現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【80's ボーイズレーサー伝 17】サニー RZ-1 ツインカムNISMOは激戦の1.6Lスポーツ戦線に殴り込む

ここから本文です

【80's ボーイズレーサー伝 17】サニー RZ-1 ツインカムNISMOは激戦の1.6Lスポーツ戦線に殴り込む

掲載 更新
【80's ボーイズレーサー伝 17】サニー RZ-1 ツインカムNISMOは激戦の1.6Lスポーツ戦線に殴り込む

1980年代のクルマといえば、ハイソカー、街道レーサー、そしてボーイズレーサーが人気を博していた。この連載では、ボーイズレーサーと呼ばれた高性能でコンパクトなハッチバックやクーペたちを紹介していこう。今回は「サニー RZ-1 ツインカムNISMO(EB12)」だ。

日産 サニー RZ-1 ツインカムNISMO(EB12型・1986年8月発売)
1979年(昭和54年)12月にセドリック/グロリアで国産初のターボチャージャー装着車を世に送り出して以来、日産は続々とターボ車をカタログにラインアップして、フルラインターボを狙っていた。

【スクープ】新型ヤリスの「GR-4」がGRMNの正体? 3気筒ターボを搭載して2020年内に発売か

だが、1980年代も後半に入ると、この連載で紹介しているような「ボーイズレーサー」たちの属する1.6Lクラスでは、トヨタの4A-G型やホンダのZC型など、DOHC(ツインカム)エンジンがターボに代わって台頭するようになってくる。日産としても、この流れに対応せざるを得なくなり、ようやく1986年(昭和61年)にCA16DE型エンジンを投入した。

CA16DEは、日産のFF車用エンジンとしては初めてのDOHCだった。気筒あたり4バルブのヘッドやNICS(可変吸気システム)、NDIS(電子ダイレクト点火システム)、新ECCS(電子式エンジン集中制御システム)などの最新技術が投入され、EGI(電子制御燃料噴射)と10.0の高圧縮比により、従来の1.5Lターボより20ps強力な、最高出力120ps/6400rpmと最大トルク14.0kgm/5200rpmを発生している。

さらに、急なスロットル操作に対する加速増量プログラムや、ロングストローク(ボア78.0×ストローク83.6mm)による低速域トルク特性に自信を持つ日産は「低速から高速までの全域でハイパワーを発揮する」と、速さと乗りやすさを訴求した。

ここで紹介しているサニー RZ-1は1986年2月、B12型「トラッドサニー」のクーペモデルとして追加設定された。基本コンポーネンツはセダンやハッチバックと共通だが、スラントしたフロントマスクやサイドまで回り込んだ大きなガラスハッチなど、独特のスタイルが特徴的な3ドアクーペだ。デビュー当初のトップグレードは1.5Lターボだったが、同年8月にCA16DE型を搭載したツインカムシリーズが追加される。

しかし130~135psの最高出力を発生するライバル勢のDOHCエンジンに対して、後発なのに120psしか発生していないのでは説得力に欠ける。サスペンションもタイプBにアジャスタブルショックアブソーバーを装備したり、ハードに締め上げたNISMOを設定するものの、基本はベース車のセダンやハッチバックと共用だから、最初からスポーツを狙ったAE86レビンやワンダーシビック Siよりグンとマイルドな走りに終始した。

Cd値=0.30の空力特性に優れたクーペボディや4輪ディスクブレーキ、185/60R14サイズのBSポテンザタイヤなど魅力的な仕様を持つが、性格はスポーツというよりはスペシャリティに近いものだった。

ボーイズレーサー伝

日産 サニーRZ-1 ツインカムNISMO(1986年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4230×1665×1335mm
●ホイールベース:2430mm
●重量:1050kg
●エンジン型式・種類:CA16DE型・直4 DOHC
●排気量:1598cc
●最高出力:120ps/6400rpm
●最大トルク:14.0kgm/5200rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:185/60R14
●価格:173万円

