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【デザイン、コスパ、走りで選ぶなら…??】 いろいろカー・オブ・ザ・イヤー 2019

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【デザイン、コスパ、走りで選ぶなら…??】 いろいろカー・オブ・ザ・イヤー 2019

 トヨタ RAV4の受賞で幕を閉じた「日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY) 2019-2020」。

 そんな本家COTYに対して、“走り”や“がっかりデザイン”、“「期待外れ」” “「国産中古車」”など、ベストカーならでは(!?)の表彰メニューを設定し独自の「COTY」を開催してみた!

【GT-R ロードスター RAV4】 すべての国産車から選ぶとどうなる!!? 2019年 10Best!!!

 表彰メニューは以下の12。自動車評論家のみなさんがクルマを選定してくれたぞ! 果たしてどのクルマがどんな賞に選ばれるのか⁈

■表彰メニュー
「走りで選ぶ」COTY/「コスパで選ぶ」COTY/「デザインで選ぶ」COTY/「がっかりデザインで選ぶ」COTY/「SUVだけ」COTY/「期待外れ」COTY/「マイチェンモデル」COTY/「国産中古車」COTY/「輸入中古車」COTY/「スーパーカー」COTY/「MOTY」(メーカー・オブ・ザ・イヤー)/「DOTY」(出来事オブ・ザ・イヤー)


●【画像ギャラリー】ベストカー独自のCOTY開催!! 12の賞に輝いたクルマたちをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2019年12月のものです
文:国沢光宏、渡辺陽一郎、清水草一、伊達軍曹、西川 淳/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年1月10日号

■「デザインで選ぶ」COTY……マツダ MAZDA3

(選出者・TEXT:清水草一)

「今年はデザイン面で豊作!」という清水氏。超正攻法で美しいMAZDA3を選んだ

●文句なしにこれ! しっかり眺めるほどにスバラシイ

 2019年の国産ニューモデルは、デザイン面でまれにみる豊作だった! いいデザインが目白押しやんけ! うれしい悲鳴ッス!

 例えばカローラ。これまでカローラがデザイン面で注目されたことなんざ絶無だったが、新型カローラは本当にバランスがいい。例年ならデザインCOTYに選んでもおかしくなかったヨ!

 eKクロスも凄いインパクトだった。人の違和感に訴える刺激的なフロントフェイスは、一度見ると病みつきに。これだけチャレンジングで優れたデザインは、そうそう出るもんじゃない。

 しかしそれでも、やっぱりトップはマツダ3だ。超正攻法で、超シンプルで美しいんだから、文句があろうはずがない。自動車デザインに一家言を持つ者として、これを選ばなかったらバチが当たる!

 徐々に感激は薄れつつあるけど、改めてしっかり眺めれば、本当にスバラシイ!

 次点は、シトロエンC3エアクロスSUV。輸入車勢では、イヴォークもI-PACEもプジョー508もよかったけど、こういう遊んだデザインに次点くらいあげとかないと、息苦しくなるっしょ。


●次点:シトロエン C3エアクロスSUV

■「コスパで選ぶ」COTY……ホンダ N-WGN

(選出者・TEXT:渡辺陽一郎)

人気のN-BOXよりも走行性能が向上しているうえ、衝突被害軽減ブレーキが最新の自転車検知可能型となっているためN-WGNは安全面でも優位性がある

●ベストセラーのN-BOXよりもコスパは上!

 最近は安全装備の充実化や環境性能の向上で、クルマの価格が全般的に高まった。その結果、従来以上に小さな車種が売れ筋になっている。コスパの重要性も高い。

 コスパで最も注目されるのはN-WGNだ。基本部分をN-BOXと共通化しながら全高は約100mm低く、車両重量も40kgほど軽い。走行安定性が一層高くなり、乗り心地も軽自動車では快適だ。

 さらに居住性が優れ、後席の下には、傘などが収まる横長の収納を備えた。荷室は床や開口部が低いため、重い荷物も積みやすい。専用ボードを使うと、荷室を上下2段に分割して使える。

 衝突被害軽減ブレーキのホンダセンシングは、ホンダ車では初めて、自転車の検知が可能になった。軽自動車は街中を中心に使われるので、自転車検知をN-WGNから採用するのは現実的だ。

 価格は「Lホンダセンシング」が136万4000円だから、N-BOXに比べて約18万円安く、買い得感が大きい。

 次点はカローラだ。売れ筋のツーリングSは1.8Lエンジンを搭載して、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、サイド&カーテンエアバッグ、ディスプレイオーディオなどを装着しながら価格は221万6500円に抑えられている。

 税抜き本体価格は従来型のフィールダー1.8Sよりも少し安い。


●次点:トヨタカローラ&ツーリング

■「期待外れ」COTY……マツダ MAZDA3

(選出者・TEXT:国沢光宏)

「事前試乗のレポートでは絶賛大会! なのに実際に乗ると…あれれ」と国沢氏。期待が大きすぎただけに反動も大きい。SKYACTIV-X搭載車に期待したい…!?

