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【ジューク、ノート、マーチ】憧れのNISMO仕様を中古で買う

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【ジューク、ノート、マーチ】憧れのNISMO仕様を中古で買う

 チューニングカーに乗りたいが、ちょっと敷居が高い、と悩んでいる人にとって心強いのが、メーカー直系のワークスチューニングカーだ。レース活動などをとおして培われた技術がフィードバックされていて、ノーマルモデルとは明らかに違うテイストを持っている。

 しかも、メーカー保証までついているのでチューニングカービギナーにも安心。

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 メーカー系ワークスチューニングで人気の高い日産のNISMO車を手に入れるには新車で購入するほか、中古車で購入するという方法もある。

 NISMO車は人気が高いためワークス系チューニングカーのなかでは中古車の流通量も比較的多いので、価格もこなれていて買い得感が高いモデルが見つかるかもしれない。

 中古車のスペシャリストの萩原文博氏がタマ数、中古相場、今後の相場の動向などについて考察していく。

文:萩原文博/写真:NISSAN

【画像ギャラリー】2019年NISMO車ラインナップ

NISMOはメーカー直系ワークスのトップブランド

 自分の好みに仕立てたカスタマイズ(チューニング)カーは、手放す際に下取りや買取店に査定すると、予想以上に安い価格となることが多い。その理由はそのカスタマイズはあくまでもオーナーの好みであって、多くの人が共感できるものではないからだ。

 しかし同じカスタマイズカーでもメーカー直系のワークスブランドが手掛けたコンプリートカーは違う。

 コンプリートカーとは新車で購入する際にすでに様々な機能パーツが組み込まれていて、後付けするパーツが少ないトータルコーディネートされたクルマのことを指す。

トヨタのメーカー直系のチューニングブランドといえばGRで、マイチェンしたC-HRには待望のGRスポーツが追加された

スバル車の高性能バージョンといえばSTIというくらい知名度は高く、STIが手掛けたコンプリートカーは絶大な人気を誇る(写真は2017年デビューのS208)

 ワークス直系ブランドとして知られているのは、トヨタならばTRDそしてガズーレーシング(GR)、日産はNISMO、ホンダは無限、スバルはSTIといずれも国内外のレースに参戦し、そのサーキットで培った高い技術を市販車に投入している。

 そこで、今回はそのワークスブランドの中で、市販車に力を入れているNISMOのロードカーの中古車事情について紹介しよう。

NISMOは日産のモータースポーツ活動を手掛けると同時にNISMOロードカーに精力的な展開を見せている。日産のプレミアムブランドとしての地位を確立している

NISMOは日産のプレミアムブランド

 NISMOのロードカーは2011年11月29日にその戦略が発表され、NISMOがこれまで参戦したモータースポーツ活動で得られたチューニング及び高性能化ノウハウを日産の市販車に適応されるというものだった。

 そして、NISMOが手掛けたロードカーの第1弾が2013年1月の発表されたコンパクトSUVの「ジュークNISMO」だったた。

 その後日産のスポーツカーの象徴であるGT-Rをはじめ、2シータースポーツカーのフェアレディZ、e-POWERを搭載するノートやベーシックコンパクトカーのマーチにNISMOのロードカーが設定されている。

NISMOロードカーの頂点に君臨するのがGT-R NISMOで2020年モデルでは大幅な進化を遂げ、生まれた瞬間に伝説となったといっても過言じゃない

 ただ人気のミニバンであるセレナにもNISMOのロードカーが設定されていたが、2019年8月のマイチェンでカタログ落ちしてしまった。復活に期待したい。

 今回はその数あるNISMOのロードカーの中でもお手頃価格で購入できるジューク、ノートそしてマーチを取り上げる。

100万円台前半から購入できるジュークNISMO

2014年に追加されたジュークNISMO RS。ジュークはミラーなどの色を選べるパーソナライゼーションを設定しているが、NISMOの存在感は別格

 まずは、NISMOロードカーの第1弾として登場したジュークNISMOからだ。

 ジュークのNISMOロードカーは2013年1月に登場したジュークNISMOと2014年11月に追加されたジュークNISMO RSの2モデルが設定されている。

 ベース車はジューク16GT FOURだが、RSは最高出力が214ps、最大トルク250Nmまで向上。組み合わされるトランスミッションもエクストロニックCVT-M7からエクストロニックCVT-M8に変更されている。

ジュークNISMO RSのシートはサイドサポートに優れたバケットタイプだが、普段の使用で窮屈な思いをすることは皆無。むしろシッカリとフィットして心地いい

 現在、ジュークNISMOの中古車は約74台流通していて、価格帯は異常に価格の安い修復歴車を除くと約103.8万~約246.9万円とパワフルな4WDターボのSUVが100万円前半で手に入るようになっている。

 平均価格の動きを見てみると、2013~2014年の初期モデルは3カ月前が約152万円に対して今月は約147万円と値落ちしているが、2015年~2018年式は約172万円から約187万円と値上がり傾向となっている。この値上がり傾向は走行距離の少なく、高価格の中古車が市場に流入した影響によるものだ。

 続いてはジュークNISMO RS。こちらの流通台数は約20台と少なめで、価格帯は約130万~約235万円となっており、ジュークNISMOとクロスオーバーしている。

