国内のグループAが盛り上がっていた時期は、ヨーロッパでも同じように各メーカーがサーキットでしのぎを削っていた時代。そこではメルセデスベンツ190E2.3-16コスワースが活躍していたが、BMWがその対抗馬として投入したのがM3だ。多くの全日本ツーリングカー選手権を闘うプライベーターによって輸入され、ひとクラス上(ディビジョン1)のスカイラインRSやフォードシエラと互角に闘う姿に多くのファンは魅せられた。
スーパーカー「BMW M1」から二気筒切り取った直4エンジンを搭載
BMW M3に搭載されたエンジンはS14型2.3L直4DOHCエンジン。ベースは1978年に登場したスーパーカー「BMW M1」のミッドに搭載されたM88型3.5L直6DOHCで、そこから2気筒を切り取ったもの。一見乱暴のようだが、この合理性こそBMWらしさとも言えるだろう。
【スクープ】新型ヤリスの「GR-4」がGRMNの正体? 3気筒ターボを搭載して2020年内に発売か
ノーマルスペックは、最高出力195ps/6750rpm、最大トルク23.4kgm/4750rpmだ。これが1987年のスポーツランドSUGOに登場したオートテックM3では、最高出力300ps/8500rpm、最大トルク27.5kgm/7000rpmにまでチューニングされ、車重はノーマルの1280kgから960kgまで軽量化されていた。
サスペンション形式はフロントマクファーソンストラット、リアセミトレーリングアームという当時のBMWの定番の形式。ただし、標準型のE30とは異なり、フロントのキャスター角を大きく採ることで、直進安定性を図るとともにステアリングを切ったときに外側のタイヤをネガティブキャンバー方向にできるという特徴がある。高いボディ剛性と相まって、このサスペンションの素性の良さが、プライベーターに好まれた一因だ。優れた操縦性こそM3の最大の武器だった。
ホイールサイズは9J-17でオートテックM3ではパナスポーツを仕様。タイヤはダンロップの240−600/17を履く。
1987年のSUGOグループA300km選手権レース大会にオートビューレックモータースポーツが持ち込んだオートテックM3(W ホイ/柳田春人組)は、デビュー戦ということもありコースにファイナルギアレシオが合わない状態にも関わらず、予選で総合6位のタイムをマークした。当時のモーターマガジン誌では「あまりにクルマの出来が良いので、チームのメカニックもそれほど仕事がないらしく、のんびりムード」という記述も見られるほど。
決勝ではその余裕のまま、R30スカイラインRSを抑え、同じくデビュー戦のM70スープラに次ぐ2位という結果を残す。この後、BMW M3は2.5Lのスポーツエボリューションへの進化も含め、1993年インターTECまでディビジョン2で42連勝という記録を残すことになる。
[ アルバム : 1987年の全日本ツーリングカー選手権にデビューしたオートテックM3 はオリジナルサイトでご覧ください ]
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
四国と関西をつなぐ「紀淡海峡大橋」はいつできる? 新たな本四連絡橋で関西圏に環状道路網の誕生なるか。
既存モデルの新車の「バックカメラ」が5月から義務化されます 本当にバック事故対策になるのでしょうか?
ホンダ 新型「プレリュード」まもなく復活!? 次期型“流麗クーペ”は「デートカー」それとも「スポーツカー」? 歴代初の「タイプR」登場はあるのか
かつて全盛だった「ステーションワゴン」なぜ人気低下? 国産ワゴンは絶滅寸前!? それでもワゴンが良い理由とは
ホンダのスゴい「新型軽バン」発売延期! 「100万円台」なるか 斬新「前後2人乗り」で注目も! 6月に価格発表、どんな声集まる?
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?