●いい部分も悪い部分もなし。期待が膨らんだだけに!

 やはり……、マツダ3でしょう。人を紹介する時、ハードルを高く設定したらどうか? もの凄い美人/美男子で、しかも、仕事もバリバリできると聞けば大いに期待してしまう。

 マツダ3もそう。海外で行われた事前試乗のレポートを読むと諸手を挙げての絶賛大会! 私の記憶じゃこんなホメられた新型車はありませんぜ。世界ナンバー1のCセグメント車だと期待しましたね。

 ところが、でございます。自分でハンドル握って「あらあら」。もちろん昨今の日本車だからして、悪いブブンなどなし。でもいいブブンもありません(デザインは人によって好みが違う)。

 むしろリアサスにBセグと同じ簡素なトーションビームを使ったためなのか乗り心地の質感悪かったり、今や旧式となった6速ATと、特徴のないエンジンの組み合わせは、このクラスの平均値を下回る。

 そのわりに先代モデルより20万円も高くなった。同じクラスのカローラはリアサスをWウィッシュボーンにアップグレードさせ、エンジンだって1500ccから1800ccに。自動ブレーキを大幅に強化し、コネクテッドまで付けて実質的に大幅値下げをしてきた。

 マツダ3に続くガッカリはタントの自動ブレーキ性能。デイズ/eKやN-WGNに遠く及びません。


●次点:ダイハツ タント

■「マイナーチェンジモデル」COTY……三菱 デリカD:5

(選出者・TEXT:清水草一)

「まるでフルモデルチェンジ」という見方もあるデリカD:5が見事受賞

●新型車から主役の座を奪い取る迫力。中身も進化

 2019年はマイナーチェンジ・モデルの当たり年でしたネ! すごいマイナーチェンジが行われて、オールニューの新型車が霞むことすらありましたから!

 もう、おわかりですね。マイナーチェンジ大賞は、ダントツで三菱デリカD:5です!

 まずはデザインが凄まじいインパクト。多くのクルマ好きが見た瞬間に凍りついたくらい凄かった! 具体的にはいまさら触れませんけど、こんな思い切ったデザインを出してくれただけで、三菱自動車に感謝状。

 デリカD:5は中身も大幅に刷新されて、断然よくなっているんだよね。全体としては、マイチェン前とは別のクルマと言ってもいい!

 オールニューの新型モデルをなかなか出せない三菱の苦しい台所事情で、これだけスッ飛んだマイチェンを敢行してくれたことに、クルマ好きとしてウルトラ敬意を表します!

 そしてマイチェンCOTYの次点は、GT-Rですね。通常なら大賞を獲って当然というくらい、ものすごくいいクルマになっておりました。

 見た目はともかく、足回りもエンジンも今までのGT-Rとは別次元に気持ちよくなっちゃってもー! スバラシイ!


●次点:日産 GT-R 2020モデル

■「SUVだけ」COTY……トヨタ RAV4

(選出者・TEXT:渡辺陽一郎)

基本は街中を快適に走れるSUVだが、RAV4は4WD車がメインで悪路での走りのよさも追求している点を評価

●悪路にも強くてSUVの本質を突いている!

 今はSUVの人気が高く、都会的な車種が続々と登場している。しかし本来のSUVは、悪路の走破が目的だった。ワイドなフェンダーや大径タイヤも、悪路を走破するために生まれた。

 その意味で「デザインをそれっぽくすればSUV」みたいな最近の風潮は、本筋からハズレている。前輪駆動ベースのシティ派でも、SUVである以上は、悪路走破を視野に入れてほしい。

 このニーズに合わせて、好調に売れているのがRAV4だ。最低地上高は190~200mmで、悪路のデコボコを乗り越えやすい。

 グレードは4WDが中心で、アドベンチャーとG・Zパッケージには、後輪左右の駆動力を積極的に変化させる機能も採用した。外側の後輪に高い駆動力を与えると、旋回軌跡を拡大させにくく、舗装路と悪路を問わずカーブで曲がりやすい。

