アルファード/ヴェルファイアの「次」の情報が入ってきた。
もう間もなく行われる一部改良についての詳細情報と、トヨタで目下進行中の「販売チャンネルの一本化」「販売車種半減」という方針のなか、アルファード/ヴェルファイアのいずれかがもう一方への統合と、マイナーチェンジに関してだ。
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今回は、 ベストカーが独自に入手した 一部改良の内容を中心に、2020年のマイナーチェンジに関しても新たに入手した情報をお伝えしていきたい。
文/遠藤徹
写真/編集部、TOYOTA
【画像ギャラリー】一部改良では内外装の変更なし!! アルファード/ヴェルファイアの現行モデルをおさらいする!
■一部改良でのデザイン変更はなし! ビッグマイチェンは2020年
アルファード/ヴェルファイアは、2019年12月18日に一部改良する。今回は内外装のデザインは変更せず、装備内容、グレード構成の見直しにとどまる。
現行モデルの登場は2015年1月26日であり、次期型に引き継ぐのは2021年初めが予想される。それまでは2020年中盤あたりにビッグマイナーチェンジか特別仕様車の設定、年末までにアルファードへの1本化とグレード構成の見直しなどが行われる見通しである。
一部改良での内外装デザインの変更はない。一部改良の内容を待っていた人にとっては、注目すべきポイントだろう
今回の一部改良は、装備面で「ディスプレイオーディオ」の設定、メーカーオプションだったフロントのLEDシーケンシャルターンランプの標準装備車を設定、あまり売れ行きのよくない2.5ZAエディション(車両本体価格399万9600円)の廃止など。
ディスプレイオーディオは、最近のトヨタの新型車に取り付けているユニットで、スマホアプリでナビ画面などが使える機能。ナビのキットを安く購入し使えるメリットもある。同ユニットは今後の新型車に順次設定する方針である。これまでのカーナビと同様に、ナビを利用したい場合はエントリーナビキットやT-Connectナビキットも利用できる。この改良モデルはすでに従来モデルに切り替えて販売している。
スマホアプリをナビ画面で使うことができる「ディスプレイオーディオ」。新型カローラ(セダン、ツーリング)やロッキー/ライズに採用されてる
首都圏にあるトヨペット店で、アルファードSCパッケージFF2.5(車両本体価格466万4000円)に有料色のホワイトパールクリスタルシャイン、アイドリングストップ機能、SDナビゲーション&デジタルインナーミラー、オリジナルナンバーフレーム・ロックセット、エントランスマットロイヤル、フロアマットロイヤル、プレミアムコーティング、サイドバイザー、ドアエッジプロテクター、カメラ一体型ドライブレコーダーなどをつけて弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて、値引きを差し引くと現金での販売支払総額は580万円弱。
値引きは車両本体から4%引きで18万円強、オプションパーツから10%引きで約20万円弱の合計38万円。最近増えている残価設定クレジットを割賦元金400万円、60回で計算すると毎月4万7000円程度になる。実質年利は4%を設定している。現在発注した場合の納期は2020年2月頃。
一方、同じく首都圏にあるネッツ店でヴェルファイアFF2.5ZGエディション(車両本体価格466万4000円)に有料色のホワイトパールクリスタルシャイン、BSM+RCA+デジタルインナーミラー、クリスタルクオーツ、フロアマットラグジュアリー、サイドバイザー、ナンバーフレーム前後、ナビキット、ETC2.0、CD・DVDデッキなどのメーカーオプション、付属品合わせて約55万円をつけて弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて計算すると現金での支払い総額は553万円強と出た。
値引きは初回回答で約30万円。残価設定クレジットで組むと割賦元金400万円、60回払いだと毎月4万6000円強となる。実質年利は4.3%を設定。アルファード/ヴェルファイアの残価は高く、3年後で55%、5年後で40%となる。それでも無傷の状態で精算すると査定額は設定残価を20万円以上も上回るケースが多いという。
■アルファード/ヴェルファイアは販売面でも大きく変わる
扱い店はアルファードがトヨペット店、ヴェルファイアがネッツ店の専売だったが、今回の一部改良モデルからは、アルファードはトヨタ店が加わり2系列店の併売、ヴェルファイアはカローラ店も扱い同2系列店の併売となる。
これが2020年5月になると、アルファード/ヴェルファイアとも4系列店が「トヨタモビリティ」に1本化され全店扱いに切り替わる。いずれはアルファードに統合され、ヴェルファイアは廃止になる見通しである。ただ、この「Xデー」はまだ正式に決まっていない。ヴェルファイアのフロントデザインに近いマスクを採用したモデルが、新生アルファードのグレードのひとつとして引き継がれる可能性もある。
ヴェルファイアのデザインを気に入っているファンもいることから、1グレードとして顔違いのモデルが用意されるという可能性もささやかれている
■販売現場から見たこれからのアルファード/ヴェルファイア
●証言1:首都圏トヨペット店営業担当者
アルファードは2018年10月26日のマイナーチェンジによって、フロントマスクが見栄えのいいデザインを採用したことで、姉妹車のヴェルファイアを大幅に上回る販売推移となっている。5年後のリセールバリューでも査定額が20万円以上もアルファードのほうが高くつくケースが多い。このため2021年の世代交代までにはアルファードに統合される見込みになっている。
2020年5月の全店併売時には特別仕様車の設定で商品ラインアップさらに強化する見通しだが、この時点で今後の方向性が明らかになると思われる。
●首都圏トヨタネッツ店営業担当者
ヴェルファイアはつい最近まで納期が4カ月待ちと長引いていた。これが増産によって2.5カ月程度に短縮している。ただ成約してから生産納車する方式に切り替えているので、これ以上短縮するのは難しいと見ている。
アルファードへの1本化が濃厚なようだが、同じクルマのようなものだから、どちらになっても遜色はない。ヴェルファイアは今後中古車価格が下がり、リセールバリューは下がるだろうが、これまでは高過ぎたから、これによってわれわれが不利になるようなことはないだろう。
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