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トヨタ「エスティマ」2019年の生産終了は妥当だったか? 10年間の販売台数の変化とは

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トヨタ「エスティマ」2019年の生産終了は妥当だったか? 10年間の販売台数の変化とは

■日産「キューブ」販売台数は10年間で10分の1以下に

 2019年は、ロングセラーといわれる車種の生産中止が話題となる1年でした。トヨタのミニバン「エスティマ」をはじめ、同社のFRセダン「マークX」や日産のコンパクトカー「キューブ」、三菱のクロカン四駆「パジェロ」などさまざまです。

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 こうした生産終了が発表されると「無くなって悲しい」という声が、SNSのユーザーを中心に聞かれますが、はたして実際の販売状況はどうだったのでしょうか。

 2019年に生産終了するクルマは、モデルとして長い歴史を持つ車種も多く存在します。マークXは1968年に発売された「コロナマークII」(後にマークII)が前身となるモデルで、通算で50年以上の歴史を持ちますが、あえなく2019年で幕を下ろすことになります。

 パジェロ(1982年販売開始)やエスティマ(1990年販売開始)など、バブル景気から平成の始まりにかけて発売されたクルマもあれば、1998年発売のキューブのようにバブル崩壊後の不景気の時代に発売されたクルマもあります。

 ここまで挙げたクルマは、かつて一時代を築いたモデルばかりで、エスティマは日本自動車販売協会連合会が発表する登録車販売ランキングで、年間のトップ3にランクインしたこともある人気ぶりを見せました。キューブも、年間ランキング2位に入った実績を持ちます。

 また、トヨタのFRセダンとして定評があり、一時は「ハイソカーブーム」をけん引したマークIIの流れを汲むマークXや、1990年代の「RVブーム」をけん引したパジェロなど、販売面だけでなく人々の印象に強く残ったモデルも多く存在しました。

 しかし、「無くなって寂しい」という声が聞かれるとはいえ、実施の販売状況はどのようなものだったのでしょうか。

 前出の日本自動車販売協会連合会の担当者は、次のように説明します。

「エスティマは、2009年は販売台数5万2403台を記録していたのが、2019年の上半期(1月から6月)は4747台となりました。また、キューブも2009年は5万9760台の販売となっていたのが、2019年上半期は2530台となっています。

 マークXは2009年に2万4635台を販売しましたが、2019年上半期は2275台を記録し、そしてパジェロは2009年の2219台に対し、2019年上半期は575台です」

※ ※ ※

 2019年上半期の台数から1年分の台数に換算した台数で比較すると、台数が半減しているパジェロや約5分の1になっているエスティマやマークX、さらにキューブは約10分の1を記録しています。

 このなかで一番最後にフルモデルチェンジを受けたのは2009年10月のマークXとなっており、どのモデルも10年以上はフルモデルチェンジがおこなわれてこなかったということがいえます。

 人気が落ちた結果フルモデルチェンジがなされなかったのか、フルモデルチェンジされなかった結果売れ行き不振となったのか、鶏と卵の関係のようにも見えますが、いずれにせよ販売台数は大きく落ちていることは変わりありません。

 エスティマを取り扱うトヨタの販売店スタッフに話を聞くと「決して多いわけではありませんが、生産が終わると知って、駆け込みで新車を購入されるケースもありました」というものの、販売継続の判断材料となるような売れ行きの回復には至っていません。

 クルマに限らず、世の中の情勢により突然無くなってしまうものは多いことから、本当に気に入ったものであれば存在しているうちに手に入れることが鉄則といえるのかもしれません。

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みんなのコメント

1件
  • 商売としては妥当でしょ。
    天下のトヨタのマーケティングの結果なんだから。
    個々のユーザーが納得いかない気持ちはわかるけど、全体から見たら少数派でしかない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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