デミオからMAZDA2へと名前を変えたコンパクト
マツダ デミオがMAZDA2へと改名し、アナウンスされたのは記憶に新しい。
マツダが、プレミアムブランドとしての認知度向上を熱望していることは、何となく理解できるはずだ。
統一感ある車名をもって、「世界に挑戦するMAZDA」を日本国内にもアピールしていることがよくわかる。
長い間、デミオというペットネームを携えていたが、プレミアムブランドとしてはバリューが低いという判断なのだろうか……。
初代デミオを2台乗り継いだ筆者としては、少々寂しい気がする。
MAZDA2となり、エントリーモデルながらブランドイメージの向上も担うようになった。
今回、骨格の変化はないようだが、デミオと比べどのように進化したのだろうか。
横浜みなとみらい地区を中心に試乗する機会を得たので、レポートしたい。
しっかりと路面のうねりをいなし、コンフォート性が向上MAZDA2 1.5 XD プロアクティブ Sパッケージ ディーゼルターボ(2WD)
まずは1.5Lディーゼルエンジンを搭載する、2WD仕様への試乗だ。
車内に入り感じたのが、インテリアの質感の高さだ。国産同クラスの中ではトップクラスである。
新たにあつらえたフロントシートも、素材がとてもよくなり見栄えも良い。
エンジンを始動してもキャビンの静粛性は高く、ディーゼルの振動や騒音は前モデルよりも向上している。
横浜にあるマツダR&Dセンターから出発した我々は、まず試乗車の試練ともいうべき踏切を横断する。渡りきるまで20mほどであろうか。
今までの経験上、ここではリアのサスペンションがしなやかで落ち着いているモデルは、振動や衝撃などの路面からのインフォメーションをいなして、コンフォートな状態へと導いてくれるものが多い。
試乗したMAZDA2も、実にしなやかに通過することができた。細かな上下の動きに対して、足回りが柔軟に対応していることがわかる。
路面とのコンタクトは、デミオの最終仕様よりも明らかに良好だ。
通常であれば4WD仕様の方が、バランス的にも静粛性も優位になることが多いが、2WDでも十分心地よい。
そしてなにより、リアキャビンの振動からくる鼓膜が震えるような音圧が低くなり、進化を感じることができた。
国道1号線から首都高速に入る。素晴らしい加速だ。
上り坂のような、フロント荷重が低くなり前輪が浮き気味になる場面でも、しっかりと真っ直ぐ進んでくれる。
中速コーナーでもコンパクトクラスとは思えない安定感を発揮し、同時に路面のうねりもいなす。高速での走行もとても安定している。
今では少し物足りなさを感じる6速ATであっても、エンジンの粘り強い特性がゆえに、シフトチェンジが慌ただしくなりにくい。
このことも快適なドライビングのためには、大切な要素だ。
そして、前述した新しいシートは、ホールド性も高く滑りにくい。
サスペンションで吸収しきれない路面からの振動をとらえ、乗り心地が一気に向上したように感じるほど収まりが良いシートである。
基本骨格は同じなれど、中身は随分と厚みをもった味付けとなった。
駆動系に気になる点はあるが、4WDの恩恵をしっかり受けられるMAZDA2 1.5 15S プロアクティブ Sパッケージ (4WD)
続いては、4WDのガソリンモデルへと試乗する。ガソリンエンジンは、ディーゼルに比べ静粛性が高く、振動も少ないというメリットがある。
Dレンジに入れてスタートする。クリープからの発進は、ディーゼルモデルよりゆったりとしている。一定速度での走行は申し分ない。
ただ、後輪へ動力を伝えるプロペラシャフト系からの振動を、少々感じる。
重量がかさみ運動性能が落ちやすい4WDであるが、滑りやすい路面下などで安定性を発揮してくれるということを考慮すれば、十分なパフォーマンスだと言える。
凹凸があり駆動力が伝わりにくい踏切を通過してみると、リアの追従性が気になる。4WDの方が、リアのサスペンションがやや硬めで振動も多いようだ。
一方、フロントの接地性はすこぶる良好だ。首都高速へ入り、コーナーでアクセルを踏み込んで負荷をかけてみても、すこぶる安定している。これこそ4WDの恩恵と言えよう。
ただし、6ATのミッションとのマッチングは、FFのディーゼル仕様よりもスムーズさに欠ける。
今回、2つのモデルに試乗をしたが、滑りやすい路面を多用するなど、様々なシチュエーション下での使用を考えれば、こちらの4WDに分がある。
だが、街中から高速といった一般的な場面で、スイスイと軽快に走らせられるのは2WDディーゼルだろう。
文/松本英雄、写真/阿部昌也 【試乗車 諸元・スペック表】●1.5 XD プロアクティブ Sパッケージ ディーゼルターボ(2WD)型式3DA-DJ5FS最小回転半径4.7m駆動方式FF全長×全幅×全高4.07m×1.7m×1.5mドア数5ホイールベース2.57mミッション6MT前トレッド/後トレッド1.5m/1.48mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)1.81m×1.45m×1.21m4WS-車両重量1110kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量-kgミッション位置フロア最低地上高0.15mマニュアルモード- 