタイトルを獲得しようとしている。さらにメルセデス傘下ドライバーであるラッセルは、直接パディ・ロウに電話をかけウイリアムズとの話し合いを希望。メルセデスとウイリアムズの交渉に自身も加わり見事レースシートを獲得してみせたのだ。

 もうひとりは、しばしば印象的な走りを見せ、2019年のウイリアムズのドライバー候補だったルノー傘下のアルテム・マルケロフ(ロシアンタイム)だ。2019年のウイリアムズシートを獲得するため多額の持参金を持ち込む予定だったが、10月上旬に発覚した父親の巨額収賄容疑で今後のレース活動が不透明になっている……。

■F3/GP3シリーズの新鋭ドライバーたち
 F2以外で最も注目に値する若い才能は、現在F3に参戦中の、ミック・シューマッハーやダン・ティクタムだろう。ごく平凡な2018年シーズンのスタートを切ったシューマッハーだったが、完全に勢いを盛り返し、彼にふさわしいタイトルを獲得するという有終の美を飾った。彼はF1より前にF2に昇格する必要があるが、彼の実際の才能についての疑問に関わらず、F1でトップドライバーたちとレースをするのは、可能性というよりもはや時間の問題だろう。

 ティクタムはレッドブルのジュニアドライバーのトップであることから、2020年にF1でレースをする可能性は非常に高い。彼は現在スーパーライセンスを取得するのに十分なポイントを持っていないが、(参戦が予想される)2019年のスーパーフォーミュラで結果を出せば、ピエール・ガスリーが以前そうしたように、2020年にトロロッソ・ホンダのシートを獲得するのにうってつけの準備ができるだろう。

 彼らの後ろにはマーカス・アームストロングとロバート・シュワルツマンというフェラーリ・ドライバー・アカデミーを代表する強力なふたりが控えている。ルノーの育成ドライバーであるサッシャ・フェネストラスも興味深いドライバーだが、スピードを証明したければ、2019年は競争力のあるマシンが必要となるだろう。

 2018年のGP3シリーズでは、ほぼ全体的に才能の持ち主が欠如していた。しかしながら、目を引くドライバーは数名いた。たとえ彼らにまだ準備の時間が必要だとしてもだ。なかでもトライデントのデビッド・ベックマン(第8戦ロシア終了時点でランキング5位)とジュリアーノ・アレジ(同上ランキング7位)には注目すべきドライバーだろう。

 一方、最終戦を前にランキングトップのアンソニー・フバートとランキング2位のニキータ・マゼピンは、GP3ではARTのおかげで圧倒的優位に進めているものの、F2ではカーリンと比べてパフォーマンスの劣るマシンとなるため、彼らの気迫を証明する必要がある。

■日本人ドライバーたちの今後

 ホンダがパワーユニット・マニュファクチャラーとして2015年からF1に復帰し、日本人ドライバーはジュニアドライバー市場において、またますます重要な要素になってきている。特にトロロッソ・ホンダは日本人の若手がデビューを飾るのに完璧な場所だ。そのスポットには現在ふたりの候補者がいる。


 F2で戦う牧野任祐(ロシアンタイム)と福住仁嶺(アーデン)だ。牧野はモンツァのレース1で歴史的な勝利を達成したが、2018年のF2初シーズンとしては苦戦しており、まだ100パーセントの力を出すことができていない。彼の才能に疑問の余地はなく、2019年に結果を残せばすぐにでもF1へ挑戦することができるだろう。2020年にはF1への準備を整え、世界を驚かせることができるのではないだろうか?


 福住は実際、2017年末にはF1への最有力候補と見られていた。GP3シリーズで印象強い走りを見せ、ランキング3位でシーズンを終えた福住だったが、2018年はF2とスーパーフォーミュラに並行参戦。F2では競争力のあるマシンに恵まれず、一方の日本では最初からツキに恵まれなかった。しかしながら、こうしたシーズンはドライバーを成長させるものだし、彼が以前から寛容であれば、これからチャンピオンとしての心構えを育てることになるかもしれない。もし福住に力があるのなら、2019年にそれを証明しなければならないだろう。

 ホンダは、たったふたりのドライバーに依存することは賢明ではないと分かっている。だから彼らの日本のスクールでは次のF1ドライバー候補を育成しているのだ。2018年は全日本F3に参戦しランキング4位でシーズンを終えた阪口晴南(TODA FIGHTEX)には大きな才能があるが、彼のチームではトムスに対抗するのは非常に難しいタスクかもしれない。

 彼は成長を続けるため、ヨーロッパに行くタイミングにあるかもしれない。代わりに笹原右京(ランキング3位)がホンダのために日本人ドライバーを牽引する男になるだろうか。その一方でFIA-F4で2018年シーズンを戦った角田裕毅(第10戦菅生終了時点でランキングトップ)と名取鉄平(同上2位)もステップアップのチャンスを待っている……。

■目まぐるしく変わるF1シートの状況


 残念なことに、競争力のあるドライバーすべてがF1に到達できるわけではない。時には、間違ったタイミングで間違った場所にいることが問題となるが、今でもそのようなことは起きている。最近で最も顕著な例はアレクサンダー・アルボンだ。素晴らしい才能と力強い心構えの持ち主で、2017年のGP3ではルクレールに次いでランキング2位となって他の多くのドライバーよりも上位につけ、2018年のF2ではラッセルに次いでランキング2位となるだろう。

 しかし、彼はDAMSとの関係でF1ではなくニッサンからフォーミュラEに参戦することが9月に発表された。だが、2019年のドライバー選考に苦慮するトロロッソ・ホンダがじつはアプローチを行っているという情報もあり、F1昇格の可能性は残されているかもしれない。

 その他にF1が取り逃がしていると思える才能あるドライバーは、ブラジル出身のセルジオ・セッテ・カマラ(モナコでの怪我がなければランド・ノリスに勝っていたかもしれない)と、2018年のヨーロピアンF3をランキング7位で終えたアレックス・パロウだ。パロウは2017年の全日本F3からヨーロッパに戻った後、競争力のないマシンに苦しんでいる。彼はレースで生計を立てられ能力があるが、今年の結果は注目を集めるには不十分であり、また、資金もそれほどないことから、F1参戦は難しいだろう。

 だが面白いことに、ドライバーが良い(もしくは悪い)流れに乗れば、もちろんすべてのことは非常に簡単に変わり得るのだ。だから私はこれらのドライバーたちから目を離さないことをお勧めする!F1は待っているのだ……。

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