 その理由はジュークNISMO RSのほうが走行距離の延びた中古車が多いことと走行距離の少ない中古車が少ないことが影響している。

1.6L、直4ターボは214ps/250Nmまでスペックアップされている。軽い車体のジュークでは必要十分なパワーで、鋭い加速を見せる

 ジュークNISMO RSの平均価格の推移は2014~2015年の初期モデルは3カ月前の約202万円から約190万円へと値落ち。2015~2017年の高年式車は約202万円から約213万円へと値上がり傾向となっている。

 流通台数は少ないモノの、相場があまり変わらないのであれば、最高出力が向上したジュークNISMO RSが狙い目と言える。

NISMO車で最も流通量が多いノートNISMO

白に赤いワンポイントというのがNISMOの定番となっているが、ブラックのボディカラーも人気が高く、より精悍な印象を与える

 続いては、NISMOロードカーの中古車で最も多い流通台数を誇るノートだ。

 ノートはエアロパーツを装着したガソリン車の1.2 NISMO、e-POWER車のe-POWER NISMOをはじめ、専用のコンピューターを搭載し、走りに磨きを掛けたe-POWER NISMO Sそして、カタログモデルにラインナップのない1.6L直4エンジン+5速MTというパワートレインを搭載したホットハッチ、1.6 NISMO Sの4モデルが用意されている。

e-POWERによる気持ちのいい加速に加えて、NISMOによるボディ補強や専用のサスペンションチューニングによってノーマルとは違う気持ちよさがある

 まず紹介するのは最も流通台数の多いe-POWER NISMOから。

 2016年12月に追加されたe-POWER NISMOだが、中古車の流通台数は約134台と最も多い。価格帯は修復歴有りならば、150万円以下で手に入るが、修復歴無しだと約170万~約270万円。高価格帯のクルマは走行距離が少ない中古車が並んでいる。

 平均価格の推移は2016~2017年式で3カ月前が約199万円で今月が約198万円とほぼ横這い。2018~2019年式だとこの3カ月の間約232万円の横這いで推移しており、e-POWER人気を追い風に目立った動きがない。

Vモーショングリルが強調される前のフロントマスクの中古車も出回っていて、当然相場は安めとなっている。顔の古さが気にならないなら狙い目かも

 続いて多いのが2014年に登場した1.2NISMO。こちらの流通台数は約111台で、価格帯は約59万~約206万円と修復歴無しのクルマでも100万円以下で手に入るようになっている。

 初期モデルとなる2014~2015年式の平均価格の推移は3カ月前が約121万円で今月は約118万円と値落ち傾向。そして流通台数は少ないものの2017~2018年式でも約200万円から約185万円へと値落ちしている。

 e-POWERが主力モデルとなっており、ガソリン車の1.2NISMOは値落ちが進んでおり、狙い目モデルとなっている。

 最後は専用エンジンを搭載した1.6 NISMO S。中古車の流通台数は約80台で、価格帯は約76万~約245万円と100万円以下で購入できるようになっている。

ノートNISMO&NISMO Sには2種類のガソリンエンジンが用意され、トップレンジの1.6L、直4DOHCはNISMOの専用チューニングで140ps/163Nmをマーク

 初期モデルの2014~2015年式の平均価格の推移を見てみると、3カ月前が約144万円に対して、今月は約131万円と値落ち。そして2017~2018年式では約202万円から約180万円へと値落ちしている。

 そして最後は流通台数が約24台と最も少ないe-POWER NISMO S。価格帯は約228万~約268万円で、平均価格の推移は最も多い2018~2019年式で約251万から約254万円とやや値上がり傾向。

 ノートNISMOのロードカーはガソリン車が値落ち、e-POWERは横這いから値上がりと値動きがわかれている。

エクステリア同様に随所に赤があしらわれたインテリアはスポーティムード満点。運転するのが楽しくなること請け合い!!

ノーマルにない1.5L+5MTが魅力のマーチNISMO

 最後に紹介するのはマーチNISMO。

 こちらもエアロパーツを装着した1.2NISMOと専用の1.5Lエンジンと5速MTというパワートレインを搭載した1.5 NISMO Sの2モデルを用意。

 まずは約60台と流通台数の多い1.5 NISMO Sから。

先代モデルにもNISMOが専用チューニングしたモデルが存在したが、現行モデルでもNISMO&NISMO Sをラインナップ。コンパクトで扱いやすさはピカイチ

 価格帯は約63万~約165万円と100万円以下の車種もかなり流通している。平均価格の推移は最も多い2016~2019年式で見てみるとこの3カ月の間多少の上げ下げはあるが、約140万円で横這いとなっている。

 そして1.2NISMO。こちらの流通台数は約58台と1.5 NISMO Sに肉薄している。価格帯も異常に安い修復歴有を除けば約64万~約148万円で、1.5 NISMO Sとかなりクロスオーバーしているのが特徴だ。

 平均価格の推移は最も流通台数の多い2016~2019年式では3カ月前の約111万円から今月は約114万円へと値上がり傾向という結果となった。

軽いマーチをMTでドライブすると、クルマは軽いこと、アシがしっかり動くことが気持ちよさに直結する要素だということを再確認させてくれる

まとめ

 NISMOロードカーの中古車はベース車に比べると、高値安定傾向となっているなかで、ノートがガソリン車だけは値落ち傾向となっている。しかし、この値落ち傾向も長く続くとは限らないので、このタイミングを逃さず狙いたい。

 そしてNISMOのロードカーを手に入れると、毎年秋に大磯で開催されているオーテックジャパンの里帰りミーティングに参加できるという素晴らしい権利を手に入れることができる。

【画像ギャラリー】2019年NISMO車ラインナップ

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