ルノーは、来季からはレッドブルから時折出されていた”常軌を逸した要求”に応える必要がなくなるため、パワーユニット(PU)開発プロジェクトにより注力することができると考えている。
ホンダとレッドブルは、2019年から2年間のPU供給契約の締結を発表した。そのため、今季限りで2007年から続いていたルノーとレッドブルの関係が終わりを迎えることになる。
レッドブル「ルノーとの関係解消は、今季のタイトル争いに影響しない」
ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、ルノーはレッドブルと仕事をしたいと望んでいたが、一方でレッドブルの空力的なニーズに合わせるため、エンジンのデザインを妥協せざるを得なかったと主張した。
また、現在はルノーとマクラーレンがBP/カストロールの燃料・潤滑油を使用しているのに対して、レッドブルはエクソンモービルと契約をしているため、PUの開発作業において、レッドブルのために特別なテストを行う必要があったという。
アビテブールはmotorsport.comに対し、来季からPU供給が2チームに減ることについて「影響は大きくない」と話し、次のように付け加えた。
「正直に言って、我々はマクラーレンや我々のファクトリーチーム、レッドブルの間で妥協点を見つけなければならなかった。時には多くの時間を浪費し、混乱に陥ったこともあった」
「我々には(レッドブルと)うまく連携するノウハウがあった。プロセスやコミュニケーション方法が確立されていた」
「一方で、レッドブルは極めて大きなチームであり、要求も厳しかった。時には彼らのために追加の作業が必要だった。当然、優先すべきはエンストン(ルノー・ワークスチームのシャシー部門拠点)の希望だが、レッドブルのリクエストとの間で妥協が必要なこともあった。特に、エンジンとシャシーの統合に関してだ」
「彼らのリクエストは時に常軌を逸しており、それに対応するために時間やエネルギーを使ったこともよくあった」
「(レッドブルとの提携解消で)我々は集中することができる。それは、チャレンジをする上で本質的に必要なことだ」
レッドブルは、空力の鬼才と称されるエイドリアン・ニューエイのリーダーシップの下、空力性能に秀でたマシンを作り出している。彼らのマシンは、ほぼ10年間に渡ってグリッドにおける最強シャシーの1台だと評価されている。
アビテブールは、レッドブルの空力性能はエンジンサプライヤーの立場からは”偏執的”とも思えるほど厳しい要求をルノーがクリアしているからこそ、成り立っているものだと説明した。
「我々は、全体的なパフォーマンスの最適化を求めていくが、チーム間の妥協点を見つけるのは常に大変なチャレンジだ。時には、実際に問題が発生したこともあるが、時間をかけて解決した。最悪だったのは2014年だと私は思う。冷却に関して全くうまくいっていなかった」
「我々は頻繁に排気管の配置について議論していた。レッドブルとルノーのマシンを見比べれば分かる通り、マシンのエアロが違っていたからだ」
「空力はレッドブルの方がはるかに優れている。それは間違いない。しかしそれは、エンジンサイドのとてつもないチャレンジにより成り立っている」
ルノーは今後、マクラーレンとの”オープンな対話”によりエンジンを開発していくだけでなく、レッドブルに派遣されていたルノースタッフの再配置を含めて検討を進めていくという。
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