アイオワ・スピードウェイで開催されたインディカー・シリーズ第11戦。8日に行われた決勝レースは、11番グリッドからスタートしたジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)がインディ500予選落ちのリベンジを果たす今季初勝利。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、シーズン最上位となる3位表彰台を獲得した。
バンピーな0.8マイルのショートオーバルバトルを300周するインディカー第11戦。ポールスタートのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は序盤からハイペースで走行し、下位のドライバーを次々と周回遅れにしていく。
インディカー第11戦:パワーがライバルを抑え今季2度目のポール。琢磨は10番手に
しかし、25周目にパワーがすこしバランスを崩し、ニューガーデンがトップに浮上すると、異次元の走りを展開。52周目には10番手のスコット・ディクソンまでをラップダウンにする。
11番手スタートのジェームズ・ヒンチクリフも好調で3番手争いまでジャンプアップし、41周目にはパワーを交わし2番手に。トップのニューガーデンを追いかける。
上位を走行していた佐藤琢磨もニューガーデンに追われるも、前のクルマを交わしていきラップダウンを回避していく。
71周目から各車最初のピットストップへ向かい、トップのニューガーデンは80周目終わりでピットイン。トップはニューガーデン、ヒンチクリフ、シモン・パジェノー、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)、スペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)、そして佐藤琢磨が続いていく。この時点でリードラップは9台のみに。
ニューガーデンはさらにラップダウンのドライバーを増やし、6番手のハンター-レイまでを周回遅れに。126周目、琢磨はパジェノー交わし4番手に浮上。パジェノーはニューガーデンにも交わされ1ラップダウンとなる。
139周目、ザック・ビーチ(アンドレッティ・オートスポート)がウォールに接触し、今日初めてのイエローコーション。10番手のグラハム・レイホールまでがラップバックし、150周目にリスタート。後半戦へとレースは進んでいく。
サードスティントで速さを見せたのは琢磨。171周目、琢磨はピゴットを交わし3番手に。214周目には、バランスを崩したヒンチクリフを交わし2番手に浮上。
224周目でニューガーデンがピットインへ向かい、トップに立った琢磨はその2周後にピットインへ向かう。しかし、ピゴット、ウィケンスにも交わされ5番手でコースに復帰する。
勝負のラストスティント。ヒンチクリフは、256周目にニューガーデンを交わして、ついにトップ浮上。さらにヒンチクリフとの差を広げていく。
ヒンチクリフの勝利目前となった295周目、バランスを崩したエド・カーペンターに佐藤琢磨がヒット。パーツが落ち2度目のイエローコーションに。
ここで燃料が厳しいニューガーデンとウィケンスがピットイン。トップのヒンチクリフ、ピゴット、ダメージが心配される琢磨もステイアウトし、4番手にニューガーデン、5番手にウィケンスという順となる。
レースはこのまま再開されることなく、イエローコーションでチェッカーフラッグを受けレースは終了。ヒンチクリフは2017年のロングビーチ以来の勝利を果たし、インディ500予選落ちの悔しさを晴らす結果となった。
ピゴットはキャリアベストの2位、琢磨は今季初となる3位表彰台を獲得した。
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