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全日本ロード:ヨシムラ津田、マシントラブルで転倒し「本来のタイムから程遠かった」

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全日本ロード:ヨシムラ津田、マシントラブルで転倒し「本来のタイムから程遠かった」

 2018年シーズン全日本ロードレース選手権のJSB1000クラス開幕戦。ヨシムラ・スズキMOTULレーシングは2レースともに表彰台を逃した。ヨシムラに何が起こっていたのだろうか。

■タイヤ選択が明暗を分けたレース1、エース津田はペース上げられず
 レース1でホールショットを奪ったのは、2番手スタートの津田だった。土曜日に行われたレース1は気温、路面温度ともに低く、コースコンディションもウエットパッチが残る難しい状況。このなかで、津田はスリックタイヤを選択している。

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 好スタートを切った津田だったが、オープニングラップで6番手にまで順位を下げ、5周目の90度コーナーでコースアウト。そこから追い上げを見せるも優勝争いに加わることはできず、10位でチェッカーを受けた。

「今年になってマシンの開発速度が上がりましたがテストする時間が足りず、レースウイークに入った木曜日もテストメニューをこなしていました。金曜日に気温が下がりましたがそのコンディション変化への対応が上手くできませんでした」

 「雨の予選では問題なく走れて2番グリッドを獲得することができました。しかし昨日のレース1はドライタイヤの選択ミスが原因でぺースを上げることができませんでした」

 津田はレース1でスリックタイヤを選択したが、そのコンパウンドは硬めのものだったという。レース序盤にペースを上げられずトップ集団から遅れてしまったのも、このタイヤが要因のひとつだったようだ。

「事前テストからソフトめのタイヤをテストすることができなかったので結果的に堅めのタイヤを選択せざるを得ませんでした。最後までタイヤを温めることができず10位フィニッシュがやっとでした」

 一方、津田のチームメイトの渡辺一樹もレース1では苦戦した。渡辺は2017年シーズン、スーパースポーツ世界選手権に参戦。今季、カワサキからスズキのプライベーター、ヨシムラに電撃移籍した最初のレースで、渡辺は7番グリッドからスタートしポジションを大きく落とすことなく周回を重ねていたが、9周目にマシントラブルが発生。90度コーナーで転倒を喫し、リタイヤとなっている。

■実力を発揮した渡辺、表彰台にあと一歩の4位フィニッシュ
 天候もコースコンディションも回復したなかで行われた日曜日、朝のウオームアップ走行で津田がマシントラブルによってハイサイドを起こし、転倒を喫する。この転倒が原因で、津田は体にかなりのダメージを負ってしまったという。

 迎えたレース2、津田はフロントロウの3番グリッドからスタート。オープニングラップで8番手にまで順位を落すと、体のダメージの影響もあってそのまま我慢のレースとなる。最終的に津田は6番手にまで順位を上げてチェッカーを受けた。

「朝のフリー走行の転倒の影響で身体が言うことを聞かず、最初の10周くらいはまったくタイムを上げることができませんでした。中盤以降は身体も少しずつ使えるようになって感覚を取り戻せたのですが本来出せるタイムには遠く及びませんでした」と津田はレースを振り返っている。

 前日にマシントラブルにより転倒リタイヤとなった渡辺は、このレースで奮闘を見せた。7番グリッドからスタートした渡辺は徐々にポジションアップ、4周目には3番手にまで順位を上げる。その後終盤まで表彰台圏内を維持していたが、残り3周で背後から迫った渡辺一馬(カワサキ・チームグリーン)にオーバーテイクされ、4位フィニッシュとなった。

「初めてのチーム、初めてのタイヤ、初めてのGSX-R1000Rでレースをこなしてみてすごくいい感触を得ました」と、渡辺はヨシムラで挑んだ初の全日本に手ごたえを感じているようだ。

「ましてや初戦で表彰台争いに絡めたことはシリーズを通して闘ううえで期待できる結果だったのではないかと思います」

「正直、リスクを追って攻めれば抜かれた後にもう一度表彰台争いができたかもしれませんが、まずは結果を持ち帰ること、レースラップをこなしたデータを持ち帰ることに専念し、チームもそれを喜んでくれたので良かったと思っています」

 ヨシムラの全日本開幕戦はやや厳しいものになったとも言えるだろうが、第2戦鈴鹿について、津田は「事前テストではいいデータが取れているので、レースウイーク初日からキッチリ詰めていくことができると思います」とコメントしている。ヨシムラのふたりが鈴鹿サーキットで開幕戦もてぎの雪辱を果たすだろうか。

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