2017-2018 FIM世界耐久選手権(EWC)にエントリーするGMT94ヤマハが、今シーズン限りをもってEWCへの参戦を休止することを明らかにした。7月29日に決勝レースが行われるEWCの最終戦、“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第41回大会がGMT94ヤマハのEWCラストレースとなる。
GMT94ヤマハはフランスに拠点を置くプライベーターチームであり、EWCのトップチームのひとつだ。2017-2018シーズンのEWCでは、最終戦である鈴鹿8耐を残してランキングトップのF.C.C. TSRホンダ・フランスに10ポイント差のランキング2番手につけている。
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2018年はEWCとともに、スーパースポーツ世界選手権(WSS)に参戦を開始。しかし、EWCとWSSのレース日程が重複していることから、2018-2019シーズンのEWCへは参戦しない。鈴鹿8耐の合同テストでインタビューを受けたGMT94ヤマハの監督を務めるクリストフ・グィオはそう明言した。
「発表されたカレンダーを見ると、(EWC最終戦の)鈴鹿以外、すべてのレースで日程がバッティングしている。今年はWSSを3戦欠場したが、基本的にWSSは全戦出場しなければならない」
GMT94ヤマハは2017年の鈴鹿8耐では11位フィニッシュを果たし、2016-2017のEWCチャンピオンを獲得した。さらにさかのぼれば、2012年の鈴鹿8耐では3位表彰台にも上っている“実力者”。GMT94ヤマハがEWCから姿を消すのはなんとも惜しいが、実績あるEWCの参戦を捨て、WSSに集中する。そこにはグィオの若手ライダー育成という意図があった。
「耐久レースは大好きだ。でもスプリントレースにも参戦していたいんだ。なぜなら、今、若手ライダーがいないから。才能ある若手ライダーがいたとしても、お金がない。スポンサーをもってこなければ参戦できないんだ」
「僕はスーパーバイクチームをつくって、才能ある若者を受け入れたい。そして彼らを育てたい。今、チームは若手を雇わない。育てるのに時間がかかるからね。チームはスポンサーからのプレッシャーが大きいため、すぐに結果を出さなければいけない状況なんだ」
前述したとおり、GMT94ヤマハは2018年、WSSに参戦を開始した。第3戦アラゴンラウンドから起用されたコロン・ペロラリは、3レースに参戦して第9戦リビエラ・ディ・リミニラウンドで12位フィニッシュを果たしている。
「12位はすばらしい結果ではないかもしれないけれど、優勝も間近だよ。EWCとバッティングしていたから全戦には参戦していなかったのだけど、少なくとも2年後にはSBKにステップアップしようと思っているよ」
2018年の鈴鹿8耐が、GMT94ヤマハのラストレース。GMT94ヤマハにとって最後のEWCレースは7月26日に幕を開ける。
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