標準色ディープクリムゾンマイカ、エターナルブルーマイカ、ソニックシルバーメタリック、ジェットブラックマイカ、チタニウムフラッシュマイカ、ディープクリスタルブルーマイカ、セラミックメタリックオプション色ソウルレッドクリスタルメタリック、マシーングレープレミアムメタリック、スノーフレイクホワイトパールマイカ掲載コメント-エンジン型式S5-DPTS環境対策エンジン-種類直列4気筒DOHC使用燃料軽油過給器ターボ燃料タンク容量44リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量1498cc燃費(WLTCモード)25.2km/L└市街地:23.3km/L└郊外:25km/L└高速:26.3km/L燃費基準達成-最高出力105ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm220(22.4)/3200型式3DA-DJ5FS駆動方式FFドア数5ミッション6MTAI-SHIFT-4WS-標準色ディープクリムゾンマイカ、エターナルブルーマイカ、ソニックシルバーメタリック、ジェットブラックマイカ、チタニウムフラッシュマイカ、ディープクリスタルブルーマイカ、セラミックメタリックオプション色ソウルレッドクリスタルメタリック、マシーングレープレミアムメタリック、スノーフレイクホワイトパールマイカシート列数2乗車定員5名ミッション位置フロアマニュアルモード-最小回転半径4.7m全長×全幅×全高4.07m×1.7m×1.5mホイールベース2.57m前トレッド/後トレッド1.5m/1.48m室内(全長×全幅×全高)1.81m×1.45m×1.21m車両重量1110kg最大積載量-kg車両総重量-kg最低地上高0.15m掲載用コメント-エンジン型式S5-DPTS種類直列4気筒DOHC過給器ターボ可変気筒装置-総排気量1498cc最高出力105ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm220(22.4)/3200環境対策エンジン-使用燃料軽油燃料タンク容量44リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)25.2km/L└市街地:23.3km/L└郊外: 25km/L└高速: 26.3km/L燃費基準達成-●1.5 15S プロアクティブ Sパッケージ (4WD)型式6BA-DJLAS最小回転半径4.7m駆動方式4WD全長×全幅×全高4.07m×1.7m×1.53mドア数5ホイールベース2.57mミッション6AT前トレッド/後トレッド1.5m/1.48mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)1.81m×1.45m×1.21m4WS-車両重量1150kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量-kgミッション位置フロア最低地上高0.15mマニュアルモード◯ 標準色ディープクリムゾンマイカ、エターナルブルーマイカ、ソニックシルバーメタリック、ジェットブラックマイカ、チタニウムフラッシュマイカ、ディープクリスタルブルーマイカ、セラミックメタリックオプション色ソウルレッドクリスタルメタリック、マシーングレープレミアムメタリック、スノーフレイクホワイトパールマイカ掲載コメント-型式6BA-DJLAS駆動方式4WDドア数5ミッション6ATAI-SHIFT-4WS-標準色ディープクリムゾンマイカ、エターナルブルーマイカ、ソニックシルバーメタリック、ジェットブラックマイカ、チタニウムフラッシュマイカ、ディープクリスタルブルーマイカ、セラミックメタリックオプション色ソウルレッドクリスタルメタリック、マシーングレープレミアムメタリック、スノーフレイクホワイトパールマイカシート列数2乗車定員5名ミッション位置フロアマニュアルモード◯最小回転半径4.7m全長×全幅×全高4.07m×1.7m×1.53mホイールベース2.57m前トレッド/後トレッド1.5m/1.48m室内(全長×全幅×全高)1.81m×1.45m×1.21m車両重量1150kg最大積載量-kg車両総重量-kg最低地上高0.15m掲載用コメント-エンジン型式P5-VPS環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆☆種類直列4気筒DOHC使用燃料レギュラー過給器-燃料タンク容量44リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量1496cc燃費(WLTCモード)17.2km/L└市街地:14.3km/L└郊外:17.4km/L└高速:18.7km/L燃費基準達成-最高出力110ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm141(14.4)/4000エンジン型式P5-VPS種類直列4気筒DOHC過給器-可変気筒装置-総排気量1496cc最高出力110ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm141(14.4)/4000環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆☆使用燃料レギュラー燃料タンク容量44リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)17.2km/L└市街地:14.3km/L└郊外: 17.4km/L└高速: 18.7km/L燃費基準達成-
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