 フロントグリルが大きな水平基調の外観は、古典的なSUVに準じた形状で野性味も強い。後席と荷室も広く、ボディの上側では実用的なSUVの本質を突いている。

 次点はCX-30だ。RAV4とは対照的なシティ派で、設計の新しいプラットフォームにより走行安定性が優れている。操舵感も適度に機敏で、クルマとの一体感を味わいやすい。

 最近は堅調に売れる新型車が少ないが、RAV4とCX-30は注目のSUVだ。


●次点:マツダ CX-30

■「走りで選ぶ」COTY…ジープ ラングラー

(選出者・TEXT:国沢光宏)

スポーツカーなどを抑え、「走りの楽しさ」で選出!

●普通のクルマとまったく違う乗り味だからこその楽しさ

 意外かもしれないけれど、今年試乗したクルマで1番楽しかった対象車はJeepのラングラーでした~。

 クルマの楽しみ方ってさまざま。皆さん走りで選ぶとなれば、スポーツカーやハイパワー車などイメージするかもしれない。されどクロスカントリー車だって楽しい。普通のクルマとまったく違う乗り味ですから。

 とはいえクロスカントリー車、一般道で乗るとしゃっきりしなくてむしろマイナス評価。しかも、試乗したラングラーは泥道用の『マッドテレーン』という本格的な悪路用タイヤを履いていた。となれば一段としゃっきりしない。

 なのに、楽しかった! さすがJeepで、マッドテレーンの扱い方をキッチリわかっているんだと思う。ボディサイズからすれば狭い運転席に座り、「こーっ!」というタイヤのウナり音を聞きながら、街中を走っていると楽しいっす!

 次点は、雪道で乗ったRAV4を挙げておく。トルクベクタリング4WDを採用しているため、滑りやすい雪道もアクセルオンで気持ちよ~く曲がっていく。

 ここにきて4WDといえば安定性ばかり求める傾向ながら、やはり「高いコントロール性を持っており攻めて曲がる4WD」は楽しい。

 ちなみに「今年乗ったクルマで」という条件だと、日産GT-R NISMO 2020でしょうね。


●次点:トヨタ RAV4

■「がっかりデザインで選ぶ」COTY……トヨタ RAV4

(選出者・TEXT:清水草一)

それほど悪くはないが「デザイン的に見どころはまったくない」(清水氏)

●当たり障りのない売れ筋デザインに……とってもガッカリ

 2019年のニューモデルには、ガッカリさせられたっつーデザインは実に少なかった(上の部門で、デザイン面でまれにみる豊作だった……と述べただけに)。いや、積極的に「こりゃダメだ」と感じたクルマは皆無だった!

 逆にそのことに危機感を覚えます。なぜって、自動車デザインの管理体制が厳格になっているってことだから。はっきりした駄作が出ないのも息苦しいもんですな。

 そんななか、私が一番イマイチだと思ったのはRAV4です。日本でも海外でもバカ売れ、大ヒット中ではあるけれど、デザイン的には見どころはまったくない!

 決してそんなに悪いわけじゃないけど、新しい挑戦とか美しさとかいったものはなくて、当たり障りのない文法がテンコ盛りの売れ筋デザインということ。この適度なヌルさが受けてるんだろうな。

 ガッカリの次点はメルセデスGLE。これまた、大上段から「ダメ!」というデザインじゃないんだけど、全体にどうにも鈍いというか、退屈といいますか。「もうけっこうです」って感じ。

 これまたそんなに悪いわけじゃないんだけど、いいところって、「ベンツのSUVである」ことだけじゃ? これがベンツじゃなかったらどうなのよ!?


●次点:メルセデスGLE

■「国産中古車」COTY……スバル フォレスター(先代型)

(選出者・TEXT:萩原文博)

中古車として今年一番の注目モデルといえるのがスバルの先代フォレスター。中古車価格は約56万~約330万円で、流通量も多いので選びやすいのがいい

●この1年で20万円程度値下げなどでお得!

