10月23日から11月4日にかけて開催された「東京モーターショー2019」。日産からは「アリアコンセプト」と「ニッサンIMk」、2台のコンセプトカーが発表された。
特に「『ニッサン インテリジェント モビリティ』の新しい象徴」と銘打たれ紹介された「アリアコンセプト」は、事前の出展概要にもなかったサプライズだったため、驚いた人も多かったのではないかと思う。
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2つのモデルに共通するのは「EV時代を見据えた日産の戦略車」だということだ。慣れ親しんだモデルの生産終了の報が相次ぎ寂しいばかりだが、この場では来るべき未来の日産の姿を表現した、とも言えるだろう。
当日の日産ブースの様子も合わせご紹介したい。
●【画像ギャラリー】コンセプトカー2台の発表の様子や、GT-R記念モデルなど、日産ブースの画像をギャラリーでチェック!!
※本稿は2019年10月のものです
文・写真:ベストカー編集部/撮影:池之平 昌信、平田 学
初出:『ベストカー』 2019年11月26日号
■日産 アリアコンセプト
●ツインモーター搭載のクロスオーバーEV
今回の東京モーターショーで日産がワールドプレミアしたクロスオーバーのコンセプトモデルがこのアリアコンセプト。
EVプラットフォーム採用により実現した短いオーバーハング、大径ホイールとツートンボディカラーがスポーティさとラグジュアリーさを演出しているのだという
「自動運転時代に日産が進む方向を示したモデル」だといい、ツインモーターによるパワフルな動力性能と先進運転支援機能を搭載。
ニッサンインテリジェントモビリティの新しい象徴となるモデルだ。
このデザインとシステムは2021年デビューといわれる次期エクストレイルに採用される可能性がある。そう思って見ると、うーん…本当にこれ採用されるのだろうか?
ボディサイズは全長4600×全幅1920×全高1630mmで、“塊感”を感じさせる。
専用タイヤを履く5本スポークの21インチ大径ホイールが目立つ
スカイラインのハイブリッド車に標準搭載されたおなじみの「プロパイロット2.0」を採用。
高速道路の本線に合流してナビ連動走行ルートを走行すると、ルート上にある高速出口まで追い越しや分岐までを支援し、同一車線内でのハンズオフを可能にする。
インテリアは日常生活のなかで技術が精巧な日本の職人技と自然に融合した「シームレス」を表現
パワートレーンは前後に高出力電動モーターを配置したツインモーター4WD制御システムを採用している。
超極薄フレームを採用している前席側のシート。乗員を快適にサポートしながらより広々とした室内空間と優れた視界を生み出すのが特徴となっている
背面と座面には孔の開いた革であるパーコレーションレザーを採用。写真では見えないが、孔の下から覗いている鮮やかなカッパー色のファブリックが美しさと深みを増す
■日産 ニッサンIMk
●軽サイズのEVシティコミューター
「アリアコンセプト」と並び、今年の日産ブースの主役となったIMk。
細部に至るまで日本のDNAを取り込んだ表現でまとめられたデザインは潔い
軽自動車サイズのボディながら、新開発のEVプラットフォームが採用され、これまでの常識を覆す、力強くスムーズな走りを実現するとアピールされた。
2020年3月にデビューする予定の次期デイズルークスは、このIMkのデザインが採用される…と思っていたが、どうも「軽のEVモデル」のプロトタイプの可能性も出てきた。そうであるならかなり挑戦的なモデル。
INkが優れているのは走行性能だけではない。
運転支援技術「プロパイロット2.0」もさらに進化したものが搭載され、利用可能範囲が高速道路から主要幹線道路にまで拡大。
操作系の配置もかなり現実的。大型横長ディスプレイは、市販時には分割されることになるだろう
シートデザインはまだショーカー然としているが、前後席間距離などは現実的で、近い将来の登場を予感させる
また、スマホを使って自動的に駐車することができる「プロパイロット リモートパーキング」や、降車すると勝手に空きスペースに駐車し、ドライバーがスマホで呼べばドライバーを迎えにくる便利機能も搭載されていた。
小さなボディにクルマの未来を目一杯詰め込んだ、それが「ニッサンIMk」なのだ。
主要諸元は、全長:3434mm、全幅(ドアミラー除く):1512mm、全高:1644mm
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