トヨタ、13億ドルの巨費を投じてインディアナ工場を刷新！

新規雇用者は当初予定していた400名から550名に増加

1月17日、トヨタ自動車の北米事業体「トヨタ・モーター・ノース・アメリカ（TMNA）」は、米国における生産拠点「トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インディアナ（TMMI）」に合計13億ドル（約1430億円）を投じて工場を刷新したことを発表した。

TMMIの工場刷新は、2017年に6億ドルの投資計画を発表した後にさらに7億ドルが投入。新型「ハイランダー」の生産開始に向けた年間生産能力の4万台増強や、生産設備の更新や新規導入、最新の生産技術の採用などを進めることで、カスタマーの需要にいっそう応えられる体制づくりや工場全体の競争力向上が図られた。また、今回の投資による新規雇用は当初公表の400名から150名増え、合計550名となった。ちなみに今回の投資は、2017年から2021年までの5年間で約130億ドルを米国に投資する計画の一環だ。

インディアナ州のエリック・ホルコム知事は、「インディアナ州の製造業は、日々の暮らしを豊かにする製品を作ることで州の経済を牽引しています。トヨタは20年以上にわたり、良質な雇用機会を提供し、州の将来のための人材育成を支援し続けています。トヨタのインディアナ州へのコミットメントを嬉しく思い、インディアナ州に住み、働き、遊ぶうえで素晴らしい場所にするためにトヨタが取り組んでくれていることに感謝します」とコメント。

一方、TMNAでCAO（チーフ・アドミニストレーション・オフィサー）を務めるクリス・レイノルズ上級副社長は「トヨタの北米における成功は、『需要のあるところでクルマを作る』ことに取り組んでいることです。今回のTMMIへの13億ドルの投資により、TMMIの従業員が、お客様に喜んでいただける安全で高品質なクルマづくりに今後いっそう取り組んでいく証となります」と語っている。

TMNAでは、北米車両生産工場の競争力向上に向けて、2022年までにTMMIおよびTMMTX（トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・テキサス）において、プラットフォームやコモン・アーキテクチャーに基づき生産車種を変更する。具体的には、TMMIはミッドサイズSUV／ミニバンの生産に注力し、2022年までにラージSUV「セコイア」の生産を終了。

TMMTXはフルサイズのフレーム車（ピックアップトラック／SUV）の生産工場として、2022年からセコイアの生産を開始する。その一方で2021年内にスモールピックアップトラック「タコマ」の生産を終了する。タコマは、TMMTXでの生産終了後、引き続きTMMBC（トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・デ・バハ・カリフォルニア）と、2019年12月に稼働を開始したTMMGT（トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・デ・グアナフアト）の2工場で生産を行なう。なお、トヨタの北米拠点において、生産車種変更に伴う雇用への影響はないとのこと。