■ミウラのポップアップヘッドライトはフィアットがルーツ
ランボルギーニは、いまや押しも押されぬスーパーカーのメーカーとして成長し、押し出しの強い独自スタイルのデザインでファンを魅了しています。とくにヘッドライトやテールライトは、ひと目でランボルギーニと分かるデザインです。しかし、過去には他メーカーの部品を流用していた時代がありました。
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●ミウラ:フィアット「850スパイダー」のヘッドライト
マルチェロ・ガンディーニがデザインしたランボルギーニ「ミウラ」のヘッドライトは、当時のフィアット「850スパイダー」のヘッドライトを流用したものでした。
ミウラが850スパイダーと異なるのは、850スパイダーが固定式であるのに対し、ミウラはポップアップ式だったことです。
ミウラのヘッドライトの上下には、通称「まつ毛」と呼ばれるパーツが装着されていました。このまつ毛が装着されるミウラは、初期の「P400」と「P400S」です。
その形状から冷却用、もしくは空力を考慮したように見えますが、ミウラの完成形ともいえる「P400SV(スピント・ヴェローチェ:通称SV)」には装着されていないため、単なるデザイン上の装飾であったといえます。
いまでは、ミウラはもっとも美しいクルマの1台として称賛されていますが、850スパイダーはカーマニアでも知る人ぞ知る存在のクルマとなってしまいました。
●カウンタック:アルファロメオ「アルフェッタ・ベルリーナ」のテールライト
ミウラと同じくマルチェロ・ガンディーニがデザインしたランボルギーニ「カウンタック」のテールライトは、独特の形状をしていて、すぐにカウンタックであることがわかります。
しかし、ブレーキランプやターンインジケーターなどの灯火類としての役割を担っているのは、テールライト部の中央の3つの四角い部分です。
この正方形の3連テールライトは、アルファロメオ「アルフェッタ・ベルリーナ」の部品の流用です。
カウンタックのテールライトは、「25thアニバーサリー」になってデザインが変更され、テールライトのフレームパネルが廃止され、ガーニッシュがはめ込まれています。しかし、テールライト部分だけはそのまま残されることになります。
この25thアニバーサリーのデザインを手掛けたのは、パガーニの創設者であるホラチオ・パガーニ氏です。
■ディアブロだけに悪魔のZのヘッドライト?
ランボルギーニには、日本車のパーツを流用したモデルも存在します。
●ディアブロ:日産「フェアレディZ(Z32)」
カウンタックの次ののフラッグシップである「ディアブロ」がデビューした後は、オーナーがクライスラーからメガテック、Vパワー、そして現在のアウディへと短期間のうちに目まぐるしく変わりました。
ディアブロは当初、カウンタックと同じリトラクタブル・ヘッドライトを採用していましたが、後期モデルから日産「フェアレディZ(Z32)」のヘッドライトを流用し、固定式となりました。
ちなみに、ディアブロという名前はスペイン語で「悪魔」を意味しています。当初、「ディアブロ」の音感がよくて選ばれた名前ですが、後で調べ直してみると、たまたま闘牛の名前だったそうです。
発表当初、米国ではそのネーミングに対して、ある宗教団体から抗議があったそうですが、当時の社長であったアイアコッカ氏が、ディアブロの名前を押し通したという逸話が残っています。
●BMW M1:BMW「6シリーズ(E24)」
番外編としてBMW「M1」も紹介しておきましょう。M1は、BMWがランボルギーニと共同で開発したクルマです。M1のボディデザインは、ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当しています。
シャシ関連の開発はミウラなどの開発にも携わっていたジャンパオロ・ダラーラが担当し、シャシはマルケージ製です。また、足回りの煮詰めなどに関しては、当時ランボルギーニ開発ドライバーであったステルツェルが、ランボルギーニ本社のファクトリーを拠点に、ランボルギーの開発に使っていた高速道路や一般道のコースを走らせておこないました。
M1は、車名こそBMWとついていますが、ランボルギーニとの合作なのです。
デザインは、コンセプトモデルであるBMW「ターボ」がもとになっています。もともとレースに参戦するために開発された車両なので、内外装にBMWの他車種のパーツが流用されいています。
テールライトは、当時の6シリーズ(E24)のものが流用されています。パーツを本国にオーダーする際に、M1用でオーダーするより、6シリーズ用でオーダーした方や価格が安かったという話もあります。
※ ※ ※
ヘッドライトやテールライトというものは、クルマのデザイン上とても重要な部分です。ここで紹介した4台のスーパーカーは、他車種のパーツを流用しているにも関わらず、流用したクルマを微塵も感じさせない、強い個性を発揮するものばかりです。
まさしく、イタリアのデザイン力の高さゆえといっていいでしょう。
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