現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【現代のクルマは本当にエコなのか?】30年前といまのクルマの燃費はどれぐらい違うのかを6車種で比較! 

ここから本文です

【現代のクルマは本当にエコなのか?】30年前といまのクルマの燃費はどれぐらい違うのかを6車種で比較! 

掲載 更新 20
【現代のクルマは本当にエコなのか?】30年前といまのクルマの燃費はどれぐらい違うのかを6車種で比較! 

 現在のほうが厳しい基準のモード燃費だがそれでも数値は向上

 時代とともに変化していく物価。しかし労働政策研究・研修機構(JILPT)の発表によると、2015年度と1990年代後半の消費者物価指数はそこまで大きく変化していないというデータがあるようだ。

悪燃費ゆえの巨大胃袋!? バカでかいガソリンタンク容量をもつ国産乗用車4選

 一方、自動車の燃料であるガソリンは1999年5月に97円を記録して以来、それを下まわることはなく、2019年12月時点で147円と50円もの差が生まれている(総務省統計局発表・東京都区部のデータ)。

 そこまでガソリン価格が変わっているのであれば、カタログ燃費も差があるのでは? ということで、90年代にデビューしたモデルと現行モデルでその違いをチェックしてみた。なお、1990年代の10・15モード燃費とJC08モード燃費では1割ほどJC08モード燃費の方が悪い数値となることをお伝えしておく。

 1)軽自動車(ダイハツ・ムーヴ)

 軽自動車代表はダイハツ・ムーヴ。1998年に登場した2代目モデルのCXグレードは58馬力を発生するEF-VE型エンジンを搭載しミッションは4速AT、車両重量は810kgで、モード燃費は17.6km/Lだった。

 現行モデルのX“SA III”グレードは52馬力を発生するKF型エンジンを搭載しミッションはCVT、車両重量は820kgで、モード燃費は31.0km/Lとなる。安全装備が増えたにも関わらず車両重量は10kgしか増加しておらず、燃費は13.4km/Lの向上とかなりの進歩が見て取れる。

 2)コンパクトカー(マツダ・デミオ&MAZDA2)

 コンパクトカーの代表はマツダ・デミオ。1996年に登場した初代モデルの1500GLは100馬力を発生するB5-ME型エンジンを搭載しミッションは4速AT、車両重量は960kgで、モード燃費は14.8km/Lだった。

 現行モデルの15Sは、110馬力を発生するP5-VPS型エンジンを搭載しミッションは6速AT、車両重量は1060kgで、モード燃費は19.0km/Lとなる。

 MAZDA2はJC08モード燃費よりもさらにシビアなWLTCモード燃費にもかかわらず、初代デミオよりも30%近く良い数値となっている。

 3)ミニバン(日産セレナ)

 続いてはミニバンの日産セレナ。1999年に登場した2世代目モデルのJ-Vパック2WDは145馬力を発生するSR20DE型エンジンを搭載しミッションはCVT、車両重量は1590kgで、モード燃費は12.0km/Lだった。

 現行モデルのXは150馬力を発生するMR20DD型エンジンと2.6馬力のSM24型モーターを組み合わせるハイブリッドでミッションはCVT、車両重量は1750kgで、モード燃費は15.8km/Lとなる。

 大幅に重量増となったセレナだが、スマートシンプルハイブリッドとすることで燃費の悪化をカバーし、結果的に初代モデルを上まわるカタログ燃費をマークしている。

 環境的には向上したが燃料支出はあまり変化なし!?

 4)SUV(トヨタ・ランドクルーザー)

 高級SUVの代名詞であるランドクルーザー。1998年に登場した100系のVXは235馬力を発生する2UZ-FE型エンジンを搭載し、ミッションは4速AT、車両重量は2400kgで、モード燃費は6.1km/Lだった。

 現行モデルのZXは318馬力を発生する1UR-FE型エンジンを搭載し、ミッションは6速AT、車両重量は2690kgで、モード燃費は6.7km/Lとなる。

 エンジンはどちらも4.6リッターV8となるが、大きくパワーアップされつつも多段化されたATなどで現行モデルのほうが燃費がいいという結果になった。

 5)スポーツカー(マツダ・ロードスター)

 世界最量販のオープン2シーターであるロードスター。1998年に登場した2代目モデルの標準車は125馬力を発生するB6-ZE〔RS〕型エンジンを搭載し、ミッションは5速MT、車両重量は1010kgで、モード燃費は14.8km/Lだった。

 現行モデルのSは、132馬力を発生するP5-VP〔RS〕型エンジンを搭載し、ミッションは6速MT、車両重量は990kgでモード燃費は16.8km/Lとなる。

 現行モデルのほうが軽量という稀有な例であるが、6速MTとも相まってWLTCモード燃費でも数値を上まわっている。現行モデルはハイオク仕様となるが、それを考慮しても燃料コストは低いと言えそうだ。

 6)フラッグシップセダン(ホンダ・レジェンド)

 最後はホンダのフラッグシップセダンのレジェンド。1996年に登場した3世代目モデルのエクスクルーシブは、215馬力を発生するC35A型エンジンを搭載し、ミッションは4速AT、車両重量は1620kgで、モード燃費は8.7km/Lだった。

 現行モデルは314馬力を発生するJNB型エンジンと、48馬力を発生するH2型モーターをフロントに、37馬力を発生するH3型モーターをリヤに2基搭載した3モーターハイブリッドで、ミッションは7速AT、車両重量は1990kg、モード燃費は16.4km/Lとなる。