 中古車購入の醍醐味といえば新車の時に手の届かなかった憧れのクルマを、お手頃な価格で手に入れられることだろう。

 そこで、今回「国産中古車・オブ・ザ・イヤー」と題して、イヤーカーとその次点車を選んでみた。

 選考基準はまず、この1年で平均価格が20万円以上値落ちし、お買い得になっていること。2番目は最安値の中古車が100万円以下であること。3番目は現行モデルにはない魅力があること。4番目は該当するモデルの流通台数が多いこと。そして最後、5番目は現在でも充分に高い実力の運転支援システムを搭載していることとした。

 この厳しい5項目をみごとにクリアして国産中古車オブ・ザ・イヤーに輝くのは先代のスバルフォレスターだ。

 先代フォレスターの中古車の価格帯は約56万~約330万円で、100万円以下の物件が約31台あり、総流通台数は約750台と豊富。

 しかも先代フォレスターには現行型にはない2L直噴ターボを搭載したグレードも設定されていた。さらに運転支援システムもアイサイトを搭載。前期型が「ver.2」、後期型ならば信頼性アップの「ver.3」と文句なしだ。

 次点としたのは、先代マツダCX-5。走行性能や安全性能実力の高さは折り紙付きだが、先代モデル特有の特徴がないので評価を下げた。


●次点:マツダ CX-5(先代型)

■「輸入中古車」COTY……BMW F20型1シリーズ(先代型)

(選出者・TEXT:伊達軍曹)

古さを(まったく)感じさせない先代1シリーズ。直4ディーゼルターボ+8速ATの低走行中古車が狙いめ!

●新車の軽自動車の予算でFR系BMWが買える!

 輸入車は「好みの問題」で語るとキリがなくなるが、「お買い得」という軸で考えるならば、答えはある程度ハッキリしてくる。

 2019年の輸入中古車COTYには、先代となったばかりのF20型BMW1シリーズを指名したい。なかでも2015年5月以降の後期型がダントツにお買い得だ。

 2019年8月29日にデビューした新型(F40)はご承知のとおり、FRからFFプラットフォームに変更されている。

 ここをどう評価するかは人それぞれだが、とにかく新型が登場したことで旧型はズドンと相場が下がり、直近では車両価格で160万円から170万円も見ておけば、安全装備が充実した後期上位グレードの走行1万km台物件が狙えてしまう。

 つまり、「新車の軽自動車を買うぐらいの予算で、バリバリのFR系BMWが買える」ということだ。……これをお買い得と言わずして、何をお買い得と言うのか?

 筆者個人としては、2016年5月に追加された直4ディーゼルターボ+8速ATの低走行中古車に興味津々。しかしこれとて、相場は160万円~だ。

 次点は現行型VWゴルフ。これも100万円を出せば、走行1万km台の物件が狙える状況だが、大規模リコールによりDSGの不安が払拭されたことで、安心して狙えるお手頃中古ガイシャになった。これまた、個人的にも興味津々である。


●次点:VW ゴルフ(現行型)

■「スーパーカー」COTY……フェラーリ SF90ストラダーレ

(選出者・TEXT:西川 淳)

限定ではない量産フェラーリ初のPHEV。4L V8ツインターボエンジンと3基のモーターを搭載し、トータル1000psを発揮。価格は5340万円

●量産フェラーリでは初のPHEVとして注目!

 質でも量でも2019年は圧倒的に「跳ね馬イヤー」だった。F8トリブート(モデルチェンジ)に始まり、SF90ストラダーレ(新型)、F8スパイダー(追加)、812GTS(追加)、そしてローマ(新型)と、なんと5モデルも発表した。

 数だけみればトヨタも真っ青。惜しくも試乗は叶わなかったが、プラグインハイブリッドシステム(前輪モーター駆動)をシリーズ生産モデルに採用したという点で、今年のスーパーCOTYはSF90に捧げたい。

 SF90の位置づけは、現在フラッグシップとして君臨する12気筒FR2シーターの812シリーズのさらに上。

 限定車ではない点がミソで、マラネッロの今後のパワートレーン戦略を占う意味でも重要なモデルになると思う。ハイブリッドとはいえ8気筒モデルが12気筒より上になったのだから。シリーズモデルにおけるフェラーリエンジンのダウンサイジングがあるかも?

 フェラーリ以外にも注目すべきモデルはたくさんあった。なかでも時速300マイルオーバーを記録したブガッティシロンSS300+は、スーパーカーロマンを大いに掻き立ててくれた。

 一台5億円というあたり、やっぱり夢のまた夢、途方もなく彼方の存在でいてくれるほうがスーパーカーらしい。

 ちなみに実測値は490km/hちょいだった。来年には500km/h超えを狙う新型ケーニグセグが出るらしいけれど……。


●次点:ブガッティ シロンSS300+

■MOTY(メーカー・オブ・ザ・イヤー)…トヨタ

(選出者・TEXT:国沢光宏)

●2019年、最も強い印象の自動車メーカーは「トヨタ」!

