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電気電気といっても、内燃機関は色褪せない!──アルファ ロメオの魂は燃え続ける

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電気電気といっても、内燃機関は色褪せない!──アルファ ロメオの魂は燃え続ける

アルファ ロメオはいま、ラインナップにPHV(プラグ・イン・ハイブリッド)を含む一切のEVを持たない。その理由を「ジュリア」および「ステルヴィオ」の開発統括を務めたGuglielmo Caviasso氏に訊くと「電動化のための電動化は考えていません」と、述べた。続けて「クルマの運動性能に見合った、(電動化の)パワーユニットが開発されればラインナップにくわえます」と述べたあと、「アルファ ロメオらしいEVの必要があります」と言う。はたして、その〝らしさ〟とは?

ラツィオ州フロジノーネ県にあるカッシーノ工場では、数多くの最新ロボットが稼働する。ALDO FERRERO PHOTOGRAPHER ITALY2016年に登場した後輪駆動セダン「ジュリア」(右)と、ジュリアをもとに開発されたブランド初のSUV「ステルヴィオ」(左)。Alberto Cervetti現地では、最新のアルファ ロメオを生産する近代的な「カッシーノ工場」を見学したのち、歴代モデルを展示する「アルファ ロメオ歴史博物館」に行った。そこでは、往年の市販モデルやコンセプト・カーを見るだけでなく、なんと試乗も叶った。しかも、ボクが乗ったのは、1950年代前半に2台のみ生産された希少な「1900 スポーツ スパイダー」である。これは、市販化を検討するためのプロトタイプとしてベルトーネが製作した2台のうちの1台で、幌もなくレーシング・スクリーンが装着されているだけという成り立ちを見てもわかるように、中身はチューブラー・フレームの骨格をもち、2リッターのアルミ・ブロックのツインカム・ユニットを積む純然たるレーシング・スポーツである。運転は少々難しい、が、これまで聞いたことのない迫力あるエンジン・サウンドが響く。「なんて美しいんだ!」と驚くとともに、ほんのりガソリンの匂い漂う車内にいると、「あぁ、ボクは今、クルマを運転しているんだ……」という意識が高まる。静かでスムーズなEVとはまるで異なるが、なぜか心地よい。現地では、最新の「ジュリア」や「ステルヴィオ」も運転したが、この2台のエンジン・フィールも気持ちよかった。やはり、旧車・新車ともに〝内燃機関〟だからこそ味わえる魅力である。

基本性能を高めてさらに「優等生」になった新型A1

1910年に作られたアルファ ロメオ最初の生産モデル「24HP」。Alberto Cervetti今回は、F1のイタリアGPも見学した。フォーミュラEでは聞けないガソリン・エンジンの爆音が轟く。ボクはこの爆音がたまらなく好きだ。この〝天然サウンド〟も内燃機関の魅力だ。

アルファ ロメオは2018年から、スイスに本拠地を置くレーシング・チームの「ザウバー」とパートナーシップを締結し、「アルファ ロメオ レーシング」名でF1に参戦している。環境問題や燃費規制の強化によって、内燃機関の未来は明るくない。そうしたなか、電動化を急がないアルファ ロメオは特異なブランドである。とはいえ、アルファ ロメオの旧車、最新モデル、そしてF1マシンに触れ、あらためて「内燃機関は魅力的だ!」と、認識した。そんなアルファ ロメオが将来、どんなEVを作るのか? そういえばCaviasso氏は「感情を揺さぶるようなEVを作りたい」とも述べた。将来が楽しみである。

「1900 スポーツ スパイダー」が搭載するエンジンは、1997cc直列4気筒ガソリン・エンジン。最高出力は140ps/6500rpmを誇る。Alberto CervettiWords 稲垣邦康 Kuniyasu Inagaki@GQ

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