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業界ニュース 2019.11.10

超シブい本格派!! 日産 デュアリスが売れなかった訳【偉大な生産終了車】

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 毎年、さまざまな新車が華々しくデビューを飾るその影で、ひっそりと姿を消す車もある。

 時代の先を行き過ぎた車、当初は好調だったものの市場の変化でユーザーの支持を失った車など、消えゆく車の事情はさまざま。

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 しかし、こうした生産終了車の果敢なチャレンジのうえに、現在の成功したモデルの数々があるといっても過言ではありません。

 訳あって生産終了したモデルの数々を振り返る本企画、今回は日産 デュアリス(2007-2014)をご紹介します。

●【画像ギャラリー】発売当初の貴重なショットでデュアリスの勇姿をチェック!!

文:伊達軍曹/写真:NISSAN、ベストカー編集部

■ハッチバックとのクロスオーバーを目指したミドルサイズSUV

 欧州市場を中心とする世界戦略車として誕生した、比較的コンパクトでありながら本格的な実力を有するクロスオーバーSUV。

 しかしながら日本市場ではあまり売れず、エクストレイルと統合される形で(日本市場からは)消えてしまった隠れ名車。それが、日産 デュアリスです。

「駐車場に停まっていたクルマがいきなりロボットに変形するCM」と言えば、思い出す人も多いかもしれないデュアリス。その名前には「乗る人に、ONとOFF、デュアルライフでの充実を提供したい」との想いが込められた

 欧州では「キャシュカイ」という車名になるデュアリスは、それまでありそうでなかった「Cセグメント(ゴルフぐらいのサイズと車格)のクロスオーバーSUV」として2006年12月、英国日産のサンダーランド工場で製造を開始。翌2007年3月には欧州各地で発売されました。

 車台は当時の日産エクストレイルと同じCセグメント専用プラットフォームが使われましたが、ボディサイズはキャシュカイ(デュアリス)のほうがいくぶん小柄。

 キャラ的にも「エクストレイル=ハードでやや高価なSUV」「キャシュカイ(デュアリス)=ソフトで比較的手頃なクロスオーバー」という棲み分けがなされていました。

 そして同2007年の5月には日本でも「デュアリス」との車名で販売を開始。後に国内の工場で生産されることになるのですが、当初は英国で作られたものを輸入する形を取っていました。

軽快かつコンパクトな上半身と、SUVならではダイナミックさと安心感をもつ下半身を融合させた個性的なエクステリアが、デザインにおける最大の特徴となった

 日本仕様の搭載エンジンは2LのMR20DEガソリンで、トランスミッションは6速マニュアルモード付きエクストロニックCVT。駆動方式は2WDと4WDの双方が用意されました。

 日本で企画された車のような至れり尽くせりの装備や装飾は、ほぼないに等しいデュアリスでした。

 しかし、さすがは欧州で企画されただけのことはある本質的な走行性能の高さと、「ちょい小ぶりなクロスオーバーSUV」という、ありそうでなかったキャラクターが受け、当初のデュアリスは好調なセールスを記録しました。

 しかし2009年からは早くも、そのセールスは「月販数百台レベル」に低下。2010年8月にはマイナーチェンジでテコ入れをしたのですが、さほどの効果はありませんでした。

 そして結局は2013年12月、エクストレイルのフルモデルチェンジを機に車種統合の憂き目に遭い、デュアリスは生産を終了。

 翌2014年3月には在庫分も完売となり、日産デュアリスは1代限りで日本市場から消えて行ったのです。

■「キャシュカイ」での海外展開は現在も好調 日本でなぜ潰えた?

 日産デュアリス(キャシュカイ)は、その後も海外市場では2代目に生まれ変わった「J11型」が販売され、好調なセールスを記録しています。

 しかし日本市場に限ってはなぜ、デュアリスは売れなかったのでしょうか? そして販売不振の結果として、3代目のエクストレイルにあえなく統合されてしまったのでしょうか?

 ひとつには「シブ好みすぎた」というのがあると考えられます。

高い位置に配置されたセンターコンソールと、大きな面積をもつフロントガラスとが、アイポイントの高さ、開放感のある広い視界をもたらす

 デュアリスは走らせると非常にいい車なのですが、デザインにおける「華」のようなものは正直あまりなく、端的に言って地味なカタチでした。

 さらに内装も、シートの座り心地とかは大変素晴らしいのですが、印象としてはひたすら地味だったと言えます。

 また個人的には日本の道路環境にフィットするちょうどいいサイズ感だと思うのですが、一般的には「似たような価格なら、もうちょい大きいエクストレイルを買ったほうがおトクである」という消費者心理もあったかもしれません。

 そういった諸々の理由をベースに「日本ではデュアリスはやめにして、C/DセグメントのSUVはエクストレイルに一本化する」という経営判断を行ったことは、たぶん正解だったのでしょう。

ガラスルーフを備えたインテリア空間は、SUVならではの心地よい居住空間と広い荷室の実現を目指した

 しかし本質的には「当時の日産に体力がなかったから」というのが、デュアリスが日本からは消えてしまった真の理由であるはずです。

 例えばメルセデス・ベンツは、素人目には「ラインナップの無駄使い」にも思える「同クラスのSUVらしいSUVと、クーペっぽいSUVの両方を売る」という贅沢な経営を行っています。

 もしも日産もそのような贅沢経営ができたならば、「多くの人はエクストレイルを選ぶが、一部の人にはツウ好みのデュアリスを選んでもらう」という商売も成り立ったはずです。

 しかし2014年3月期通期の業績が大幅に下振れすることがわかり、当時のナンバー2であった志賀俊之COOが電撃解任されるような事態に陥っていた2013年当時の日産には、そんな贅沢は許されなかったのでしょう。

 そう考えると日本におけるデュアリスは、ちょっと不憫に思えます。

■日産デュアリス 主要諸元
・全長×全幅×全高:4315mm×1780mm×1615mm
・ホイールベース:2630mm
・車重:1420kg
・エンジン:直列4気筒DOHC、1997cc
・最高出力:137ps/5200rpm
・最大トルク:20.4kgm/4400rpm
・燃費:14.2km/L(10・15モード)
・価格:222万750円(2007年式20G)


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みんなのコメント

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  • nar*****|2019/11/10 11:26

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    デュアリスは10年間愛車でした。この頃から日産の販売力は落ちてきたかと思うけどエクストレイルとの棲み分けは出来ていたし、運転して足回りが良かったしアイポイントも良くいいクルマでした。現行エクストレイルは大き過ぎて三列もシートは要らないし購入リストから落としました。
  • z32*****|2019/11/10 11:31

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    CMがヘンでしたね。

    同クラス他の日本車に比べて、内・外装とも虚飾を配し、実用車までとは云わないけどあっさりな感じでしたね。でも走り出すと意外と骨太な感じもあり、安心して操れる欧州車のようでもありました。SACHS製のダンパーを使ってたあたりも、「ソッチ方面」の印象を強くする要因だったかもしれません。

    ジュークよりはずっとマトモなプリメーラ・P10的な通好みのクルマ。
  • mam*****|2019/11/10 11:19

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    優れたデザインで評論家受けが良いと売れないんだな。

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