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【「ゆるキャラ」コペンがオトナの魅力をまとって登場!】 ダイハツ コペン GRスポーツ試乗!

掲載 更新 4
【「ゆるキャラ」コペンがオトナの魅力をまとって登場!】 ダイハツ コペン GRスポーツ試乗!

 今年1月の東京オートサロンで電撃出展された、ダイハツの軽オープンスポーツカー「コペン」第4のモデル「GRスポーツ」が、10月15日に発売された。

「GRスポーツ」はトヨタのスポーツブランド「GRカンパニー」が展開する派生モデルのひとつ。今回そのラインナップに、子会社であるダイハツのコペンが加えられた次第だ。

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「GRスポーツ・GR・GRMN」と3段階あるGRブランドのなかで、内外装のパーツや足回りを中心としたライトチューニングが中心のモデルとなる「GRスポーツ」。果たしてコペンはどのように変わったか? 自動車評論家の清水草一氏が試乗した。

●コペン GR SPORTのポイント
・ボディのねじれ剛性を高め、安定感のあるフラットな乗り心地に
・サスペンションを最適化し、路面の入力に対してしなやかに
・路面との接地感が向上
・空力パーツの採用で、ローブと比べ揚力を約10%抑制。直進安定性、接地性が向上
・GR SPORTのエクステリア、インテリア

●【画像ギャラリー】生まれ変わった!? コペンの魅力をギャラリーでチェック!!

※本稿は2019年11月のものです。試乗日:11月12日
文:清水 草一/撮影:西尾 タクト
初出:『ベストカー』 2019年12月26日号

■外観から大きく変わった「GRスポーツ」

 コペンというクルマに対しては、「自分とは無縁」という思いを抱いてきた。まずデザインがダメだし、走りはごくフツー。

 同じ軽オープンのS660が、デザインも走りも飛びぬけたものを持っているだけに、そりゃコペンが好きな人もいるでしょうけどオレは関心ねぇ! だった。

 そのコペンに、「GRスポーツ」が設定されたという。 大トヨタが、子会社のダイハツが作る軽オープンを使って、「もっと楽しいクルマを!」ということなのだ。その気合と熱意はスバラシイ。

スペックはターボ搭載の他軽自動車とほぼ同じで64ps/9.4kgmだが、ちょうどいいパワー感だ

 で、デキはどうかというと、まずデザイン。顔とお尻が変わった。顔はヴィッツGRなどと同系統の目玉つながり系だが、前後ともノーマルコペンが持つ、ランプから流れ出る「涙」部をなくしているぶん、シンプルに見える。

 あの涙は、ボヨンとしたコペンのプロポーションをよりデブに見せる効果を発揮してくれていたが、それがなくなっただけで、かなり平べったくスポーティに見える。

コペンのラインナップ。左からセロ、ローブ、GRスポーツ、エクスプレイ

 より平凡といえば平凡なんだけど、ムダなアピール性がなくスッキリ力強く感じるので悪くない。

■走りはノーマルよりもスポーティ、そしてより上質に

 走りはどうかというと、乗る前は「ちょっと硬めただけじゃないの?」なんて先入観があったのだが、乗ってみてビックリ。これはオトナのセッティングだ!

 全体にノーマルよりスポーティではあるが、初期の当たりはソフト&しなやか系で、それでいて大入力はしっかり受け止める。全体にカチッと上質になっている!

 ノーマルコペンの足は、前述のようにフツーにカイテキだけど、どこにも引っかかりのない平凡きわまりないフィーリングだったので、それに比べてGRスポーツは、明らかに1ステップ上質だ。

荷物をたくさん載せたい時はルーフを閉じよう。ゴルフバッグ1個に旅行鞄などが入るぞ

 西湘バイパスのキツいジョイントを乗り越えても、不快な「ドシャン」というショックは小さいし、ハンドリングも適度にシャープさが増している! つまり、「いいもの感」がぐんと増している。

 この裏には、アンダーボディに追加された、ちょっとした補強材の効果もあるのでしょう。

 もともとコペンは宿命的にボディ剛性がユルかったわけですが、GRスポーツは、そのユルさがやわらいでおります。剛性アップは乗り味の質感や乗り心地向上の基本ですからね。足だけじゃ限界はある。

自発光式3眼メーター、GRロゴ入りレカロシートなど、GR SPORT専用装備を多数装着

 続いて、駐車場内の特設路で、「コペンローブ」のノーマルとS、そしてGRスポーツの3台を乗り比べる。

 ノーマルは、発表当初より全体にしっかりした印象でしたが、やっぱりとってもフツーっちゃフツー。

 一方ビルシュタインダンパーをおごった「S」は、適度にしっかり硬い。決してガチガチじゃないんだけど、コペンのユルいキャラからしたらちょっとだけハードすぎる印象もある。

試乗の様子から

 その点GRスポーツは、実に「ちょうどいい」! どれくらいがちょうどいいかは個人の主観によるが、私としては、3台の中ではGRスポーツが一番好み! 快適性を落とさずに、上質かつ軽快に仕上がっておりますゆえ。

 もちろん、これでS660に対抗できるというわけではありません。相変わらずコペンはゆるキャラですから。でも、GRスポーツの登場で、ぐっと奥深いゆるキャラになりましたネ!


ルーフはボタンひとつで自動開閉! オープン状態で風を切って走るのは最高だ。日差しが強いとルーフオープンはちと厳しいので、閉じることをおすすめしたい

■トヨタ/ダイハツ コペンGR SPORT
・全長×全幅×全高:3395×1475×1280mm
・ホイールベース:2230mm
・車両重量:870kg(CVT)、850kg(MT)
・エンジン:直3DOHC+ターボ
・排気量:658cc
・最高出力:64ps/6400rpm
・最大トルク:9.4kgm/3200rpm
・トランスミッション:CVT/5MT
・WLTCモード燃費:19.2km/L(CVT)、18.6km/L(MT)
・価格:238万円(CVT)、243万5000円(MT)

●【画像ギャラリー】生まれ変わった!? コペンの魅力をギャラリーでチェック!!

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みんなのコメント

4件
  • フレーム構造で「フルオープン」でもそこそこの剛性感を確保しているコペン。
    フルオープンボディを諦めて「タルガトップ」でスポーツ走行に十分耐えうる剛性を確保したS660。

    それぞれ違うコンセプト。でも両方欲しくなる。

  • 日本のスポーツカーは軽とGT-R級に2極分化してしまって、中間は86くらいしか見当たらないという寂しい状況。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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