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業界ニュース 2019.11.4

ついに80年の歴史に幕! 最後のVW「ザ・ビートル」ターボモデルはどんな走りなのか

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■初代ビートルマニアがデザインした「ザ・ビートル」

 フォルクスワーゲン(以下VW)のブランドアイコンともいえるクルマが「ザ・ビートル」です。ルーツとなった「タイプ1」の生産開始は1938年。長い歴史がありますが、2019年をもって生産が終了。後継モデルの発表がないまま、約80年の歴史に幕を下ろします。

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 2019年9月25日には、最終ロットのザ・ビートルを乗せた船が到着。日本における最後の63台が陸揚げされました。

 ザ・ビートルは、「ニュービートル」の後継モデルとして、2012年6月に日本に上陸しました。それからマイナーチェンジや商品改良を経て現在にいたっています。

 日本では、年数が経ったいまでも好評で、2016年の輸入車モデル別ランキングでは16位、2017年は同じく18位、2018年は18位と人気を維持していました。累計輸入台数は4万4681台です。

 今回試乗したモデルは、ザ・ビートルのスポーティモデル、「2.0 Rライン マイスター」。211馬力/280Nmを発生する2リッターターボエンジンを搭載、6速DCT(DSG)と組み合わされます。駆動方式はFF(前輪駆動)です。

※ ※ ※

 久しぶりに見たザ・ビートルのスタイルは、低めのルーフと短いボンネットで非常にスポーティな雰囲気です。先代のニュービートルが円弧のシルエットを強調したデザインだったのに対し、ザ・ビートルは初代のテイストに似ています。

 以前、ザ・ビートルが登場した2012年にエクステリアデザイナーが来日した際、ラウンドテーブルで話を聞く機会がありました。インドネシア出身の若きデザイナーのC.レスマナ氏は、子どものころから父親が乗っていた初代ビートルが身近にあり、生粋のビートルマニアとして育ったとのことでした。

 レスマナ氏はザ・ビートルの外観をデザインする際、初代の持つシルエットを崩さないようにした、と語っていました。「いまだに父親の古いビートルはインドネシアにありますし、ドイツでも3台所有しています」(レスマナ氏)

 そんな「ビートル愛」にあふれたデザイナーの作品なので、ザ・ビートルの外観は初代のオーラを色濃く残しています。日本での発売からすでに7年が経つクルマですが、いまだに街ゆく人々からの視線を集めます。

 室内に入ると、ダッシュボードの上に備わった3連メーターが目をひきます。サイドの張り出しが大きく、包まれ感の強い本革シートもスポーティ感をあおります。カジュアルな雰囲気のザ・ビートル自然吸気エンジンモデル「ベース」や「デザインマイスター」とは、ここが違うところです。

 スタートボタンを押しエンジン始動、シフトセレクターをDレンジに入れ走り出します。

■「ザ・ビートルGTI」!? ターボモデルはスポーツカーだ

 ザ・ビートルの2.0Rライン マイスターは、スポーツサスペンションを採用していることもあり、街中での走行は細かな凹凸を拾い、コツコツという突き上げ感があります。

 装着しているタイヤも235/40R19サイズという大径・扁平タイヤ。路面の粗い道では、乗り心地はかなりハードです。

 このモデルが活き活きとするのは、ワインディングです。今回は箱根ターンパイクでも試乗しましたが、アクセルペダルを踏むと急な上り坂をものともせず、駆け上がっていきます。こういう息継ぎのない加速感は、6速DCTによるものです。

 ダウンサイジングターボ全盛のこの時代、Cセグメントとしては稀少となった2リッターターボエンジンを搭載しているのもザ・ビートル2.0Rライン マイスターのひとつのウリです。ネオクラシックな外観なので気づきにくいのですが、このモデルはスポーツカーです。誤解を恐れずにいうと「ザ・ビートルGTI」という言葉のほうがわかりやすいかもしれません。

 芦ノ湖スカイラインの細かいワインディングでは、コーナリング中、スポーツサスがしっかりと踏ん張りクリアしていきます。うねりのあるコーナーでは横っ飛びするような感覚があったり、段差舗装の路面ではフリフリと細かい振動が続いたりと、たまにヤンチャな表情を見せたりもしますが、こうした個性は運転していて楽しいです。最新モデルのスポーツカーとは異なり、懐かしのスポーツ、という感じで、見た目とその走りがマッチしています。

 ただし、最近のモデルでは標準装備するのが当たり前となっている、衝突被害軽減ブレーキやアクティブクルーズコントロールなどの設定がないのは残念です。

 たしかに、ザ・ビートルは2012年から発売されているロングライフのモデルなのですが、同じく2012年に登場した、フォルクスワーゲンのAセグメントコンパクトカー「アップ!」には、発売当初から低速時追突回避・軽減ブレーキである「シティエマージェンシーブレーキ」が標準採用されていました。

※ ※ ※

 重箱の隅をつつくように細かく見ていくと、いいたいことはいろいろと出てきますが、それでもザ・ビートルが唯一無二の個性を持つクルマということには変わりありません。

 ドイツ本国のVWから、ザ・ビートル後継モデルのアナウンスは2019年11月現在ありません。80年もの歴史を紡いできた名車の系譜が、このザ・ビートルで潰えてしまうのはなんとも寂しいことです。

 ただ、2018年からおこなわれたキャンペーンのネーミングは「See You! ザ・ビートル」、つまり「またね」で、「Good Bye」(さようなら)の言葉は一言もありません。

 ビートル同様にVWのアイコン的存在だった「ワーゲンバス(フォルクスワーゲン・タイプ2)」は、『I.D.Buzz』という名前のEVコンセプトカーとして現代によみがえったので、ビートルも電動化されて復活する可能性はありそうです。

 そんな期待を考えながら乗った最後のザ・ビートル。VWディーラーには、少ないながらもまだ在庫があるそうなので、このカタチを気に入っている人は、早めに問い合わせてみてください。

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(くるまのニュース くるまのニュース編集部)

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