 こらもうやっぱりトヨタに置いてほかはないでしょう! とにかくクルマ関係の話題といえばトヨタばっかりでしたから。

 直近から遡れば、ローマ教皇のパパモービルにMIRAIが選ばれたこと。世界13億人ともいわれているクリスチャンにいいメッセージを出せたと思う。欧州の環境問題の盛り上がり、日本で考える以上です。

 その前は天皇陛下の御即位パレード用のセンチュリー。開発を担当したチームに聞くと、単に屋根を外しただけじゃありませんでした。

 センチュリーよりさらに入念仕上げの塗装を始め、シートベルトを付けるBピラーの内装材を見栄えだけを考え、作り替えるなど、けっこう凝っています。陛下のパレードに使われた初めての国産オープンカー、という栄誉も受けた。

 モータースポーツでもWRCのマニファクチャラーズチャンピオンやダカールラリーの総合優勝などなど、輝かしい実績を残してます。

 東京モーターショーの大幅入場者数増はトヨタと直接関係ないものの、やはり豊田章男自工会会長の手腕が大きかったと思う。おそらく先進国で行われるモーターショーの方向性を作った。ほかのメーカーも頑張ってほしいです。

■DPTY(出来事オブ・ザ・イヤー)…パジェロはじめ伝統ある主力車種が生産終了

(選出者・TEXT:渡辺陽一郎)

 2019年は暗いニュースが多かった。特に痛ましい交通事故と、あおり運転の末に生じた暴力事件は、尊い生命と健康を左右する。ドライバーが注意を払い、車両の安全装備も進化させ、交通環境を改善する総合的な対策が必要だ。

 商品に関しては、伝統ある主力車の終了が目立った。人気の高かったマークIIの後継となるマークX、上級ミニバンの魅力を示したエスティマ、SUVの先駆けとなったパジェロがすでに生産や国内販売を終えた。背の高いコンパクトカーの代表だったキューブやティアナも終わる予定だ。

 ジュークやレガシィは、海外で新型を発売しながら、国内では旧型を売る。新型車では安全性も進化するから、旧型を売り続けるのは日本のユーザーを危険にさらすことになる。これもよくない。

 RAV4は一度日本を見捨てて海外専用としながら、SUVが流行すると国内販売を再開した。昨年のCR-Vなども含めて身勝手だ。

 マツダは長年親しまれたアクセラやデミオの車名を捨て、マツダ3とかマツダ2に変えた。スカイラインのエンブレムは現行型でインフィニティになり、改良で日産に戻した。

 各メーカーとも、日本のユーザーに育てられたのに、今は失礼なことをしている。

■そのほか2019年の主な自動車界の出来事
2月 ホンダがイギリス工場を閉鎖
2月 トヨタが愛車の定額サービス『KINTO』を開始
3月 高速道路の最高速120km/hに引き上げ試行
3月 東京で4系列のトヨタ販売会社を統合
4月 トヨタがFCVに次いでHV技術を無償化
4月 池袋の大事故を含む高齢ドライバー問題
8月 常磐道の殴打事件をはじめとしたあおり運転問題
9月 日産の新経営体制&業績低迷問題
10月 ‌消費税10%スタートで自動車関連税が変更&新車販売への影響
11月 新たな取り組みで東京モーターショーは130万人動員
12月 東京モーターショーでも開催。eスポーツが盛り上がる

●次点:マツダ車の車名変更やエンブレムの変更

【番外コラム】MAZDA3、中国とタイのCOTYを受賞した! WWCOTYも!

 MAZDA3は今年(2019年)、次々と海外の賞に輝いている。まず、「タイランド・カー・オブ・ザ・イヤー2019」と「2020中国カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。タイと中国でMAZDA3は現地生産されていて、それぞれの国で高く評価されている結果だ。

 さらに、30カ国以上の女性審査員の投票によって選ばれる自動車賞で、女性のクルマ選びの視点に基づいて選出される2019年ウィメンズ・ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー(WWCOTY)でもイヤーカーを獲得。

 それに加えて「ファミリーカーカテゴリー賞」も受賞し、女性からの人気も高いといえる。

海外で賞を受賞しまくるMAZDA3

●【画像ギャラリー】ベストカー独自のCOTY開催!! 12の賞に輝いたクルマたちをギャラリーでチェック!!!

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