富士スピードウェイで行われている2018スーパーフォーミュラ第4戦。公式予選は雨が降ったり止んだりと、各チームが天候に振り回される混乱続きのセッションとなった。その中で2番グリッドを獲得した山本尚貴(TEAM MUGEN)は、着実に上位に進出できるように各ラウンドで先を見越した予選アタックをみせた。
開始直前に雨が降り始め、各車が急いでスリックタイヤでアタックした予選Q1では、少ないチャンスで完璧な走りを見せ2番手で通過。Q1の後半はウエットコンディションとなるが、続くQ2開始までに雨は止み、路面もドライコンディションへ。山本は最初にウエットタイヤを装着してコースインするが、スリックタイヤでいけることを確認するとすぐにピットイン。ここで他のドライバーはソフトタイヤを選ぶ中、山本だけがミディアムタイヤを装着した。
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その理由について、山本はこう語った。
「最初のアウトラップに関しては、意外とソフトタイヤの方がタイヤに熱が入るのが遅くて、それ(ウォームアップが十分にできずに終わること)を懸念しました」
「(Q2序盤にウエットタイヤから交換した際)残り時間が限られていたので、このタイミングでソフトを装着して万が一(コース上が)ちょっとでも濡れていたら、(タイヤが)温まり切らずに終わってしまう可能性がありました。Q1のミディアムでのタイムも悪くなかったですし、ちゃんとアタックした後も表面がきれいな状態だったので、熱が入っているミディアムタイヤを履いてタイムを出した方がリスクは少ないなと思いました」
「結果ソフトでも良かったと思いますが、ミディアムを選択していたのは間違いではなかったと思います」
最終のQ3ではスリックタイヤでコースインするも再び雨が降り出しウエットタイヤに交換を余儀なくされた山本だが、残り5秒でコントロールラインに滑り込みタイムアタックを2回することに成功。その計測2周目で1分38秒289を記録し、フロントロウを獲得した。
現在ランキング首位で、自身2度目のチャンピオンを狙っている山本にとっては、ここから1レースたりともポイントの取りこぼしが許されない。今回の予選は波乱続きで、その可能性が高かったのだが、チームとともにリスクを減らす選択や判断をすることを心がけたという。
「こういう予選はどれだけリスクを減らして前(のグリッド)に行けるかというのが重要です。やっぱり僕自身チャンピオンを獲りたい気持ちもあるので、そのためにどれだけリスクを減らして今回を予選で(上位に)いけるかというのを念頭に置いていました」
「荒れたコンディションの中でしっかりと2番グリッドを得られたということが、自身としても成長を感じる予選でしたし、チームもうまく戦略を立ててリカバーしてくれました。このポジションを得られたことを、明日しっかりと活かしたいなと思います」
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