現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 「スーパーGTとの『チャンピオンズリーグ』構想も」DTM首脳に聞く:第2回BMWイェンス・マルカルト代表

ここから本文です

「スーパーGTとの『チャンピオンズリーグ』構想も」DTM首脳に聞く:第2回BMWイェンス・マルカルト代表

掲載 更新
「スーパーGTとの『チャンピオンズリーグ』構想も」DTM首脳に聞く:第2回BMWイェンス・マルカルト代表

 『クラス1』規定の合意によってますます近くなってきたスーパーGTとDTM。2019年に予定されている日本とドイツでの交流戦を前に、DTMに参加している3メーカーの首脳陣にDTMの今季、そしてスーパーGTとのコラボへの期待を聞いた。第2回目はBMWモータースポーツのイェンス・マルカルト代表に直撃した。

  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

『クラス1』規定についてDTMの3メーカー首脳に聞く:第1回アウディスポーツ ディータ・ガス代表

──2019年シーズンはメルセデスがいませんが、将来のDTMはどのような方向に進んで行くと考えていますか。

「今シーズンから採用されたテクニカルレギュレーションがうまく機能しており、これまでの3イベント(6レース)では非常に僅差のバトルが見られています。さらに2019年からは、発表があった『クラス1』レギュレーションの採用が決まっています。常に改善を続けてシリーズをより良いものにしていきますが、今のところDTMは良い方向に進んでいると思います。(技術規定やレース形式など様々な要素を改善して)魅力的なシリーズにすることで、自動車メーカーが新規参入しやすい環境をめざしています」

「たしかにメルセデスはDTMの活動を休止しますが、2019年シーズンには日本で3社、ドイツで2社と合計5つの大手自動車メーカーが『クラス1』規定に基づいたマシンでモータースポーツ活動を行います。シリーズを発展させていくためには多くのメーカーの参入が必要ですが、新しいレギュレーションによって自動車メーカーにとって参戦しやすいカテゴリーになるはずです。『クラス1』技術規定の発表は、非常に大きな一歩だと思います」

──その『クラス1』技術規定ですが、充分満足なものになりましたか?

「ベストな結果が出せたと思います。2012年に行われた最初のミーティング以来、これまでスーパーGTの関係者とはかなり密接に話し合いを行ってきました。DTMでの4気筒エンジン採用のタイミングが遅れたため、当初の予定より時間はかかりましたが、日本の『友人たち』との協力で、この『スーパーレギュレーション』を完成できたのはとても素晴らしいことだと思います。スーパーGTもDTMも世界で最高レベルのツーリングカーレースです。そこをベースに、トップレベルのドライバーがサイド・バイ・サイドのバトルを演じる、世界最高峰のレースに発展させたいですね」

──ドイツメーカーのスーパーGT参戦は現実的にあると思いますか?

「来シーズン後半に交流戦を行うことは決まっています。すでに(スーパーGTとDTM)2つのシリーズがあるわけですから、シーズンの終盤に例えば『チャンピオンズリーグ』のような形で統一王者を決めるレースを行うことは考えられます。そうしたプログラムができれば、自動車メーカーにとっても、さらに魅力のあるものになり新規参入のきっかけになるでしょう」

「それから、たとえば、7社や8社の自動車メーカーが『クラス1』レギュレーションのマシンを製造し、そのうちの何社かがDTMとスーパーGT両方に参戦することもあり得ると思います。そうなれば、各シリーズで1社が走らせるマシンの台数が少なくてもグリッドが埋まり、トータルの参戦コストが下げられます。一方、DTMもしくはスーパーGTなどひとつのシリーズに集中すれば、さらに低いコストでのシーズン参戦が可能になると思います。オプションが増えることで参入する自動車メーカーが増えれば、交流シリーズの可能性も高まるかも知れません」

「すべての自動車メーカーはグローバルに活動しています。したがって、インターナショナルに活用できるモータースポーツカテゴリーがある事はとても重要なのです。その舞台の準備が整ったのです」

──『クラス1』レギュレーションによって、自動車メーカーが参加しやすい環境ができるということですね。

「もちろん。そのために技術規定の作成に力を注いできたのですから。2012年にBMWがDTMに参戦を決めたひとつの理由は、このシリーズがインターナショナルになる可能性があったからです。DTMは既にヨーロッパのシリーズへと成長を遂げました。さらに欧州の主要な自動車市場をカバーするように発展を続けていきます」

「『クラス1』規定の合意で、スーパーGTと共にインターナショナルに拡大するための大きな一歩を踏み出しました。来シーズンから、2つのシリーズがヨーロッパとアジアで行われることになります。ドイツと日本に軸を置きながらも、インターナショナルなレギュレーションに基づいたカテゴリーが始まります。スケジュールの遅れはありましたが、DTMが掲げていた目標の大きなひとつを達成することができました」