[ アルバム : サニー RZ-1 はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

羽付き9X8のデビュー戦9位は「最大限の結果」とプジョー技術ボス。1周目の事故で損傷の94号車も完走
羽付き9X8のデビュー戦9位は「最大限の結果」とプジョー技術ボス。1周目の事故で損傷の94号車も完走
AUTOSPORT web
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
もはやガソリン車より便利に…? 高速道の「EV充電器」怒涛の増設! 魔の空白区間?―“出ていいよ”
乗りものニュース
全長5.7m級の「斬新トラック」実車公開! ド迫力“カクカク”デザイン×「全面ステンレス」ボディ採用! 「サイバートラック」を披露
全長5.7m級の「斬新トラック」実車公開! ド迫力“カクカク”デザイン×「全面ステンレス」ボディ採用! 「サイバートラック」を披露
くるまのニュース
1225馬力の新「ハイパーカー」欧州初上陸! 中国アイオン(AION)新型EV導入へ
1225馬力の新「ハイパーカー」欧州初上陸! 中国アイオン(AION)新型EV導入へ
AUTOCAR JAPAN
ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
レスポンス
タイヤ装着前に信号が変わるミスが発生、クルーは転倒。ガスリーはピットストップの改善を誓う/F1第5戦
タイヤ装着前に信号が変わるミスが発生、クルーは転倒。ガスリーはピットストップの改善を誓う/F1第5戦
AUTOSPORT web
BYDが輸入車の聖地に新店舗オープン! EVバスも運行予定の目黒通りはBYD率が高まること必至です
BYDが輸入車の聖地に新店舗オープン! EVバスも運行予定の目黒通りはBYD率が高まること必至です
Auto Messe Web
「フェラーリは戦略以外のすべてで強い」と逆転勝利のトヨタ技術首脳。改善傾向のタイヤ摩耗も警戒
「フェラーリは戦略以外のすべてで強い」と逆転勝利のトヨタ技術首脳。改善傾向のタイヤ摩耗も警戒
AUTOSPORT web
新しくもどこか懐かしい? 「愉しむためのBEV、時代が変わる予感」 ヒョンデ・アイオニック5N
新しくもどこか懐かしい? 「愉しむためのBEV、時代が変わる予感」 ヒョンデ・アイオニック5N
AUTOCAR JAPAN
斬新“レッド内装”採用! ホンダ新型「“スポーティ”セダン」世界初公開! 異形ハンドル&特殊モニターに「カッコイイ」の声も!「GT」登場
斬新“レッド内装”採用! ホンダ新型「“スポーティ”セダン」世界初公開! 異形ハンドル&特殊モニターに「カッコイイ」の声も!「GT」登場
くるまのニュース
もてぎに「働くクルマ」が大集合、ゴールデンウィークにイベント開催へ
もてぎに「働くクルマ」が大集合、ゴールデンウィークにイベント開催へ
レスポンス
白熱する来季F1ドライバー市場、“主役”はレッドブル離脱噂のフェルスタッペン&新規参戦アウディ?
白熱する来季F1ドライバー市場、“主役”はレッドブル離脱噂のフェルスタッペン&新規参戦アウディ?
motorsport.com 日本版
もはや「スーパーカー」!? めちゃ“黒い”トヨタ「ハイエース」登場!“クセ強”1BOXバンが「カッコ良すぎ」と反響集まる
もはや「スーパーカー」!? めちゃ“黒い”トヨタ「ハイエース」登場!“クセ強”1BOXバンが「カッコ良すぎ」と反響集まる
くるまのニュース
『ホールデン・コモドア』国際交流戦に現れ、快走したオーストラリアンV8【忘れがたき銘車たち】
『ホールデン・コモドア』国際交流戦に現れ、快走したオーストラリアンV8【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツ Gクラスの電気自動車がまもなくやってくる?──GQ新着カー
メルセデス・ベンツ Gクラスの電気自動車がまもなくやってくる?──GQ新着カー
GQ JAPAN
入賞枠拡大の新F1ポイントシステム案、ドライバーからは賛否両論「大きな切り傷に絆創膏貼るみたいなもん」との声も
入賞枠拡大の新F1ポイントシステム案、ドライバーからは賛否両論「大きな切り傷に絆創膏貼るみたいなもん」との声も
motorsport.com 日本版
スバル レガシィが生産終了へ──GQ新着カー
スバル レガシィが生産終了へ──GQ新着カー
GQ JAPAN
[音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
[音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

122.7186.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.8458.0万円

中古車を検索
サニーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

122.7186.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.8458.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村