FIAは結果の不確実性が増すことを期待して、2019年からF1の予選方式を変更することを検討している。しかしマックス・フェルスタッペン(レッドブル)はこの試みは機能せず、”フリー走行”が増える程度の影響しかないと考えている。
検討が進められているのは、現在Q1~Q3の3セッションで行われているノックアウト方式の予選にQ4を追加。Q3までの各セッションで4人のドライバーが脱落していき、最後に残った8名がQ4でポールを争うというフォーマットだ。
F1のポイントシステム改訂、2019年の導入は延期決定も検討は続く
現在、予選Q3に進むドライバーは各セッションで2度タイムを計測し、グリッドが決定するまで計6度のアタックを行っている。
フェルスタッペンはQ4が追加されてもこの傾向は変わらないと主張した。
「今の状態は変わらないと思う。そうでなくてもたくさん走ることになるだろう」
「予選はもっと短いセッションで、あまり何度もラップタイムを記録するチャンスのないものにすべきだ」
「誰もがリズムをつかむためだけの、フリー走行にしかならないだろう。僕が予選に関して理解しているのは、何度かコースに出て数回タイムを出さなくてはいけないということだ」
「もっとセッションを追加しても、みんながもっと練習を増やし、ある時点から良いラップタイムを刻み始める。それは変わらない」
ルノーのカルロス・サインツJr.も、ドライバーは予選で多くのチャンスを与えられるべきではないと語った。
motorsport.comがサインツJr.に、セッションが追加される可能性について質問すると「僕はそれを見てみたいけど、1セッションで使えるタイヤは1セットのみになるべきだと思う」と答えた。
「ドライバーに2度目のチャンスを与えず、セッションごとにタイム計測は1度に限定すべきだ。そのほうがプレッシャーが強くなる」
「ドライバーとしての本分は、一発でタイムを出してQ1とQ2を抜けることだ。多くのドライバーがやっているように、Q1では手を抜いて、Q2やQ3で本気を出すのではなくね」
「一度しかチャンスがなければ、ミスはできないのでそのラップに集中するだろう」
現在の予選フォーマットで浮上している問題のひとつは、タイヤの摩耗が厳しいサーキットでは、メルセデスやフェラーリ、レッドブルに次ぐポジションでQ3に進出した中団チームのドライバーが不利益を被る可能性があるということだ。
Q3に進出したドライバーは、Q2のベストタイムを出した時に使用したタイヤで
決勝をスタートする。一方、11番手以降はスタート時のタイヤを自由に選ぶことができるため、タイヤ戦略的に7~10番グリッドのドライバーが不利になる可能性があるのだ。
先月行われたF1ストラテジーグループの会議では、予選のシステム変更によるタイヤ選択への影響については、詳細に議論されなかった。
しかしサインツJr.は「新しい予選形式を考えるなら、タイヤについても考えなければならない」と話した。
「すべては関連している。タイヤについて真剣に検討せずに、新しい予選を導入することはできない」
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