──スーパーGTのマシンとのレースが楽しみですね。

「そうですね。去年のホッケンハイムとツインリンクもてぎでのデモランは3台だけでしたが、それでもファンタスティックな出来事でした。ですから、実際のレースは『メガスペクタクル』間違いなしです。スターティンググリッドは本当に壮観でしょうね。スーパーGTは、すでにアジアで大きな成功を収めているシリーズです。ファンの熱心な様子を見ればどれだけ受け入れられているかが分かります。そんなスーパーGTと一緒にレースができることを本当に楽しみにしています」




こんな記事も読まれています

【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】混雑を避けて移動したい! 道路別・渋滞予測まとめ
くるくら
超レトロな「新型スポーツカー」登場へ 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」25年にデビュー 旧車デザインに込められた“意味”とは
超レトロな「新型スポーツカー」登場へ 6速MT×丸目4灯がカッコイイ! 光岡新型「M55」25年にデビュー 旧車デザインに込められた“意味”とは
くるまのニュース
およそ2000万円! アキュラ「NSX-T」は6速MTでも予想より1000万円以上安い値段で落札されました
およそ2000万円! アキュラ「NSX-T」は6速MTでも予想より1000万円以上安い値段で落札されました
Auto Messe Web
焚き火の火おこしや空気入れに便利!「ポケットブロワー」がカルテックから発売
焚き火の火おこしや空気入れに便利!「ポケットブロワー」がカルテックから発売
バイクブロス
契約延長目指すバスティアニーニ、アメリカズGP表彰台は「彼にとって重要」とダッリーニャ褒める
契約延長目指すバスティアニーニ、アメリカズGP表彰台は「彼にとって重要」とダッリーニャ褒める
motorsport.com 日本版
メルセデス・ベンツ、GLCクーペにプラグインハイブリッドモデル「GLC 350 e 4MATIC Coupe Sports Edition Star」を追加
メルセデス・ベンツ、GLCクーペにプラグインハイブリッドモデル「GLC 350 e 4MATIC Coupe Sports Edition Star」を追加
月刊自家用車WEB
次なる中国人F1ドライバーの誕生には時間がかかると考える周冠宇。企業らの関わりが必要だと主張、ホンダの育成にも注目
次なる中国人F1ドライバーの誕生には時間がかかると考える周冠宇。企業らの関わりが必要だと主張、ホンダの育成にも注目
AUTOSPORT web
【中古Eクラス】新車価格の高騰やSUVブームにもかかわらず高人気な優等生メルセデス・ベンツ Eクラスのエステート
【中古Eクラス】新車価格の高騰やSUVブームにもかかわらず高人気な優等生メルセデス・ベンツ Eクラスのエステート
AutoBild Japan
働くクルマもオシャレに特別に ホンダNバン一部改良と特別仕様車 安全性と使い勝手向上へ
働くクルマもオシャレに特別に ホンダNバン一部改良と特別仕様車 安全性と使い勝手向上へ
AUTOCAR JAPAN
WRCに最強の「セリカ」が参戦! ホモロゲーションモデルとして登場したトヨタ「セリカGT-FOUR RC」とは
WRCに最強の「セリカ」が参戦! ホモロゲーションモデルとして登場したトヨタ「セリカGT-FOUR RC」とは
バイクのニュース
SHOEIヘルメットにビルトイン可能! バイク用インカムの新製品
SHOEIヘルメットにビルトイン可能! バイク用インカムの新製品
バイクのニュース
フェルスタッペン、アメリカでの3戦で使用するスペシャルヘルメットを発表。ライトブルー基調に
フェルスタッペン、アメリカでの3戦で使用するスペシャルヘルメットを発表。ライトブルー基調に
AUTOSPORT web
テスラ モデル 3、新グレード「パフォーマンス」を追加…最高速度262km/h
テスラ モデル 3、新グレード「パフォーマンス」を追加…最高速度262km/h
レスポンス
ハコスカなんて偏平率82%よ! 昭和の時代は薄っぺらいタイヤが履けなかったって知ってた?
ハコスカなんて偏平率82%よ! 昭和の時代は薄っぺらいタイヤが履けなかったって知ってた?
ベストカーWeb
10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした
10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした
Auto Messe Web
フォルクスワーゲン、「Polo GTI」誕生25周年記念限定車「Edition 25」を発売開始
フォルクスワーゲン、「Polo GTI」誕生25周年記念限定車「Edition 25」を発売開始
月刊自家用車WEB
テスラ モデル3に爆速モデルが登場! 0→100km/加速タイムはなんと3.1秒だ!!
テスラ モデル3に爆速モデルが登場! 0→100km/加速タイムはなんと3.1秒だ!!
Webモーターマガジン
トヨタの大きなカクカク「最新SUV」発売! ゴツさ満点&快適車中泊な仕様も登場!? 新250のアイテムとは
トヨタの大きなカクカク「最新SUV」発売! ゴツさ満点&快適車中泊な仕様も登場!? 新250のアイテムとは
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村