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ThreeBond Racing 全日本F3選手権第3ラウンド富士 レースレポート

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ThreeBond Racing 全日本F3選手権第3ラウンド富士 レースレポート

2018 JAPANESE FORMULA 3 CHAMPIONSHIP
RACE REPORT Vol.03

Round5/Round6
7月7日(土)/7月8日(日)
富士スピードウェイ

全日本F3第6戦:波乱のレースを制し宮田莉朋が嬉しいF3初優勝! 坪井、笹原が続く

 7月7日(土)~8日(日)、全日本F3選手権シリーズ Round 3(第5戦、第6戦)が、静岡県富士スピードウェイで開催された。ThreeBond Racingは笹原右京とともにこのレースに出場した。停滞する梅雨前線の影響で富士スピードウェイは7月5日(木)、7月6日(金)に行われた占有走行からウエットコンディションとなり笹原は、7月5日(木)は3番手、7月6日(金)は4番手のタイムを記録し7月7日(土)の公式予選に臨んだ。

▽公式予選
 7月7日(土)午前8時30分から公式予選が始まった。30分のセッションで記録したベストラップタイムで第5戦、セカンドベストラップタイムで第6戦のスターティンググリッドが決まる。

 早朝まで土砂降りだった雨はほぼ上がったものの、路面はウエットコンディションでセッションが始まった。笹原はユーズドレインタイヤでコースインしたが、走り始めると予想外のグリップ不足を感じ、ピットに戻って調整を行なった。
 
 木曜、金曜とウエットコンディションで走行を重ね、マシンを仕上げてきただけに予選もウエットコンディションを望んでいたが、期待を裏切る展開となった。
笹原とチームは、リヤのアンチロールバーを中心にグリップを確保するようセッティングを変更していったが大きな好転を見ず、タイムは中団にとどまった。

笹原もチームも原因がわからず困惑するばかり。そのうち、ふたたび雨が降り始めコースコンディションは悪化し始めた。セッション後半、笹原は2セット目にニューレインタイヤを装着してタイムアタックを行った。ここでようやくタイムが出始め11周目に1分53秒568を記録したが第5戦のスターティンググリッドは8番手、8周目の1分53秒829で第6戦のスターティンググリッドは9番手と決まった。

▽第5戦 決勝
 7月7日(土)午後1時30分、シリーズ第5戦決勝レースが始まった。朝の雨は止んでコースは乾きドライコンディションとなったため、チームは持ち込みのドライ用セッティングへ戻してレースに臨んだ。笹原はコースインした段階で好感触を得たが、まだリヤのグリップ不足を感じたためスターティンググリッド上でリヤサスペンションに微調整を加えてスタートを待った。
 
 スタートの瞬間、フロントローの#1金丸選手が出遅れ、それを避けるために混乱が生じた。笹原は後方からうまくすり抜け一気に6番手まで順位を上げて第1コーナーを立ち上がると、続くコカ・コーラコーナーでアウトから5番手、ダンロップコーナー立ち上がりで#37宮田選手をオーバーテイクして4番手、最終コーナーで#93大湯選手のインに入って3番手へと順位を上げた。
 
 さらに笹原はペースを上げ、5周目にはこのレースのファステストラップとなる1分35秒105を記録しながら2番手の#2阪口選手を猛追、間隔を縮めていった。10周目、笹原はテールトゥノーズの状態に持ち込んで攻め寄るが、順位を入れ替えることはできず、11周目にも接触寸前まで激しくアタックを行ったがやはりオーバーテイクには至らない。
 
 この間に笹原はタイヤを消耗させてしまったため一旦間隔を開いてクールダウン、最終周に改めて詰め寄ったが結局追い抜くことはできず0.539秒差の3位でチェッカーフラッグを受けた。この順位は笹原にとっては今季最高位であり、初めて全日本F3選手権の表彰台に上がることになった。
 
 3位に入賞した笹原はシリーズポイント5点とファステストラップポイント1点の計6点、ThreeBond Racingはチームシリーズポイント5点を獲得した。

▽第6戦 決勝
 7月8日(日)午前10時15分からシリーズ第6戦が開催された。天候は回復しドライコンディション。チームは前夜、第5戦決勝レースのデータを分析、レース終盤にオーバーステア傾向が強まった現象なども含め対応策を考えセッティングを微調整して笹原をコースへ送り出した。
 
 スタート合図の瞬間、ポールポジションの#36坪井選手が出遅れ、笹原はそれをかわしながら9番手グリッドから7番手に順位を上げた。2周目には2台をオーバーテイクして5番手へ進出、3周目には上位車両がトラブルで脱落したため笹原の順位は労せず4番手となった。
 
 2番手を走る#1金丸選手のペースが上がらず、3番手#37宮田選手がオーバーテイクの隙を狙っている間に笹原は2番手争いに追いつき、4周目には3台が一団となり5周目、#36宮田選手が#1金丸選手をオーバーテイクした。笹原はそれに続こうとしたが追い抜きには至らず、駆け引きの間に後方から#36坪井選手の接近を許してしまい、最終コーナーで先行を許した。
 
 6周目を5番手で終えた笹原は7周目の第1コーナーでようやく#1金丸選手をオーバーテイクして4番手となったが、その時には3番手の#36坪井選手とは3秒5の差を許してしまう。レース終盤、我慢の走りを続けていると3番手まで順位を落としてきた#2阪口選手が前方に現れ、笹原は3番手争いに持ち込んだ。
 
 フィニッシュまで残り2周となった19周目、ついに1コーナーで笹原は#2阪口選手のインに飛び込み、3番手に進出するとそのまま逃げ切ってチェッカーフラッグを受け前日に続き連続表彰台を獲得した。
 
 3位に入賞した笹原とThreeBond Racingはそれぞれシリーズポイント5点を獲得し、この結果笹原はドライバーランキング4番手、ThreeBond Racingはチームランキング3番手につけ、Round3を終えた。

▽ドライバーコメント
「雨の予選では原因不明のグリップ不足に陥り、決勝は2戦とも不本意なポジションからスタートせざるをえませんでした。原因がまったくわからずぼくもチームも頭を抱えてしまいました。でも決勝はドライコンディションになったので、伊与木エンジニアとも話して、調子の良かった3月の合同テスト時のセットを基本に車を決めて臨んだところ、フィーリングがよくなりました」

「この週末は、エンジニアとのコミュニケーションがかみ合って、『レースをやったな』という気分です。鈴鹿、SUGOと予選でも決勝でもトムスの2台にはまったく及ばなかったのですが、ようやく決勝では戦えるところまできました」

「しかし、ウエットコンディションでは何が起きたのか原因を解明できたわけではないので、しっかり解析して次戦岡山のRound 4に備えます。岡山では雨が降ってほしいです。原因を解明したことを証明したいです」

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