国土交通省は14日、豪雨被害による自動車検査証(車検証)の有効期間を8月4日まで延長する措置の対象地域を拡大すると発表した。すでに一部地域で実施している熊本県内において10市町を追加する。これにより、同県内では26市町村が対象となる。国交省では今後も被害の状況に応じて、有効期間や対象地域の拡大を検討していく方針だ。
熊本県内で新たに追加したのは荒尾市、玉名市、山鹿市、菊池市、玉東町、南関町、長洲町、和水町、南小国町、小国町。この10市町に使用の本拠を有し、車検証の有効期間の満了日が7月6日から8月3日までの車両が対象となる。先に延長対象となった16市町村については7月4日からを対象としている。
全国では同県のほか、鹿児島県と福岡県、大分県、長野県、岐阜県の一部地域で延長措置が行われている。
また、豪雨による特定被災地域を対象に同省所管の許可などの有効期間延長も発表した。自動車関連では道路運送車両法に基づく回送運行許可証(通称=ディーラーナンバー)や一般貸切旅客自動車運送事業などの有効期間を12月28日まで伸ばす。自動車登録令に基づく申請書の提出なども対象にする。適用範囲を広げることで、豪雨災害を受けた地域での人々の移動を支えていく狙い。
今回の措置は自動車関連だけでなく、不動産や海事など国交省が担当する多くの領域を対象として実施する。豪雨被害は拡大しており、国交省では被害者の権利利益を保全することで、救済につなげたい考えだ。
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