現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 実は「ありがた迷惑」だった? 新車でも未搭載が増えてきた「アイドリングストップ」の決定的なデメリットとは

ここから本文です

実は「ありがた迷惑」だった? 新車でも未搭載が増えてきた「アイドリングストップ」の決定的なデメリットとは

掲載 更新 61
実は「ありがた迷惑」だった? 新車でも未搭載が増えてきた「アイドリングストップ」の決定的なデメリットとは

この記事をまとめると

■再始動の際に動きが不自然になる■スムースな運転の妨げになる場合も■新車では非搭載車も登場し始めた

ありか? なしか!? 「エンジンの暖機運転」問題がついに決着

夏場、ドライバーを苦しめる「ありがた迷惑」のアイドリングストップ

 信号待ちなどの停止中はエンジンを止めて燃費の悪化を防いだり、排出ガスを抑えて環境負荷低減にも貢献するアイドリングストップ。普及し始めてすでに10年ほど経つなかで、アイドリングストップ機能が装備されていると燃費の向上に貢献する反面、運転しにくいことがあるほか、決定的なデメリットも実証されている。

【デメリット:その1】夏場の信号待ちなどが暑い

 エアコン(クーラー)を使う夏場はアイドリングストップでエンジンが止まってしまうと、エアコンは効かなくなる(電動コンプレッサー式エアコンを持つハイブリッド車は除く)。当然車内は暑くなり、エアコンを優先させるために結局エンジンが再始動する。

 この点はスズキのエコクールなど、エアコンの構成部品のひとつであるエバポレーターに蓄冷材を入れて、夏場でもアイドリングストップが長く続くよう対応しているモデルもある。

【デメリット:その2】不自然な運転をまねく

 現在のアイドリングストップ装着車にはエンジンの再始動が遅いモデルというのはほとんどないが、油断していると青信号になった瞬間に発進がワンテンポ遅れることがある。また、停止前からエンジンが止まってしまうタイプのアイドリングストップだと、踏切や一時停止、止まりそうで止まらない渋滞といったシーンで、不必要なアイドリングストップが発動されてイライラすることも……。 ちなみに後者に関しては、停止後にブレーキペダルを踏み足すことでアイドリングストップが始まる車種なら、ドライバーがブレーキペダルの踏み加減を調整することで対応することが可能だ。

【デメリット:その3】右左折待ちからの発進の遅れ

 右左折する際に対向する直進車や交差点を横断する歩行者の流れが途切れるまで待つ場面や、矢印信号で発進する場合にどうしてもワンテンポ遅れてしまう。こちらはハンドルを切っているとアイドリングストップしないクルマが多く、この機能がなくてもブレーキペダルを少し早めに緩めてエンジンをかけておけば対応可能だ。

【デメリット:その4】バッテリーの寿命を早める

 アイドリングストップは12Vバッテリーに対する負担が大きいため、寿命はアイドリングストップなしのバッテリーの7割といったところだ。さらにアイドリングストップ車用のバッテリーの価格はアイドリングストップなしの車種用に対して1.5倍くらいの価格になり、トータルすると12Vバッテリーにかかる費用はアイドリングストップなしの2倍かかるイメージだ。

 これではアイドリングストップによりガソリン代が節約できたとしても、12Vバッテリーの交換にかかる費用でペイできるのか、非常に怪しい。また環境負荷という観点でも「燃料の消費は減らせても、12Vバッテリーの消費が増えたらエコなのだろうか?」という真理が、ここ数年で明らかになってきた。

 そのため、最近ではアイドリングストップをオフにする人も増えており、筆者も愛車のGRヤリス(1.6Lターボ+4WD)に乗るときは、12Vバッテリーがリヤにあるため値段が高そうなこともあり、乗ったら即アイドリングストップをオフにするのが習慣になっている。

【まとめ】最近の新型車両ではアイドリングストップレス車が登場している

 上記のとおり、最近のトヨタ車は総合的なユーザーの負担と環境負荷を減らすためヤリスとヤリスクロスの1.5Lガソリン車やRAV4&ハリアーの2Lガソリン車などの新しいモデルでは、アイドリングストップ機能をなくしている。それだけにアイドリングストップに関してはクルマを選ぶ際に付いているものを選ぶのか、付いていたら使うのかなどをよく考えてほしい。 ただ、日本でも始まったCAFE(企業別平均燃費規制)の達成が厳しい自動車メーカーは、とにかく燃費を上げるためアイドリングストップを付けざるを得ないという理由があり、このあたりの事情もユーザーは頭に置くといいだろう。

