グローバル規模で情報提供する位置情報テクノロジー企業のトムトム社は2019年9月10日、フランクフルトモーターショー2019で、トムトム初となる完全自動運転車の試験車を発表した。この試験車は、業界をリードするトムトムの高精細(HD)マップ、クラウドベースの地図アップデート情報と、地図配信システムを含むトムトムの自動運転関連技術技術を搭載している。
展示概要
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トムトムの自動運転部門責任者であるウィレム・ストリッジボッシュは、「安全で快適な自動運転に必要な技術を開発する上で、トムトムが独自の自動運転車を持っていることは非常に大きなアドバンテージです。これにより、道路上でトムトムのマッピングテクノロジーを継続的に検証し、あらゆる状況における動作情報を取得し、そのデータを瞬時にマップ制作プロセスへと送り込むことができます」と語る。
この完全自動運転試験車には、8基のレーザースキャナーを前方、側面、後方に搭載し、計6台のレーダーとステレオカメラを前方および後方に、そしてGPSと強力なモバイルアンテナを搭載している。これらにより、車両の周囲360度の環境情報を取得し、正確な位置情報を把握することができ、これらのセンサーにより収集されたデータは、高性能な車載コンピュータで処理され、トムトムの高精細 (HD)マップに反映される。
高精細(HD)マップは、道路の形状や状態、そして交通標識などの道路情報を、誤差わずか数cmの精度で表示する。これにより、自動運転車が道路上の位置情報を正確に把握し、車載センサーと連携して周辺環境の詳細な地図を生成し、目的地までの走行経路を計画することができる。
トムトムは2019年3月に、ヨーロッパ、アメリカ、アジアを対象範囲とした高精細(HD)マップのサプライヤーとして、複数の世界的自動車メーカーとの契約締結を発表し、HD地図のマーケットリーダーとしてのポジションを確固たるものにしている。
ストリッジボッシュ氏は、「自動運転システムのグローバル規模での展開を目指している自動車メーカーにとってトムトムは必要不可欠な役割を果たす存在として選ばれています。今後この独自の完全自動運転試験車での実証実験が可能となった今、トムトムはさらなる技術の向上を推し進めていきます」と語っている。
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