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【来年10月発売で350万円!?】ちょうどいいホンダの切り札 「ホンダe」は売れるのか?

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【来年10月発売で350万円!?】ちょうどいいホンダの切り札  「ホンダe」は売れるのか?

 後輪駆動の新型EV、“ちょうどいいホンダ”が2020年に日本上陸!

 ホンダ初の量産EV(電気自動車)、「ホンダe(イー)」が、いよいよ2020年に国内でも発売される。すでに欧州では2020年型の市販モデルが2019年9月に公開されており、予約受注も開始済。そして、同車は10月の東京モーターショーで日本初公開も済ませている。

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 EVながら全長4m未満で後輪駆動という、ホンダらしい独創的なパッケージングを採用したホンダeは果たして売れるのか? そして「2020年内」と公表されている発売時期の詳細は? 最新情報を解説する。

文:遠藤徹
写真:HONDA

【画像ギャラリー】外見も中身も個性的!! ホンダeの内外装

ホンダeは2020年10月にも日本発売!

ホンダe(欧州仕様)。各サイズは、全長3894×全幅1752×全高1512mmと小型で扱いやすい点もトピックのひとつ

 ホンダは、2020年10月頃にもホンダ初の量産EV(電気自動車)である「ホンダe(イー)」を国内で発売する方向でスケジュール調整を進めている模様だ。

 先に開催した『第46回東京モーターショー』に、プロトタイプを参考出品して来場者の注目を集めた。

 プラットフォームはEV専用に開発。5ドアハッチバックレイアウトで、コンパクトで丸っこくキュートなエクステリアデザインを採用。

 フロントは、丸目2灯式ヘッドランプを横長のグリルで囲んだデザインを採用。リアのコンビランプもフロントに合わせて丸型デザインで個性的な形でまとめている。タイヤは細目の10本スポークがひと目でわかるユニークなデザインだ。

ホンダeの内装。木目調のパネルを大胆に使い、一直線のインパネを構成。モニタ配置含めて新鮮なレイアウトとした

 個性的な室内は、木目調のダッシュボードやコンソールボックスなどで地球環境に優しい暖かみを強調している。コンパクトクラスでは世界初採用の「サイドカメラシステム」を装備。

 これによって側方視界や空力の向上、燃費低減に貢献。ドアハンドルは突起のない格納式を採用している。

 スペックの概要はボディサイズが全長3900mm弱、全幅は1700mm超え、全高は1500mm程度でフィットよりも短く、全幅は広めの3ナンバーサイズを採用している。ホイールベースは2500mmでフィットより30mm以上短い。これによってシティコンパクトのキャラクターを強調している。

前後重量配分50:50! 独創的なホンダeの魅力と課題は?

こちらはホンダeのシステムイメージ図。後輪駆動でバッテリーは床下に敷き詰めるレイアウトから前後重量配分も50:50を実現。EVというだけでなく車としても素性の良さが期待できる

 パワーユニットは、3Lガソリンエンジンを超えるトルクを発揮するモーターを搭載。スタンダードとハイパワーの2タイプを設定(それぞれ136psと154ps)。発進時に最大トルク32.1kgmと力強さを発揮する。最速だと0~100km/h加速は8秒。

 リチウムイオンバッテリーを床一面に配置し、フロントにインバータや車載充電器、リアにモーターを搭載、前後の重量配分は50:50に設定されている。

 駆動方式は後輪駆動で4輪独立サスペンションを採用。一充電走行距離はWLTCモードで200km以上。日産 リーフの300~400kmに比べると、長距離走行には不安が残る印象がある。一方、30分で約80%の充電が可能で、こちらはリーフと同レベルといえる。

リアスタイルも個性的なホンダe。小型コミューターと割り切って航続距離も200km程度と少な目だが、その特長がどう出るかにも注目!

 車両本体価格は明らかにされていないが、補助金を含めて実質350万円程度と推定される。日産のリーフはマイナーチェンジ前の11月中旬現在で330万3300~410万7400円。補助金や値引きを差し引くと270万~400万円だから、コンパクトクラスにしてはかなりの割高感がある。

 ホンダとしては月販1000台以上を売りたい方針のようだが、当面はかなり難しいとの見方が強い。

 日産はリーフを10年以上も前に発売、2017年末にフルモデルチェンジし現行2代目にバトンタッチした。それでも現在では月販1500台そこそこにとどまっており、買い得なサービスキャンペーンの展開に少しでも気を抜けば月販1000台を割り込んでしまうのが現状である。

 ホンダの場合は後発で価格も割高、航続距離も短い、充電設備のノウハウ構築も進んでいないので、増販はしばらく難しい情勢にある。

滲む期待と不安 ホンダeに対する現場の声は?

ホンダeの走行シーン。ホンダとしては未知のピュアEVだけに販売現場にとっても難しいモデルだが、台数を追うのではなく長期的な視野をもった「売り方」ができるかも成否の鍵を握る


【証言1:首都圏ホンダカーズ営業担当者】

 電気自動車といえども扱う車種が増えることは、お客さんとの商談機会が多くなるので歓迎したい。しかしながら「ホンダe」そのものが売れるかどうかは、実際に発売してみないとわからない。

 日産がリーフであれだけの経験と航続距離の長さ、信頼性の高さを持ちながら、販売に苦労しているのを見ると、ホンダは量販に成功するまで相当の期間がかかると予想している。

 ハイブリッドはよく売れているが、電気自動車を買うなら充電のいらないこちらで充分という考え方をするお客さんがほとんどだと思われる。

 航続距離が200kmということは近くに買い物や用足しで出かけるくらいしかできない。フィットハイブリッドよりも100万円以上も高いのだから、台数を稼ぐのは難しいと思う。

【証言2:首都圏ホンダカーズ営業担当者】

 営業マンにとっては新車を売るのに毎月のノルマをいかに達成するかが最大の関心事になっている。

 新しい電気自動車を売るのは商品説明に時間がかかるし、充電設備の設置などにも余分なアピール活動が必要になるので、売り込みには時間がかかる。

 こうなると毎月のノルマ達成に支障が出るので営業マンサイドとしては、どうしても普通の新車を売るのを優先し、電気自動車は後回しにならざるをえず、売れ行きは良くならない。

 同じような価格なら航続距離が長く、信頼性のあるリーフを選ぶことになってしまうのではないかと考える。

【画像ギャラリー】外見も中身も個性的!! ホンダeの内外装

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