■きついノルマ? 休日でも休めない?営業にまつわる噂話の真相は…
新車販売店では、営業マンは休日返上で顧客対応を、整備士は店舗で多くのクルマの整備を、それぞれ多忙な日々を送っています。実際に働いている人達は、年収や働く環境にどのような想いを抱いているのでしょうか。
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自動車業界の営業職といっても、新車の販売店、部品メーカー、そして自動車メーカーなど、さまざまな職種があります。
なかでも販売店の営業マンは、休日も関係なく働いているといわれることもあります。顧客の予定に合わせ、接客や納車などをおこなう必要があるためです。
しかし、こうした働き方はプライベートの時間を犠牲にしたり、長時間残業に繋がることもあるでしょう。労働政策研究・研修機構のデータブック「国際労働比較2016」によると、日本は欧州諸国と比較して時間外労働の割合が多いようです。
たとえば、週に49時間以上働いている人の割合は、アメリカが16.4%、イギリスが12.5%、ドイツが10.1%に対して、日本は21.3%となっています。日本の就業者の約5人に1人が、週49時間以上働いている計算です。
では、販売店の営業マンはどのくらい働いているのでしょうか。残業時間、年収、仕事に対する満足感などを見てきます。
まず、年収面から見ていきましょう。大手求人広告サイトによると、一般的な販売店営業マンの年収は約400万円から450万円程度とされています。
自動車業界のトップに位置する自動車メーカーと比較すると、トヨタの平均年収は852万円、日産は815万円、ホンダは786万円です。
倍近くの差がありますが、この数字は各メーカーの有価証券報告書に記載された、総合職、事務職、そして全年代を合わせた平均年収です。そのため、年齢や職種によって大きく年収が変動すると考えられます。
では、実際の販売スタッフは、自分の年収についてどのように感じているのでしょうか。ある大手自動車メーカーの販売店の営業マンは以下のように話します。
「他社と比べたことがないのでわかりませんが、長く勤めていれば年収は上がります。私は10年以上勤務していますが、ここまでくると仕事にも慣れてくるので、精神的には安定しています。子供の運動会があれば休日も取れますし、仕事としては恵まれていると思います」
また、販売店の元営業マンは以下のように話します。
「私が現職の頃は、一番低いときで月給16万円ほどでした。新車、中古車、保険を販売すると一定額が給与に加算されましたが、満足できる年収には及びませんでした。
ノルマにも厳しいところがあって、目標に達していない場合は定時を過ぎた夜にミーティングをして、そのあとお客さまのところへ行く、ということもありました。休日も連休を取れることは稀でしたし、連休を取るのは難しい雰囲気が店舗にはありましたね。
いまはそういった環境もだいぶ変わっていると聞いていますが、私が勤めていた頃は絵に描いたような昔ながらの日本企業といった感じでした」
※ ※ ※
ひと昔前であれば激務だった販売店営業マンも、休日が取得しやすくなるなど、働き方改革が進んでいるようです。
なお、長時間残業の原因のひとつには、顧客の無茶な要望に答えなければならないという理由もあるようです。クルマを買う側にも一定の配慮が求められているといえるでしょう。
■ノルマは無くても過酷? 販売店の整備士に聞いてみた
自動車販売店のなかで、営業マンと並んで重要とされているのが整備士です。仕事内容は、クルマの修理、車検整備など、メンテナンスが中心です。ときにはフロアへ出向き、お客さまと修理費用について交渉することもあるようです。
では、専門的な知識が必要となる整備士は、どのような待遇で働いているのでしょうか。まずは年収面から見ていきましょう。
厚生労働省の調査によれば、整備士の平均年収は約420万円とされています。しかし、SNSでは手取りの金額が15万円以下という整備士からの投稿も見受けられました。なかには手取りが10万円を切るという、驚きの投稿も見られます。
実際の整備士の給与は、一体どのようなものなのでしょうか。大手自動車メーカーの販売店の整備士は以下のように話します。
「以前は忙しさの割に給与が少ないと思っていましたが、いまはそうでもありません。自分や身の回りの整備士だと年収400万円から500万円くらいですね。金額は地域によっても差が出ると思います。
残業は1日1時間程度で済んでますし、休日も月に一度は連休が取れています。夏冬は1週間くらいのまとまった休みも取れています。
仕事に対する満足度は人それぞれだと思いますが、私は『以前より満足できるようになった』と感じています。働き方改革の影響もあるかもしれませんが、いい環境に向かってるのではないでしょうか」
※ ※ ※
なお、整備士の年収は、工場長などの管理職となればさらに上がるとされています。なかには独立して整備工場を開業する人もいるらしく、そうなれば働き方をある程度コントロールすることが可能でしょう。
営業マンや整備士の人達に話を聞くなかで、かつては長時間残業や、自分の時間を犠牲にしてしまう働き方があったことがわかりました。営業と整備士を単純に比較することはできませんが、どちらも大変な環境だったことがうかがえます。
近年、国や企業の努力によって労働環境は改善されていますが、すべての問題が解決したとはいえません。とくに、整備士は高齢化と人材不足が叫ばれています。
国土交通省では整備士となる人材を確保・育成すべく、「自動車整備人材確保・育成推進協議会」を発足させ、PR活動をおこなっています。
販売店のスタッフがやりがいを持ち、長く安心して働くためにも、まだまだ支援が必要なのかもしれません。
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みんなのコメント
だから記事に引き合いとしてメーカーの年収を記載するのは適当ではないかと思います。
それに同じ人間を相手にあるなら大衆車より高級車がいいわ。人間の品性って金と比例すんだよ。
コンビニ夜勤の後に数億ションの警備員をやった私の結論。