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2代目にして熟成感すら漂う新型CLAの完成度

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2代目にして熟成感すら漂う新型CLAの完成度

メルセデスのコンパクト“4ドアクーペ”「CLA」が2世代目にフルモデルチェンジした。現在メルセデスはAクラスのプラットフォーム「MFA2」をベースにさまざまなコンパクトシリーズを生み出す派生車戦略をとっており、7つのモデルを展開している。

そこでユニークなのが、メルセデスはセダンモデルに注力している点だ。自販連のデータをみると2019年に日本で売れたクルマのトップ20のうちセダンが一部含まれているのはトヨタカローラくらい。売れる車型はハッチバック、ミニバン、SUVという結果がはっきりと出ている。

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dk24phしかし、C、E、Sクラスを大黒柱に据えるメルセデスにとって、セダンという車型は特別な意味をもつということだろう。あえてコンパクトクラスにも、Aクラスセダン、そしてクーペスタイルのCLAという2つのセダンタイプを用意している。

搭載するエンジンは2リッター直4ディーゼルエンジン。最高出力150ps、最大トルク320Nmを発揮する。最大トルクを1400rpmから発揮できるので、高速走行も快適に行える。dk24phCLAのサイズは全長4690mm、全幅1830mm、全高1430mm、ホイールベース2730mm。Aクラスセダンに比べて全長は140mm長く、全幅は30mm広い。これによって流麗なクーペスタイルを実現するとともに、ラゲッジ容量も460ℓとセダンの420ℓを大きく上回っている。さらに言えば、実はCクラスと全長はほぼ同じで、全幅は20mm広い。ホイールベースはCクラスのほうが110mm長いため室内はわずかに狭いが、サイズや使い勝手においてはほぼ互角だ。

インテリアにはメルセデス・ベンツの最新パッケージであるMBUXを搭載。「ハイ、メルセデス」と声をかけることで、様々な操作が音声で行える。dk24phまた新型CLAは先代比でトレッドを、フロント63mm、リア55mm、それぞれ拡大したことでコンパクトシリーズ中もっともスポーティな味付けがなされている。ワインディングではステアリング操作に対して忠実にノーズが向きをかえ、高速道路ではフラットな乗り心地で、かつもはやコンパクトシリーズとはいえないほど高い直進安定性をみせる。

dk24ph下克上を果たせるか試乗車は、最高出力150ps、最大トルク320Nmを発揮する2リッター直列4気筒ディーゼルターボを搭載するCLA 200 dだった。これはCLAのエントリーモデルであり、またAクラスセダンにディーゼルエンジン搭載車の設定はないことでも差別化されている。

dk24phコンパクトクラスのディーゼルエンジン搭載車はどうしても、ディーゼル特有の音が気になるものだがよく抑えられている。一般道を普通に走っているぶんにはまったく気にならない。8速のDCTは小気味よくシフトアップしていき、1400回転で最大トルクを発生するだけにクルージングにはぴったりだ。

トランクルームには最大460リッターを積載可能。また、リアバンパーの下に足を近づけることでテールゲートを開く、フットトランクオープナーも全車標準装備となっている。dk24phもちろん最新世代だけに、「ハイ、メルセデス」で起動する対話型インフォテインメントシステムのMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)を搭載。エアコンの温度をかえたり、シートヒーターをつけたり、アンビエントライトの色を変更したり、と些細なことだけれどうまく対話できると案外うれしいものだ。この機能もモデル末期の現行CクラスにはないCLAのアドバンテージといえるものだ。

dk24phまたADAS(先進運転支援システム)もSクラスに匹敵するものをオプションとして設定している。この種の機能はまさに日進月歩でどんどんアップデートされているが、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の制御など、ステアリング、ブレーキ、アクセルなど一連の操作が、どんどん洗練されてきていることがわかる。完全自動運転の実現にはまだ当分時間がかかると思われるが、こうしたADASがコンパクトシリーズにも普及して一般的なものになることは、ドライバーの疲労軽減や渋滞解消に大いに役立つはずだ。

dk24phCクラスには、FR(フロントエンジン・リアドライブ)という形式ゆえのハンドリングの良さという美点がもちろんあるが、メルセデスのコンパクトシリーズも2世代目へと進化し、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)モデルの洗練度もめざましいものがある。デザインや使い勝手のよさ、先進装備の充実ぶりなどCLAはある意味でCクラスに下剋上を果たすモデルといえる。

文・藤野太一 写真・郡大二郎 編集・iconic

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