 もはやメカニズム的にはまったくの別モノとなってしまったレジェンドだが、その恩恵か大パワーかつAWDとなりながらも燃費性能は倍近くと格段の進歩を見せている。

 このように、およそ20年の間にガソリン価格は1.5倍となったものの、各車種の燃費性能も1.5倍前後に向上したモデルもあり、相対的に燃料代の出費額は変わっていないようにも思える。とはいえ車両価格はさまざまな安全装備の標準化などもあって上昇してしまっているのだが……。

こんな記事も読まれています

今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
今やブーム真っ只中なのに……期待が大きすぎた  悲しい運命をたどった[SUV]4選
ベストカーWeb
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
マツダの新型「3列SUV」でた! ついに5m級 驚異的パワー!? 「CX-80」欧州で世界初公開 これ日本に来るのか!?
乗りものニュース
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
GTワールドチャレンジ・アジアがJ SPORTSで全戦放送。ジャパンカップはほとんどを生中継へ
AUTOSPORT web
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
安かろう悪かろうなクルマをつかまされないために知っておくべき……[修復歴]と[事故歴]の違いとは  どうやって見分けりゃいいの
ベストカーWeb
もっと「アバルト595」で運転を楽しもう! 車高調からペダルの「ポッティングデカール」にドラシューまで、厳選アイテムを紹介
もっと「アバルト595」で運転を楽しもう! 車高調からペダルの「ポッティングデカール」にドラシューまで、厳選アイテムを紹介
Auto Messe Web
シェイクダウンはオジエが最速発進。トヨタ1-2にヒョンデ勢が続く/WRC第4戦クロアチア
シェイクダウンはオジエが最速発進。トヨタ1-2にヒョンデ勢が続く/WRC第4戦クロアチア
AUTOSPORT web
韓国勢が大健闘 合理的な「兄弟」モデル:ヒョンデ・コナ・エレクトリック キア・ニロ EV お手頃EV 12台比較(5)
韓国勢が大健闘 合理的な「兄弟」モデル:ヒョンデ・コナ・エレクトリック キア・ニロ EV お手頃EV 12台比較(5)
AUTOCAR JAPAN
安い? 高い? トヨタ新型「ランクル250」は520万円から!「無骨すぎて」カッコいい!? 原点回帰モデルに反響集まる
安い? 高い? トヨタ新型「ランクル250」は520万円から!「無骨すぎて」カッコいい!? 原点回帰モデルに反響集まる
乗りものニュース
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】温かい歓迎を受けた春の鈴鹿。悔やみきれないミスと、1ストップ戦略で得た自信
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】温かい歓迎を受けた春の鈴鹿。悔やみきれないミスと、1ストップ戦略で得た自信
AUTOSPORT web
レッドブルF1は2025年も現在のコンビを継続か。パフォーマンスを改善したペレスがシート争いをリード
レッドブルF1は2025年も現在のコンビを継続か。パフォーマンスを改善したペレスがシート争いをリード
AUTOSPORT web
初の中国GPに臨む角田裕毅。手強い週末を予想も「自信はある。Q3進出と入賞を狙いたい」/F1第5戦
初の中国GPに臨む角田裕毅。手強い週末を予想も「自信はある。Q3進出と入賞を狙いたい」/F1第5戦
AUTOSPORT web
ゴツすぎる新型「“軽”SUV」実車公開! ワイド化&オシャグレーがカッコイイ! まるで装甲車なスズキ「ハスラー」に反響も
ゴツすぎる新型「“軽”SUV」実車公開! ワイド化&オシャグレーがカッコイイ! まるで装甲車なスズキ「ハスラー」に反響も
くるまのニュース
日産 "武士の甲冑" デザインの新SUV公開 「キャシュカイ」改良新型、欧州で今夏発売へ
日産 "武士の甲冑" デザインの新SUV公開 「キャシュカイ」改良新型、欧州で今夏発売へ
AUTOCAR JAPAN
スズキ「カプチーノ」や「アルトワークス」が激走! 軽自動車だけで争う200分の戦い「東北660耐久レース」が開幕
スズキ「カプチーノ」や「アルトワークス」が激走! 軽自動車だけで争う200分の戦い「東北660耐久レース」が開幕
Auto Messe Web
「ガンディーニ追悼」に初の「アメリカンヘリテージ」の企画など大人が楽しむ「オートモビルカウンシル2024」閉幕。過去最高の3万9807人が来場しました
「ガンディーニ追悼」に初の「アメリカンヘリテージ」の企画など大人が楽しむ「オートモビルカウンシル2024」閉幕。過去最高の3万9807人が来場しました
Auto Messe Web
【殺人チャイルドシート】 違法チャイルドシート買った人に返金はある? アマゾンと楽天の対応は?
【殺人チャイルドシート】 違法チャイルドシート買った人に返金はある? アマゾンと楽天の対応は?
AUTOCAR JAPAN
高速SA・PAのNo.1「ハイウェイめし」決定! 「高級志向にしたくない」担当者の思い  1位のメニューは“ごはんノンストップ”!?
高速SA・PAのNo.1「ハイウェイめし」決定! 「高級志向にしたくない」担当者の思い 1位のメニューは“ごはんノンストップ”!?
乗りものニュース
海外ライターF1コラム:24戦の理不尽なカレンダーが招く問題。人材不足が深刻化、“根無し草感”で疲弊するドライバー
海外ライターF1コラム:24戦の理不尽なカレンダーが招く問題。人材不足が深刻化、“根無し草感”で疲弊するドライバー
AUTOSPORT web

みんなのコメント

20件
  • カタログの測定モードが時代で違うから比較出来ないと思う。そのカタログ燃費さえ、当時から怪しかったし。比較するなら実燃費だろうけど、新車に近いコンディションな個体は少ないだろうな。
  • 実燃費で比較しなければ価値のない情報。プロとして恥ずかしくないのかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

276.9479.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.8499.9万円

中古車を検索
セレナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

276.9479.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.8499.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村