F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに?」と尋ねる連載企画。今回は、F1第14戦イタリアGPで『F1パドックの殿堂入り』を果たしたTV解説者の川井一仁さんをご紹介。
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イタリアGPが行われた週末に、モンツァのパドックで、ある表彰式が催された。それは『F1パドックの殿堂入り』を祝う会だった。
主催したのは2018年からリバティ・メディア体制となり新しくなったF1で、「パドック殿堂を創設し、25年以上にわたりこのスポーツに多大なる貢献を行ってきた人々に感謝し、表彰する」というのが、その目的だった。
選考にあたったのは、ロス・ブラウン(F1モータースポーツ担当マネージング・ディレクター)、チャーリー・ホワイティング(FIAレースディレクター)、マウリツィオ・アリバベーネ代表、マーティン・ブランドル(元F1ドライバー)の4人。
この4人によって、今回『F1パドックの殿堂入り』に選ばれたのは33人。80年代からウイリアムズに所属し、広報の草分け的存在として、いまなお現役で活躍しているアン・ブラッドショーやザウバーがF1に参戦した93年からチームマネージャーとして活躍しているベアト・ツェンダーらチーム関係者だけでなく、テレビクルー、ジャーナリスト、カメラマンらも大勢選出された。
この33人の殿堂入りしたF1関係者の中に、日本人としてただひとり選ばれたのが、フジテレビの解説者として活躍している川井一仁さんだ。
80年代にテレビ関連の仕事でF1の世界に入った川井さん。海外留学で培った語学力が買われて88年のモナコGPからピットレポーターを開始。その後、TV解説者に抜擢された。
川井さんの豊富な情報力はF1界でも一目置かれており、海外のテレビクルーやジャーナリストが予選やレース前に、川井さんの予想をうかがっているほどだ。
25年以上もの間、活躍し続けるだけでも大変だが、そのうえ、その存在がF1界に認められた川井さん。もちろん、今回のパドック殿堂入りは、日本のモータースポーツ界として初めての快挙だった。
川井さんには、記念として4分の1にカットされたブレンボ製のブレーキディスクが贈られた。
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