現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新車登録台数好調!! トヨタライズはなぜ天下を獲れたのか?

ここから本文です

新車登録台数好調!! トヨタライズはなぜ天下を獲れたのか?

掲載 更新 22
新車登録台数好調!! トヨタライズはなぜ天下を獲れたのか?

 トヨタライズが爆売れしている。

 11月5日の発売から一ヶ月間で受注台数は3万2000台にのぼり、11月の新車登録台数は、登録車全体で、カローラ シエンタ プリウスに続く第4位となる7,484台、12月は1位のカローラとわずか69台差で2位となる9,117台だった。ちなみにロッキーは11月4,284台、12月は3,514台。

【発表2週間で約2000台の受注では物足りない!?】GRヤリスがクルマ好きを魅了する理由

 そして2020年1月、ライズは1万220台を販売して、ついに登録車の車名別販売台数で1位を奪取する(2位のカローラは8,480台)。

 SUVカテゴリ-でいえば、発売するやいなや、それまで絶好調だったRAV4やC-HR、ヴェゼルをはるかに上回る販売台数を記録し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで売れている。

 トヨタライズがここまでヒットしている理由とは何だろうか?そして、ライズに対抗するライバルは今後現れるのだろうか。

文:吉川賢一、写真:トヨタ、ダイハツ、ホンダ、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】大人気SUV ロッキー&ライズをみる

ライズの強みとはどこにある?

ライズ

 「5ナンバーサイズ」「ややワイルドなSUVスタイル」「税込167万9000円から」――。もうこれだけで、売れる臭いしかしない。

 昨今はC-HRやヴェゼル、CX-30の様に、スタイリッシュなクロスオーバータイプのSUVが多かった。流線形のボディはクルマを近未来的にみせることができるし、空力的にも優れるので燃費にもいい。

 本来SUVには「タフギア=野でも山でも走れる」な要素が詰め込まれていたはずだったが、SUVなのに泥汚れを嫌うようなデザインが多くなっていたのだ。

 しかし、顧客側もそうしたデザインにはすでに飽き始めていたのではないかと思う。

RAV4

 そんな中、昨年登場したRAV4は、「タフでガシガシ使えるSUV」のスタイルをまとっていた。角ばったグリルやヘッドライトのデザイン、大げさなほどに張り出したフェンダー、大きなタイヤなど、市場ではその無骨さが新鮮に見えたのだろう。RAV4は大いに受け入れられ、大ヒットとなった。

 しかし、RAV4は大きい。全幅は1,865mm、全高は1,690mm、全長は4610mmもある。このサイズ感に「うっ」と思っていた方も多かったのではないだろうか。

 そこに登場したのが「ロッキー/ライズ」だったのだ。ちなみに筆者は、ロッキー/ライズを「ベビーRAV4」と呼んでいるが、それは「見た目」だけだ。走行性能はRAV4の足元にも及ばず、ロッキー/ライズにはまだ改善すべき点がある。

 特に、背高で幅が狭いことのビハインドをカバーしきれておらず、ピッチやロールといったボディモーションの抑えが足りていない。このあたりは今後改善されていくことを期待している。

なぜ他メーカーからライズ対抗車が出てこないのか?

 ロッキー/ライズの対抗車となる、5ナンバーサイズのSUVは、これまでありそうでなかった。小型の本格クロカン、スズキのジムニーシエラや、ぎりぎりクロスビーが対抗といえるかもしれない。

 すでに生産終了ではあるが、小さく見える日産ジュークでさえ、全幅は1770mmもあり3ナンバーサイズだ。

ヴェゼル(2019年SUV販売台数No.1獲得)

 今売れ筋のコンパクトSUVを見ると、ホンダヴェゼルは全幅1770~1790mm、C-HRは全幅1790mm、マツダCX-3は全幅1765mm、いずれもオーバー1700mmだ。この理由は明確で、海外市場も視野に入れたモデルだからだ。

 国内の大手自動車メーカーは、今や全収益の70%~90%を海外市場で得ている。日本市場はライバルが多く、また需要も減少の意図をたどっている。

 一方、海外市場で日本車は、高品質、高耐久な商品として信頼されており、多少価格が高くても需要がある。そのため、「5ナンバー」というローカルルールのある日本市場だけに向けて、SUVを作るようなことは、普通はしない。

ダイハツロッキー

 それが今回できたのは、「ロッキー/ライズ」の開発主が、日本国内市場をメインとする、ダイハツだからだ。

どのメーカーならばライズを止められるのか?

 そのため、日産やホンダが、5ナンバーサイズのSUVを、わざわざ国内市場向けに作ることは、残念ながらない。

 彼らの主戦場はあくまで北米や欧州、アジア圏である。国内の5ナンバーサイズの需要には、ノートやフィットといった5ナンバーコンパクトカーに任せ、伸び伸びとしたデザインのSUVは海外物を国内転写するにとどめるだろう。

日産ノート

 可能性があるとすればスズキだ。デザイン力と企画力に溢れたスズキならば、競合車となる「5ナンバーサイズSUV」を出してきてもおかしくはない。

 新型ハスラーをベースにした「5ナンバーSUV」を出してくるのでは、と筆者は予想している。

(クロスビーよりもハードなスタイルと走行性能を持ち、ジムニーシエラ(3ドアのみ)にはない5ドア仕様を持つ)

1.1リッターターボエンジンとマイルドハイブリッドを積み、軽快に走る事が出来る、200万円前後のSUVは、大いにありうる。

 ただそれには、タイムリミットがある。旬を過ぎれば、「5ナンバーサイズSUV」も見飽きられてしまうだろう。

 おそらく1年以内に「5ナンバーSUV」を登場させるスピード感で動いていないと、どのメーカーでも、ロッキー/ライズの快進撃を止めることなんて、できないだろう。

【画像ギャラリー】大人気SUV ロッキー&ライズをみる

こんな記事も読まれています

「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
AUTOCAR JAPAN
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
AUTOSPORT web
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
グーネット
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
レスポンス
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
AUTOSPORT web
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
AUTOSPORT web
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
くるまのニュース
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
月刊自家用車WEB
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
WEB CARTOP
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
くるまのニュース
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
レスポンス
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
motorsport.com 日本版
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
AUTOSPORT web
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
@DIME
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
くるまのニュース
レクサス、新型SUV「GX550」を今秋に発売! さらに100台限定で“オーバートレイル+”も先行抽選販売へ。
レクサス、新型SUV「GX550」を今秋に発売! さらに100台限定で“オーバートレイル+”も先行抽選販売へ。
くるくら
レクサスが新型「GX550」の限定モデル“OVERTRAIL+”を抽選で発売
レクサスが新型「GX550」の限定モデル“OVERTRAIL+”を抽選で発売
@DIME
F2王者プルシェール、F1参戦叶わなければインディカーフル参戦も視野に? オーバル挑戦にも前向き「チャンスがあれば当然やりたいよ」
F2王者プルシェール、F1参戦叶わなければインディカーフル参戦も視野に? オーバル挑戦にも前向き「チャンスがあれば当然やりたいよ」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

22件
  • またアンチトヨタがどんな文句つけるのだろ
  • 車以外に色々金を使って楽しい事が出来る世の中になったんだからこのレベルの乗り物がちょうどいいんだろう それはそれでいいと思うね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

170.7229.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

130.0289.9万円

中古車を検索
ライズの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

170.7229.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

130.0289.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村