■ドイツの消防署で活躍した「ランドクルーザー」も展示
クルマの歴史を振り返るには「自動車博物館」に行くことをオススメします。国内外に様のさまざまな形態の自動車博物館がありますが、自動車メーカーが運営するなかで有名なのは、愛知県長久手市にある「トヨタ博物館」です。では、世界にも点在するトヨタ博物館にはどのようなものがあるのでしょうか。
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世界にもさまざまなトヨタ博物館が存在します。ひとつはアメリカ・カリフォルニア州トーランスにある「トヨタUSAオートモービルミュージアム」です。
トヨタの北米拠点に隣接する自動車博物館でしたが、2017年に北米拠点の移転(テキサス州プレイノ)にともない閉鎖されてしまいました。ただし、収蔵モデルの一部は新北米拠点の「エクペリエンスセンター」で展示されています。
そしてもうひとつが今回紹介するドイツ・ケルンにある、ドイツトヨタに隣接する「トヨタコレクション」です。
今回、筆者(山本シンヤ)の念願が叶い取材に行くことができました。ちなみに日本の自動車メディアとしては初潜入だそうです。
ドイツにはメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンをはじめとする自動車メーカーが存在します。ある意味、トヨタにとっては“アウェイ”な地域ですが、なぜここにトヨタの自動車博物館が設立されたのでしょうか。
元々はドイツで最初にトヨタディーラーをオープンさせたPeter Pichert氏のプライベートコレクションだったそうですが、2016年に逝去。
その後、ドイツトヨタが彼の遺志を受け継いで全車両を買い取り、現在の場所でトヨタコレクションとして運営をスタートさせたそうです。
そんなトヨタコレクションはドイツトヨタの敷地内に建屋がありますが、建屋内には社員食堂があり昼時は社員で溢れています。
案内をしてくれたドイツトヨタのThomas Schalberger氏に話を聞くと「元々は屋内テニスコートだった施設をリノベーションしました」といいます。
セキュリティを解除してドアを開けると、そこには広い敷地をビッシリと埋める数多くのクルマたちが展示されていました。 壁面にはトヨタコレクションの目玉の1台である赤いトヨタ2000GTの巨大な画像が飾られています。
トヨタコレクションは「スターレット」、「カローラ」、「セリカ」、「ランドクルーザー」など、現役時代は街で良く見かけた “普通のクルマ”が多いのが特徴です。
また、なかにはドイツの消防署で使われていたと見られる1975年式のランドクルーザーも展示されていました。
■左ハンドルの「センチュリー」や「クラウン」も展示!
カローラやセリカに関しては歴代モデルがほぼ揃っています。ちなみに2019年のル・マン24時間で優勝トロフィ返還の際に使用された赤のセリカ・コンバーチブル(ST162)は、ここトヨタコレクションの収蔵モデルでした。
また、日本でも見かける機会がほとんどなくなった「ターセル」や「スプリンター・カリブ」、「タウンエース」、さらに左ハンドル仕様の「クラウン」や「センチュリー」といった超レアモデルも収蔵されています。
もちろん、2019年ドイツでゴールデンステアリング賞を獲得した現行「スープラ」も揃っています。
筆者は「コレクションの内容が凄い!!」というウワサは聞いていましたが、ハッキリいって予想以上でした。
ちなみに数多くのコレクションのなかで、故Peter氏のお気に入りはクラウンだったといいますが、日本から遠く離れたドイツで数多くのトヨタ車が大事に保存されているのを見ると、何だか日本人冥利に尽きます。どのモデルも内外装は新車に近いコンディションを維持しているうえに、実際に走行も可能です。
「これだけの台数を動態保存させるための維持は大変ではないですか」と聞くと、Thomas氏は「まったく問題ないです。なぜならトヨタ車ですから」と余裕の笑顔。トヨタの耐久性/信頼性の高さはこのような所でも証明されているのです。
もちろん、このトヨタコレクションは一般見学が可能で料金は無料です。ただし、一般公開日の日にちは決まっていて、毎月第1週目の土曜日の10時から14時(毎回展示のテーマは変わるという)となっています。
近所には、トヨタの欧州モータースポーツ拠点「TMG(トヨタモータースポーツ有限会社)」もあります。
こちらにも歴代のレーシングカーを収蔵するミュージアムがありますが、残念ながら非公開。ただし、その一部はトヨタコレクションにも展示されています。
日本から行くのはなかなか遠い場所ではあるものの、筆者は無理しても行く価値のある博物館のひとつで、ズバリ「欧州トヨタ聖地」といえる場所だと思っています。もし、ドイツに旅行に行く機会があったら、スケジュールを合わせてトライしてみて欲しいです。
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