TOYOTA GAZOO Racingの一員としてル・マン24時間レースを制したフェルナンド・アロンソ。この勝利によりアロンソは、自身が”目標”と公言している世界三大レース(F1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間)完全制覇のうち、ふたつを達成したことになった。残すはインディ500のみだ。
この”世界三大レース”制覇を成し遂げたのは、歴史上ただひとり。グラハム・ヒルだけである。ヒルはF1モナコGPを5勝、1966年にインディ500を制した。そしてその後、1972年にル・マンを制し、見事”3冠”を達成することとなった。
アロンソ「インディ500のように、ル・マンでも優勝を逃すかと恐れた」
では、アロンソは今、何をするのだろうか? 彼は自分の目標を達成するために、全力を注ぐことになるのだろうか? そしてそれは、彼のF1キャリアを終える時間がやってきたことを意味するのだろうか?
アロンソは今季のWEC開幕戦で、2013年以来となる勝利を手にした。そしてル・マン24時間でも、セバスチャン・ブエミや中嶋一貴と組み、念願の勝利を初挑戦で達成した。
先日行われたカナダGPで、F1通算300戦目という節目を迎えたアロンソ。しかしその一方で、100戦未勝利という記録も近づきつつある。
しかし、アロンソが近々F1で勝利を挙げる可能性は、ほとんど無いと断言してしまっていいだろう。現在のマクラーレンは、フェラーリやメルセデスのワークスチームはもちろん、他のルノー製パワーユニットユーザーからも遅れを取っているからだ。そんな状況下で、彼は来年のインディ500を制するために、F1を今季限りで引退するのだろうか? あるいは、2017年と同じように、F1に参戦しながらインディ500に挑戦するのだろうか?
2019年のF1開催スケジュールはまだ確定していないが、モナコで現在のFIA選手権レースのプロモーターが、開催時期について会合を行った。インディカーはこの会合に参加していないが、インディ500とカレンダーが重複することは、F1側としても当然避けたいところだろう。
WEC(世界耐久選手権)は、アロンソの参戦を実現させるため、今年10月の富士ラウンドの日程を変更。F1との日程重複を避けた。アロンソはF1と並行して、ル・マン24時間を含むWECスーパーシーズンにもフル参戦しているのだ。
F1を離れた後、インディカーでチャンピオンになったドライバーとしては、ナイジェル・マンセルの名が挙げられる。マンセルは1992年にウイリアムズ・ルノーで圧倒的な強さを披露し、自身初(そして唯一)のチャンピオンを獲得した。しかしウイリアムズは、翌年アラン・プロストを獲得することを決めたため、これに納得がいかないマンセルは同年限りでF1を退き、翌年からインディカー(CART)に活躍の場を求めた。そして長短のオーバルコースを含む合計5勝を挙げ、CART挑戦1年目にもかかわらずチャンピオンに輝いた。
アロンソがもしF1を続けるのなら、インディカーのスケジュールに合わせるのは難しいだろう。しかしながら彼がWECに転向するなら、開催レース数はグッと少なくなるため、両方のシリーズに参戦することも可能だと言える。
アロンソがインディ500制覇に全てをかけているだろうことは、想像に難しくない。そして彼が加入するチームが、インディへの復帰が取りざたされているマクラーレンなのか……。それともアンドレッティ・オートスポートなのだろうか?
昨年、アロンソがインディ500を走った時は、ホンダエンジンを搭載したマシンをドライブした。しかし、アロンソが所属するマクラーレンは、昨年限りでホンダとの関係を解消。その直後に、同じ日本のメーカーであるトヨタのWECチームに加入し、ル・マンをいきなり制するというのは、まさに皮肉といえよう。また、何年もの苦難を乗り越え、ついに勝利を手にしたトヨタにとっても、アロンソを獲得したというのはかなり重要なことだったはずだ。
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