今週末、富士スピードウェイで最終ラウンドを迎える2018年の全日本F3選手権。すでにチャンピオンはここまで15勝を挙げる活躍を見せた坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM’S F317)に決定しているが、彼は常にチームメイトである宮田莉朋とのバトルで苦しい思いをしたと語った。
坪井は2016年から全日本F3に参戦を開始。1年目は安定した走りを見せつつも未勝利に終わり、2シーズン目を迎えた昨年は序盤戦で苦戦を強いられた。中盤戦の鈴鹿ラウンドで初優勝を飾るとそこから一気に勝利を重ねたが、チャンピオンには手が届かなかった。
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自身としてもラストチャンスという思いで迎えた2018シーズン。坪井のトップの座を脅かし続けたのが宮田だった。
結果だけを見ると、第17戦終了時点で坪井は15勝を挙げ、圧倒的な強さをみせたが、そのレースのほとんどで宮田が背後に食らいつく展開。予選から僅差の戦いが続いていた。
「勝ち続けている状態でしたけど、ちょっとでも油断するとすぐにやられてしまう状況でした。毎回、心臓がキツくなるようなプレッシャーがかかったレースをしてきました」
そう語った坪井は、宮田とのチャンピオン争いをそう振り返った。
「チームメイトとチャンピオン争いをするという……正直、一番嫌なパターンでした。お互いに手の内を知り尽くしているので、よほどのことがないとコース上で抜くのは厳しいだろうと思っていて、本当に気が抜けませんでした」
「宮田選手はFIA F4で2年間チャンピオンを獲っていて、速いのは重々承知していました。ただ自分よりも下から来ている若手なので、(宮田選手に)抜かれると自分の立場がなくなる。負けちゃいけないなという気持ちが強かったですね」
負けられないプレッシャーが常にかかっていたという坪井。だが、同時にライバルの存在が自身を成長させるきっかけにもなったという。
「結果的に僕がいっぱい勝っていますが、いつも僅差の戦いでしたし、その中で成長させられる部分もありました。その点で宮田選手のようなライバルがいるというのはすごく良いことだと思います。お互いライバルとして今シーズンを通して成長することができたのは良かったです。でも、残りのレースも負けるわけにはいかないので、最後までしっかり前でゴールしたいなと思います」
同じように、宮田にとってもチームメイトの坪井は“自身を成長させてくれる相手”だと語った。
「自分を成長させてくれるのがライバルなので、(坪井選手が)嫌な相手という感じはないです。お互いFIA F4の歴代チャンピオンでもあるので、そこの意地の張り合いはあったのかなと思います」
「速いドライバーがいてくれたからこそ、自分も速くなっています。昨年の僕は相手になりきれていない部分もありましたし、レースでは優勝もできませんでした」
「今年は坪井選手の前でゴールすることができたり、タイムでも勝つことができたりしている部分をみると、昨年に比べれば多少なりとも成長していると思いますし、その坪井選手と同じくらいのレベルで走れるようになっていると思います」
そして、今週末に富士スピードウェイで開催されるWEC富士6時間のサポートレースとして、全日本F3の最終ラウンド(第18戦、第19戦)が行われる。前述の通りすでにチャンピオン争いには決着がついたが、坪井には前人未到の11連勝がかかっている。対する宮田としても坪井を倒し、来年に向けてのアピールをしたいところだろう。
今週末はWECだけではなく、全日本F3のラスト2戦にもご注目いただきたい。
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