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【惜しくも消えた2台の大物!!】 パジェロ&エスティマの偉業と足跡

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【惜しくも消えた2台の大物!!】 パジェロ&エスティマの偉業と足跡

 2019年5月を以って元号が変わり、今年、2020年もオリンピックを控え、数字のキリの良さも相まって新しい時代の到来を感じさせることこの上ないが、そうした中でそれまでの時代を築き上げ、販売を終了した2台の「巨星」がある。

 1台は1982年に誕生し、2019年8月末に4代・37年の歴史を閉じた三菱 パジェロ、もう1台は、1990年5月から2019年10月まで、こちらも3代29年の長きに渡り活躍したトヨタ エスティマだ。

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 いずれも日本におけるRVブームを支えた、いわば巨星。そんな巨星に敬意を表し、自動車評論家 片岡英明氏とともに、今一度、その偉業を振り返りたい。

●【画像ギャラリー】まさに「時代を作った」2つの巨星!!! パジェロ&エスティマの画像をギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年1月のものです
文:片岡英明/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年2月10日号

■RVブームの火付け役 日本の「カッコいい」の変えた1台 三菱 パジェロ

 1982年に誕生したパジェロは土臭いクロスカントリーSUVのイメージを大きく変え、4WDモデルを身近な存在にした功労者だ。

 世界中の人たちに愛されたのは、ジープで培ってきた卓越した悪路走破性に加え、デザインが垢抜けていたし、快適性も高かったからである。

前後軸重比50:50とされた初代パジェロ。2.3L、直4ディーゼルと2L直4ガソリンが、初期のエンジンラインナップ

 1983年にショート系のワゴンと4ドアロングボディのエステートワゴンを加え、最終モデルでは上質なV型6気筒エンジン搭載車も登場する。

 62万台を超える生産を記録したパジェロは、1991年に2代目にバトンタッチした。

 2代目の4WDは電子制御デフロック採用のスーパーセレクト4WDに進化。

 走破性を高めたこともあり、パリ─ダカールラリーでも初代を凌ぐ戦績を残している。また、時代に先駆け直噴ガソリンエンジンのGDIも送り込んだ。

 3代目は1999年に登場。セミモノコック構造とし、リアにマルチリンク式独立サスを採用し、走りの実力が飛躍的に高められていた。

 2006年に登場した4代目も正常進化版だ。2019年に日本では販売を終えたが、30年以上にわたってSUVのベンチマークとなっていた。

最終4代目となったパジェロ。3代目からはラダーフレーム・ビルトイン・モノコックボディとされ、優れた操縦安定性と乗り心地を実現した。ショートボディも用意されていたが、ショートは一足早く、2018年に販売終了。

 アウトドア派を増やし、多くの神話を築いたパジェロ。販売終了は残念だが、電動化技術を盛り込んだ新世代パジェロの復活を期待したい。

■高級ミニバンブームの火付け役 トヨタ エスティマ

 今につながる高級ミニバンブームの火付け役となった、トヨタのエスティマも2019年に姿を消した。

 誕生したのは1990年。床下にエンジンをミドに積む独特のパッケージングにより、広いキャビンと気持ちいい走りを実現していた。

 初代モデルには弟分のルシーダ/エミーナが加わり、弟たちも大ヒットしている。

初代はエンジンを75度傾かせミドに搭載した、まさに「天才卵」。2代目以降はFFになったが流麗なデザインは踏襲

 ワンモーションフォルムも美しい。洗練されたデザインは2000年に登場した2代目にも受け継がれた。

 両側スライドドアになり、使い勝手も大きく向上。

 エンジンは上質感を前面に押し出したV6でスタートし、モーターに電気式4WDを加えたハイブリッド車を追加した。デザインだけでなく販売戦略も未来を先取りしたのだ。

 最後となる3代目は2006年に登場。

 販売の主力は日本となり、ハイブリッドシステムもTHSIIに進化させている。10年にわたって活躍し、2016年には化粧直しと衝突回避支援システムの追加を行った。

13年以上も販売された3代目エスティマ。その間に3回のマイチェンを受け、外観の印象は新鮮なままだった

 積極的に新しい提案を行い、ファン層を広げたエスティマが消滅するのは、正直さびしい。家族の思い出をありがとう!!


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