2月9日、スバル/スバルテクニカインターナショナル(STI)は2018年モータースポーツ参戦体制を発表し、このなかでドイツ・ニュルブルクリンクで開催されるニュルブルクリンク24時間レースの体制を明らかにした。
“世界一の草レース”と呼ばれながら近年は欧州の自動車メーカーを中心にメーカー直下のワークス、セミワークスチームなどが多数参加し、レースのレベル、注目度が年々高まっているニュル24時間。
スバル、井口/山内コンビ継続のスーパーGT300クラス体制を発表。BRZは全方位で改良
そんなレースに2008年から継続参戦するスバルは、参戦11年目となる2018年も5月10~13日にかけて開催される過酷な耐久イベントに『SUBARU WRX STI』を投入し、排気量2.0L以下のターボエンジン搭載車が出場するSP3Tクラス優勝を目指す。
昨年、市販WRXの新型導入に合わせてフロントマスクを中心とするエアロダイナミクスの改良およびシャシー、パワートレインの見直しのほか、ドライバーの負担を減らすためパドルシフトの採用など大幅な改良を受けたマシンは、2018年のレースに向けてさらなる開発がなされた。
具体的にはエンジン出力の向上ならびにギヤ比の最適化、足回りではトレッドの拡大、ブレーキの大径化とバランスの見直しのほか、左足ブレーキの有効活用を図るためマスターバックが廃止されている。
これらの各コンポーネント開発とともにドラッグを低減させる新エアロデザインによって走行性能がより高められたWRX STIだが、チームは火災によってリタイアを喫することとなった2017年や過去のレースを振り返り、すべての面で信頼性向上を主眼に置いた車両開発を行ったという。
チーム体制では2018年もSTIのエンジニアと全国のスバルディーラーから選抜されたメカニックが運営を行い、これを菅谷重雄氏からチーム監督の役職を引き継ぐ辰己英治氏が指揮することとなった。
ドライバーラインアップは昨年もスバルWRX STIをドライブした山内英輝/カルロ・バンダム/ティム・シュリックの3名に加えて、スーパーGT300クラスでSUBARU BRZ GT300を駆る井口卓人が起用されている。井口はこれまでTOYOTA GAZOO Racingからニュル24時間に参戦していたが、スバルチームでの出場は今季が初めてとなる。
昨年の雪辱、そして5度目のクラス優勝を目指すスバルは、5月のニュルブルクリンクで開催されるビッグイベントを現地で応援するツアーを計画中だ。
このツアーは5月11日(金)に日本を発ち、決勝レースが行われる12日(土)にサーキット入りして、150台以上のマシンがエントリーするレースを間近で観戦できるもの。現在のところ詳細は応募方法などは明らかにされていないが、メーカーオフィシャルツアーならではの特典も計画されているいい、ファンにとっては見逃せないツアーとなりそうだ。
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