2018年の、第86回ル・マン24時間耐久レースが終了した。そしてトヨタが20回目の挑戦にして初めての優勝を遂げた。
昨年まで連覇していたポルシェが撤退したことで唯一のワークスであり、ハイブリッドマシンとなったことで絶対的な優勝候補ではあったが、スタートから24時間後にチェッカーフラッグを受けることが必要なのが耐久レース。過去の経験に学び、どんなトラブルが出ても完走できるだけのタフさを身につけたことが、確実に勝利を手繰り寄せたというわけだ。
さて、これによって日本車のブランドとしてはマツダ(1991年)についで2つ目のル・マン優勝ブランドとなったわけだが、ここまで86回開催されたル・マン24時間レースを振り返ると、トヨタというのはもっとも庶民的で身近なブランドといえるかもしれない。
21世紀に入ってからの優勝マシンのブランドをざっと並べると、アウディ、ベントレー、プジョー、ポルシェとなる。プジョーは大衆車ブランドだが、世界的な販売規模でいうとトヨタ・ブランドのほうが身近といえる。
1960年代まで遡るとフェラーリが連覇したあとにフォードが4連覇を果たしたという時代があった。おそらく、過去の優勝マシンでもっとも大衆的なブランドだったのは大量生産の祖といわれるフォードだったはず。
トヨタとフォードのどちらが身近なブランドか、という議論に結論が出ないが、1960年代のフォードと2010年代のトヨタを比べるというのもナンセンスだろう。いずれにしても、プレミアムブランドが勝利することの多いル・マン24時間というレースにおいて、単独ブランドとしては世界でもっとも販売台数の多いであろう『トヨタ』が優勝マシンとして名を残したことが、どのようにブランディングに影響してくるのかは、先例が少なく、その効果は予想しづらいといえそうだ。
すでにル・マン優勝マシンである「TS050ハイブリッド」の公道バージョンといえるマシン「GRスーパースポーツ」の開発を宣言しているトヨタなので、そのマシン単体でのブランディングにおいては、今回の優勝は必須条件だったといえるだろう。
(文:山本晋也)
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?