こんな記事も読まれています

【魅力あるクルマ】モータースポーツ挑戦で得た知見をフル投入した本格派、トヨタGRヤリスの戦闘力
【魅力あるクルマ】モータースポーツ挑戦で得た知見をフル投入した本格派、トヨタGRヤリスの戦闘力
カー・アンド・ドライバー
ホンダ“新”「高級SUV」登場! 黒パーツ&上質内装の「ブラックスタイル」24年夏発売! どんなモデル?
ホンダ“新”「高級SUV」登場! 黒パーツ&上質内装の「ブラックスタイル」24年夏発売! どんなモデル?
くるまのニュース
ホンダ2輪を代表する「CB」の頂点がさらに進化! 憧れのスポーツバイク「CB1300」2モデルが“高級感あふれるカラー”で新登場
ホンダ2輪を代表する「CB」の頂点がさらに進化! 憧れのスポーツバイク「CB1300」2モデルが“高級感あふれるカラー”で新登場
VAGUE
正式にマツダ「最大・最上級車」生産終了! フラッグシップモデルが“22年の歴史”に幕… セダン&ワゴンの代わりは?
正式にマツダ「最大・最上級車」生産終了! フラッグシップモデルが“22年の歴史”に幕… セダン&ワゴンの代わりは?
くるまのニュース
スズキ「SV650X」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
スズキ「SV650X」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
車の中はミストサウナ! 快適なサウナ室でバッチリととのうトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
車の中はミストサウナ! 快適なサウナ室でバッチリととのうトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
さすがのプロボックスもマネできず!? 白いのなに!? ADバンの内装にドーンって付いていた謎の白い物体の正体が衝撃すぎ!!!! 
さすがのプロボックスもマネできず!? 白いのなに!? ADバンの内装にドーンって付いていた謎の白い物体の正体が衝撃すぎ!!!! 
ベストカーWeb
負傷したハプスブルクに代わりグーノンが第2戦イモラ出場へ。アルピーヌA424でWECデビュー
負傷したハプスブルクに代わりグーノンが第2戦イモラ出場へ。アルピーヌA424でWECデビュー
AUTOSPORT web
ホンダっていつもちょっと早いのよ!! 今こそエレメント投入の時期だったんじゃ
ホンダっていつもちょっと早いのよ!! 今こそエレメント投入の時期だったんじゃ
ベストカーWeb
ランドクルーザー250、いよいよ発売へ!!気になる最新情報総まとめ!
ランドクルーザー250、いよいよ発売へ!!気になる最新情報総まとめ!
グーネット
静岡最大級のキャンピングカー&アウトドアイベント開催決定!輸入車フェアも同時開催
静岡最大級のキャンピングカー&アウトドアイベント開催決定!輸入車フェアも同時開催
グーネット
JAF 日本選手権に「ドリフト競技」追加 竹岡圭氏が「競技参加」語るトークショーも開催
JAF 日本選手権に「ドリフト競技」追加 竹岡圭氏が「競技参加」語るトークショーも開催
グーネット
パジェロ譲りの四駆性能!! 新型トライトンはランクル超えの乗り心地!? 型破りの走りを実現できたワケ
パジェロ譲りの四駆性能!! 新型トライトンはランクル超えの乗り心地!? 型破りの走りを実現できたワケ
ベストカーWeb
見やすい位置で自由自在に角度調整!強力マグネット付き車載ホルダー3種発売【動画あり】
見やすい位置で自由自在に角度調整!強力マグネット付き車載ホルダー3種発売【動画あり】
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカーなど 北京モーターショー2024で披露
日産 新エネルギー車のコンセプトカーなど 北京モーターショー2024で披露
グーネット
845万円のヤリス誕生!! カーボンルーフまで採用のガチ仕様!! コスパ求めるならRCもいいぞ
845万円のヤリス誕生!! カーボンルーフまで採用のガチ仕様!! コスパ求めるならRCもいいぞ
ベストカーWeb
全日本ロード第2戦もてぎでのトライアウトで全9チームが鈴鹿8耐の出場権を獲得/EWC
全日本ロード第2戦もてぎでのトライアウトで全9チームが鈴鹿8耐の出場権を獲得/EWC
AUTOSPORT web
宮田莉朋加入のクール・レーシング、開幕戦で逆転勝利。日本人3名が表彰台獲得/ELMSバルセロナ
宮田莉朋加入のクール・レーシング、開幕戦で逆転勝利。日本人3名が表彰台獲得/ELMSバルセロナ
AUTOSPORT web

みんなのコメント

61件
  • よくわからんけど、アイドリングストップだけが悪者なんか?金銭的にペイする環境技術なんて現在時点であらへんのちゃう?金銭的にペイせんでも環境のため思うてHVとか買うてのちゃうの?せやなかったらガソリン車の存在意味がない。
  • よくわからんけど、アイドリングストップだけが悪者なんか?金銭的にペイする環境技術なんて現在時点であらへんのちゃう?金銭的にペイせんでも環境のため思うてHVとか買うてのちゃうの?せやなかったらガソリン車の存在意味がない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

150.1235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

83.9274.8万円

中古車を検索
ヤリスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

150.1235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

83.9274.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村