2番手のハイラックスREVOはトップとの差が開く
雨予報から一転、晴れ間が広がる朝を迎えた8月17日(木)、アジアクロスカントリーラリー(以下、AXCR)は、4日目。Leg4のSSは、タイ中央部のナコーンサワンからピチット、ペッチャンブーンの3つの州をまたぐ、AXCR2017最長のスペシャルステージ。前半セクションは、道幅の狭い田園のなかやいくつかの村を抜けて、95.60km先のPCストップを目指す。
PCストップでは、次のスタートまでの限られた時間内に限りサービスエリアでの整備が可能だが、修復作業の必要がないマシンは、PCスタートの時間まで待機し、改めて再スタートする。
後半セクションは、サトウキビ畑を駆け抜ける滑らかな高速ステージ。SSスタートから150kmポイントのワンピクンを通過し、北へ進む。途中、田園地帯を駆け抜け、最後の70kmは多くの幹線道路を何度も交差(通過)するコース設定であった。
Leg3のSSでAUTO(4輪)のトップタイムをマークしたToyota Cross Country Team Thailandの新堀忠光選手(トヨタ・ハイラックスREVO/102号車)が、真っ先にコースイン。このラリーで難しいのは、連日のリポートでもお伝えしているとおり、とにかくコースが難解なこと。加えて、先頭を走る際、MOTO(2輪)が先にスタートしているとはいえ、轍のない状態で走行することになり、ハンディキャップを抱えながらの走行となるデメリットがある。
そこで新堀選手は、Leg1~3までの総合順位でトップに立つNutthaphon ANGRITTHANON選手(いすず・D-MAX)とのタイム差を縮めることよりも、SSの序盤は6割程度のペースで走行し、途中、2・3番スタートのマシンに抜かれるも、ハイスピードなコース設定の後半まで我慢の走行を敢えて行った。その結果、Leg4のSSでは2番手タイムをキープするもトップのNutthaphon ANGRITTHANON選手とのタイムギャップが前日の3分31秒から7分59秒へと広げられてしまった。
しかし、AXCRでは走行中に奇想天外な出来事が起こるのも特徴で、SSのタイムアタック中に地元の一般車両がコース内を逆走してくるなどがよくある。とにかく安全に走りきること、ミスコースをしないことがカギとなる。
続くLeg5のSSも239.83kmのロングステージとなる。ひとつのミスコースや判断ミスによるマシンへのダメージが戦況を厳しくしてしまうだけに、慎重かつ丁寧なラリーが求められるが、その差は僅か。残るLegは2つだけに新堀選手をはじめ、その他日本人選手たちの走りに期待したい。
Leg4終了時点総合結果(日本人選手のみ抜粋)
順位 ドライバー/コ・ドライバー/タイム ギャップ 2位 Tadamitsu NIIHORI/Chupong CHAIWAN/7分59秒 4位 Takuma AOKI/Ittipon SIMARAKS・Katsuhiko SHIINE/1時間15分31秒 10位 Kenjiro SHINOZUKA/Eiiji CHIBA/3時間8分24秒 11位 Tomonori NOTO/Kazuhiro TANAKA/3時間14分04秒 18位 Norihiro YAMAMOTO/Takashi TSUJIMOTO・Kazuhisa NISHIKAWA/7時間32分20秒 19位 Koichiro HAMAGUCHI/Keigo SUDO/8時間4分50秒 21位 Satoshi TAKENO/Naoyuki YANAGAWA/14時間33分21秒 22位 Ryu SEYA/Masayuki FUKANO・Ayumi KAWAMURA/18時間4分02秒
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